
リノベーション済みマンションの購入を迷っている方へ、デメリットの観点からマンション選びに後悔しないためのコツを詳しく解説します。リノベーションマンションの種類やメリット、おすすめ物件もご紹介しますので、気になる方はぜひご参考ください。
目次

株式会社ユニテ 設計部
設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。
【 保有資格 】
一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士
「新築より安く、見た目もキレイ」という言葉に惹かれてリノベーションマンションを検討している人は多いものです。しかし、リノベーション済みの物件には、“見えない欠点”が潜んでいることも。
安さやデザインだけで選ぶと、後々「こんなはずじゃなかった…」と後悔するケースもあります。リノベーション済みの中古マンションの購入を検討している人の中には、こんなことをお考えの方も多いのではないでしょうか?
「リノベーションのメリットとデメリットって?」
「リノベーション済みのマンションは本当にお得?」
結論から言いますと、割安なリノベーションマンションにもデメリットは存在します。デメリットを知らないと思わぬ欠点に悩まされるかもしれません。
この記事では、リノベーション業界30年以上のプロが、購入前に知っておくべき6つのデメリットを解説していきます。リノベーションマンションのメリットとデメリットをよく理解して、納得した上で物件を選びましょう。
【リノベーションはやめたほうがいい?】メリットとデメリット
リノベ済みマンションについて述べる前に、まずは「リノベーションそのものにもデメリットがある」ということを知っておかなければなりません。
リノベーションをすることでどんなメリット・デメリットがあるのか、新築とリノベ―ションでお悩みの方は、ぜひ比較の参考にしてみてください。
新築と比較した築古物件リノベーションのメリット
築古物件をリノベーションするメリットは以下の通りです。
- 物件の選択肢が豊富
- 新築よりもコストが安くなりやすい
- 資産価値が下がりにくい
- 工事の自由度が高い
- 周囲の環境を事前に確認する
詳しい内容については「【基礎知識】リノベーションとは?リフォームとの違いやメリットやデメリットについて解説」をご覧ください。
新築と比較した築古物件リノベーションのデメリット
新築物件と比較した場合のリノベーションにおけるデメリットは、以下の通りです。
- 物件自体の寿命が短い
- 光熱費がかさみやすい
- 耐震性への不安がある
- 定期的にメンテナンスする必要がある
- リノベーションできる範囲に限りがある
- イメージと異なる雰囲気に仕上がる場合もある
中古物件を購入する場合、どうしても物件自体の寿命は短くなってしまいます。また、築古物件は断熱性能や耐震性能がアップデートされていないのがデメリットです。そのため、適切なリノベーションをおこなわなければ、快適かつ安全に暮らせない可能性もあります。
また、リノベーションそのものにもデメリットがありますが、特に注意したいのは「リノベ済みマンションのデメリット」です。次の章では、購入時に知っておきたい6つの注意点について紹介していきます。
中古マンションを購入して、自分でリノベーションしたい人は以下の記事を参考にしてください。
「【施工事例5選】中古マンションを購入しておしゃれにリノベーションする3つのコツ」
【物件選びの注意点】リノベーション済みマンションに潜むデメリット6選
リノベーション済みマンションは、写真上では内装も綺麗に見えるかもしれません。しかし実際に住んでみると、一部しかリノベーションされていなかったり設備に問題があったりと、契約を後悔するようなレベルの物件も存在しているため、注意が必要です。
ここからは、ユニテがリノベーションに30年以上携わってきた経験から、知っておくべき「リノベーション済みマンション」のデメリットについて解説していきます。
リノベーション済みのマンションを購入する際は、これから紹介する6つのデメリットに留意しつつ、物件選びをおこないましょう。
| デメリット | 対策 |
|---|---|
| リノベ―ション箇所が部分的 | リノベ―ション範囲を確認する |
| 建物の寿命や耐震性に不安 | 管理状況や修繕計画を確認する |
| 断熱性能が低く光熱費が高い | 断熱性能を確認する |
| 間取りや電気設備が古く不便 | 間取りやアンペア数を確認する |
| 外見が古く見える | 外壁塗装もリノベ―ション済みの物件を選ぶ |
| 割高な価格設定のケースもある | 自分でリノベ―ションする場合と比較する |
デメリット1:リノベーション箇所が部分的である
リノベーション済みのマンションといっても、部屋全体をリノベーションした物件とは限りません。たとえばトイレやキッチンなど最低限の設備だけ新しいものに変え、そのほか内装や床がそのままの物件は、リノベーションされている実感が得られにくいでしょう。
家全体をリノベーションする工事は「フルリノベーション」と呼ばれます。しかし、フルリノベーションではない限定的なリノベーション工事で、同じ「リノベーション済み物件」になってしまうのです。
そのため、リノベーション済みマンションでは、表面的な美観に惑わされず、リノベーションの範囲がどこまでかを確認することが重要になります。部分的なリノベーションでは、見えない部分の劣化や隠れた瑕疵が残っている可能性があるのです。
とくに老朽化した配管がそのままの場合、後々大きな問題につながる恐れがあります。リビングの張替えだけではなく、耐震性や水回りの状態も事前に詳しく調査する必要があるでしょう。
古いマンションのリノベ―ションについては、以下の記事をご覧ください。
「古いマンションのリノベーションで後悔しないためのポイントは?施工事例と共に紹介」
また、フルリノベーションについては以下の記事でも解説しています。
「【実例あり】リノベーション費用はいくらかかる?工事パターン別で解説」
デメリット2:建物の寿命や耐震性に不安がある
リノベーションマンションは、築20年以上経過している物件が多く、耐久性に乏しい可能性があります。マンションは、リノベーションできる「専有部分」と規約で手を加えられない「共有部分」に分けられているため、建物すべてを改修できるわけではありません。
そのため、各部屋の内装をリノベーションし、外壁や共用部分はそのままというケースがほとんどなので、耐久性には劣ります。
また耐震性に関しては、1981年以前に建てられた築40年以上のマンションに特に注意する必要があるでしょう。耐震基準が厳格化され、現在の水準になったのは1981年以降なので、それ以前に建てられた物件は大規模な地震に対した十分な備えがない状態です。
加えて昨今の災害リスクも当然反映されていないので、小規模の自然災害でも被害に遭う可能性は否めません。築年数が経過している物件を選ぶ場合は、管理状況や修繕計画をしっかりチェックしておくことが大切です。
リノベ―ションにおける耐震工事については、以下の記事も参考にしてください。
「リノベーション時こそ耐震工事がおすすめ!補強すべき家屋の特徴と施工内容」
「耐震基準を満たしていない建物は?注意点や対策を紹介」
デメリット3:断熱性能が低く光熱費が高い
リノベーションマンションは十分な断熱材が入っていない可能性もあります。新しい物件は壁・床・天井にそれぞれ断熱材を入れますが、古い物件は十分に入ってないか、全く入っていない可能性もあるのです。
断熱機能がないと外に空気が逃げてしまうため、冷暖房を使ってもあまり効果が感じられません。また室温を保てないので、電気代もそれだけ高くなってしまいます。
断熱リフォームについては、以下の記事もご覧ください。
「マンションを断熱リフォームして快適な我が家へ!工事方法・費用相場・補助金・注意点を解説」
「断熱工事の費用や種類は?効果や補助金についても徹底解説」
デメリット4:間取りや電気設備が古く不便
築古マンションをリノベーションしたマンションでは、間取りや電気設備に関して不便さを感じるかもしれません。最近はひと部屋が広々とした間取りが増えていますが、古い物件は壁が多く、部屋数も多い特徴があります。
また部屋が多い分自然光が入りにくい部屋もあり、結果として使いにくい部屋が発生しがちです。このような部屋の間取りは、現在の最新物件と比較すると生活しにくさを感じる可能性があります。
また電気の契約容量が小さく、家電の多い現在の生活に適していないリノベーションマンションも存在するため注意しましょう。一般的に電気容量が少ないとされているのは「30アンペア」以下の物件です。
▽アンペア数の目安
| アンペア数 | 世帯の目安 |
|---|---|
| 30A | 1~2人世帯 |
| 40A | 3人世帯 |
| 50A | 4人世帯 |
| 60A | 5人以上 |
一応30Aあれば一人暮らしでは十分な電気容量ですが、エアコン・IHクッキングヒーター・食洗器など、使う家電が多い場合は30Aでは足りません。電気容量はそのマンションの都合上変更できないことが多いので、事前にしっかり確認しておけると安心です。
マンションリノベ-ションの間取り設計については、以下の記事もご覧ください。
「マンションリノベーションで人気の間取り変更をご紹介!住みやすさのポイントと注意点」
「後悔しないマンションリノベーション!おしゃれな間取りを手に入れよう」
デメリット5:外見が古く見える
内装は新築のようにきれいでも、外見は少し古びた外観のリノベーションマンションがほとんどです。
なかには外見だけでなく、エントランスや玄関前の廊下もリノベーションされていない場合もあります。外見もきれいな状態がよいという方には、リノベーションマンションはあまりおすすめできません。
ただし、外壁塗装もリノベーション済みのきれいな物件ももちろんあります。建物の外観が気になる方は、外装や共有部分もしっかりリノベーションされているか、不動産検索サイトなどでチェックしてみるといいでしょう。
デメリット6:割高な価格設定のケースもある
リノベーション済みのマンションは、契約した金額が割高になっている可能性があるため、注意が必要です。
リノベーションマンションは、「中古マンションの契約料+リノベーション費用」を計算しなくてよい点にメリットがあります。しかし、リノベーションマンションの契約料を改めて計算しなおすと、自分でリノベーションした方が安かったという事例もあるのです。
そのため、リノベーションマンションは必ずしもお得ではない点に留意しましょう。コストが気になる場合は、リノベーション済み物件を購入せず、自分で物件を探して可能な範囲でコストカットすることをおすすめします。
【欠点だけじゃない】リノベーション済みマンションのメリット
もちろんリノベーション済みのマンションには、たくさんのメリットがあります。
リノベーションマンションのメリットは次のとおりです。
- 購入価格が新築物件よりも安い
- 新しい設備が使える
- 自分でリノベーションする手間がかからない
- 立地のよいマンションが多い
- 完成した状態を見てから購入できる
ここではリノベーション済みマンションの醍醐味ともいえる、5つのメリットについて紹介していきます。
メリット1:購入価格が新築物件よりも安い
リノベーションマンション1つ目のメリットは、購入価格(賃料)の安さです。築年数が経っている分、耐久性や設備の充実性に劣るので、新築マンションと比べると費用が安くなります。
「新しい設備のあるマンションに住みたいけど、部屋の内装は気にしない」方や、「内装だけはどうしても譲れない」方は、一部のみを改修したリノベーションマンションがおすすめです。
メリット2:新しい設備が使える
リノベーションマンションは設備が新しいのにも関わらず、費用が安く抑えられるのもメリットの1つです。内装はそのままに、設備のみをリノベーションした物件が多いので、内装には特にこだわりがない方なら快適に暮らすことができます。
なかには新築同然の新しい設備でありながら、費用が相場よりもコストがかからない物件も多く存在しているのが、リノベーションマンションの魅力です。
メリット3:自分でリノベーションする手間がかからない
リノベーションマンションは、リノベーションする手間や料金が一切かかりません。
そのため、「中古マンションのリノベーションには興味があるけど、自分でリノベーションプランを考えたり工事を依頼したりするのは面倒」という方には、リノベーション済みの物件がおすすめです。
中古マンションを自分でリノベーションすると、マンションの管理組合や周囲の住人に許可や配慮しなければならず、思いのほか手間がかかります。その点リノベーション済みマンションは既にリノベーションが完了しているので、そういった手間をかけずに済むのです。
特にエントランス部分などの共有部分は、自分でリノベーションできない箇所になります。リノベーション済みマンションなら施工の範囲も広いので、エントランスや廊下もキレイなところが多い傾向です。
メリット4:立地のよいマンションが多い
立地のよさも、リノベーションマンションのメリットです。土地は使い勝手のよい土地から埋まっていくので、古いマンションが立地のよい場所を占めています。よって立地のよい中古マンションをリノベーションした場合、立地がよく新築のようにきれいなマンションに住めるのです。
住みたい場所が決まっている場合、リノベーションマンションを探すと案外穴場になっている可能性があります。立地のよさは生活の質に直結するので、ぜひリノベーションマンションも検討してみてください。
メリット5:完成した状態を見てから購入できる
リノベーション済み物件には、完成後の状態を実際に見てから購入を決められるというメリットもあります。新築の内覧同様、デザインや間取りなどを自分の目で確認し、生活をシミュレーションしてから気に入った物件を選べるのです。
築年数が経過しているマンションでも、リノベーションによる改修が済んでいるため、すぐに入居できるでしょう。
リノベーション済みマンションの種類
住みやすく満足度の高いリノベーションマンションを選ぶには、まずリノベーションマンションの種類を把握しておくことがポイントです。自分のニーズをしっかり把握しておくと、条件に合ったリノベーションマンションが見つかりやすくなります。
ここからは、その選び方のコツについて詳しくみていきましょう。 リノベーション済みのマンションは、大きく分けて以下の4種類に分けられます。
| 種類 | 部屋の内装だけ | 一部の水回りのみ | 内装+機能面 | マンション全体 |
| おすすめの人 | きれいな部屋に住みたい方 | 内装よりも機能面にこだわりたい方 | 新築のようなマンションに割安で住みたい方 | 新築のようなマンションに割安で住みたい方 |
| 物件数 | 普通 | 多い | 少ない | 少ない |
物件選びのポイントについては、以下の記事もご覧ください。
「【後悔しない】中古マンションのリノベーション実現のコツ!費用相場や物件選びのポイントを解説」
中古マンションの種類①部屋の内装だけをリノベーションした物件
部屋の内装や間取りのみをリノベーションしたマンションは、きれいで独特な部屋に住みたい方におすすめです。建物の外観や構造には手を加えず、室内の壁や床、照明などの内装のみをリノベーションしています。
キッチンやトイレは古いままですが、広々とした間取りのリノベーションマンションも多く、部屋にこだわりを持ちながら費用を安く抑えられるのがメリットです。「水回りなどのきれいさは譲れない」という方も多いので、部屋の競争率が低いのもポイントになるでしょう。
中古マンションの種類②一部の水回りだけをリノベーションした物件
リノベーション済みのマンションで最も多いのが、「キッチンとトイレ」あるいは「キッチンだけ」など、一部の水回りだけを刷新したものです。
間取りやデザインにこだわりがなく、「水回り設備はきれいにしたい」「使い勝手のいいキッチンがいい」などの要望がある方に適しています。リノベーションマンションのなかでもとくに費用が安く、主に住まいの「暮らしやすさ」のみを向上させている傾向です。
また、「エネルギー効率のいい設備に変えたい」という場合や、小さなお子様や高齢者のいる家庭にも適しているでしょう。ただし、このタイプのマンションは、写真だけだと状態が伝わりにくい傾向があるので、実際に内覧をして直接確認するのがおすすめです。
中古マンションの種類③内装と機能面を全体的にリノベーションした物件
新築同様のきれいさを持ち合わせており、割安で住めるのが内装と機能面をリノベーションしたマンションです。
エントランス部分やマンションの外観は少し古く感じますが、部屋のなかはしっかりきれいにリノベーションされています。内装だけでなく、設備や配管、電気系統などもすべて刷新している「内装のフルリノベーション」をおこなっているケースです。
一部をリノベーションしたマンションよりも少し費用がかかりますが、新築マンションと比較すると格安で住めるケースが多いでしょう。物件のなかには、間取りにこだわったデザイナーズの物件もあり、こだわりを追求できるのもポイントです。
中古マンションの種類④マンション全体をリノベーションした物件
物件数はかなり少なくなりますが、マンションをフルリノベーションした物件ももちろん存在します。
外装やエントランス部分もリノベーションしてあるので、新築のようにきれいな物件に住みたい方におすすめです。最新の住宅性能を備えており、機能面も新築同様の状態に生まれ変わっています。
立地がよい家もあり、部屋も広々としているマンションが多いですが、家賃のほうも新築とほとんど同じになってしまうでしょう。
リノベーションマンションのおすすめは築30年前後の物件!
リノベーションに30年以上携わってきたユニテがおすすめする物件は、築30年前後のマンションです。築30年前後の物件は、以下の3つの要素を満たしています。
- 新耐震基準を満たしている
- 構造体がしっかりしている
- 価格が安定していて資産価値が維持できる
新耐震基準を満たしている
築30年前後に建てられたマンションは、1981年以降に定められた「新耐震基準」で建てられているものがほとんどです。
1981年以前に建てられた築40年以上のマンションは、建築基準法による基準が古く、耐震性が乏しいという懸念点があります。また老朽化も進んでいるので、耐久性・耐震性含め、フルリノベーションした物件でない限りはおすすめできません。
その点、築30年前後の家は耐震基準を満たしており、安く購入できるのに対し、老朽化もさほど進んでおらず、安心・快適に住みやすい傾向があります。
構造体がしっかりしている
先述した通り、築30年前後のマンションは、新耐震基準で建てられていることが多いです。この基準以降に建てられた物件は「震度6強〜7程度の地震でも倒壊しにくい」ように設計されているので、構造的にも安心感があります。
さらに、この時期のマンションは、「鉄筋コンクリート造(RC造)」や「鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)」が主流です。つまり、構造体がしっかりしているので、たとえ内装をスケルトンリフォームしても十分耐えられます。
価値が安定していて資産価値が維持できる
築30年前後の物件は、価格が落ち着いて安定しているという魅力もあります。物件の価値は新築時が最も高く、築10〜20年程度で大きく値下がりするのが特徴です。さらに、築30年前を超えるあたりで価値がほぼ低値に近付きます。
つまり、「これ以上大きく下がりにくい」という状態です。そこにしっかりとリノベ―ションを施して見た目も中身もキレイになれば、資産価値も維持しやすいでしょう。特に立地の良いエリアなら、将来的に手放す際も需要がなくならないといえます。
失敗しないリノベーションマンション選びのコツ
リノベーションマンションを選ぶ際は、費用や内装のきれいさだけでなく、「災害に耐えられるマンションであるかどうか」もしっかり着目してください。
判断基準は以下の通りです。
- リノベーション範囲と耐震基準をチェック
- ホームインスペクションで不具合をチェック
- 住宅ローンと保証内容をチェック
リノベーション範囲と耐震基準をチェック
マンション選びで災害への耐性を確認する際は、リノベーションされている範囲と耐震基準のチェックが重要になります。施されているリノベーションが表面上の改善に留まり、構造体や水回り、電気設備など重要な部分が更新されていない場合があるためです。
これらは生活の安全性に直結するため、購入前にしっかり確認しておかなければなりません。また、日本のように地震が頻発する地域では、建物の耐震性が安全性に直接影響します。
物件の建築年度とその時の耐震基準を把握するために、耐震診断を専門家に依頼することが推奨されるでしょう。
ホームインスペクションで不具合をチェック
ホームインスペクションは、専門家が住宅の状態を詳細に調査するサービスです。これにより、建物の構造的な問題、隠れた修理の必要性、安全上の問題点などを把握できます。
リノベーション物件を購入する際にホームインスペクションを利用すれば、見た目だけでなく物件の「本当の価値」を理解するのに役立つでしょう。費用は数万円から数十万円程度かかりますが、将来の大きな修繕費用やトラブルを未然に防ぐための有効な投資です。
住宅ローンと保証内容をチェック
マンション購入時には、「住宅ローンの適用対象かどうか」を忘れずに確認しておきましょう。リノベーションの範囲や物件の築年数により、金融機関のローン承認が得にくくなることがあるためです。
また、リノベーション物件の金利条件や返済期間にも注意が必要です。保険の適用範囲についても、リノベーションによる構造変更が一般的な住宅保険の適用外となるリスクもあり、特別な保険が必要になることがあります。
住宅ローンの控除については、以下の記事もご覧ください。
「リノベーションで住宅ローン控除は受けられる!条件や注意点を解説」
リノベーションマンションのデメリットに関する質問
ここからは、「リノベーションマンションのデメリット」に関するよくある質問に、リノベーション業に約30年携わってきたユニテがお答えしていきます。
- 中古マンションのリノベーションで後悔したことは?
- リノベーションマンションを買って後悔したことは?
- ワンストップ型リノベーションのメリットデメリットとは?
上記のような疑問を持っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
中古マンションのリノベーションで後悔したことは?
中古マンションを買って自分でリノベーションをした方の中で、後悔している声が多いのは以下のような内容です。
- 構造上変えられない部分があり、想像通りの間取りにならなかった
- マンションの規約上、満足のいくリノベーションができなかった
- 周辺環境や眺望をしっかり把握していなかった
- 隣人や近隣住人との人付き合いに問題が出てしまった など
マンション購入後には、管理状態の不備や修繕積立金の増額、周辺環境や隣人問題など、変更できない事項に後悔するケースがあります。購入時は内装だけでなく、これら変えられない部分にも注意を払い、十分確認し検討することが重要です。
リノベーションマンションを買って後悔したことは?
リノベーション済みのマンションを買った方が後悔している内容には、以下のようなものがあります。
- 購入から数年後に給排水管から漏水してしまった
- 断熱リフォームがされておらず、冬の寒さが厳しい
- 施工ミスに気付かずに購入してしまい、数年経ってから発覚した
- コンクリート打ちっぱなしのマンションが寒すぎた
マンションは断熱性が高いと思われがちですが、コンクリート構造のため、冷えやすく底冷えの感覚に悩まされることがあります。さらに暖房使用時には窓や壁に結露が発生し、カビの原因となり得るため注意が必要です。
リノベーション済みマンションを選ぶ際は、見た目や「リノベーション済み」の言葉に惑わされないことが大切になります。断熱やその他必要な工事が適切におこなわれているかをしっかりチェックしましょう。
ワンストップ型リノベーションのメリットデメリットとは?
ワンストップ型リノベーションは、物件探しから住宅ローン・保険手続き・設計・見積もりまで一括して請け負うサービスです。リノベーション費用を住宅ローンに含めやすく、全体的な予算管理がしやすいというメリットがあります。
ただし、サービスを提供する業者の物件に縛られることから、物件選択の自由度が限定されるのがデメリットです。物件の選択肢の幅を重視する場合は、ワンストップサービスを利用するかどうか、よく検討するべきでしょう。
入居前にしっかりチェック!リノベーションマンションは自分の目で確認するのが大切
リノベーションマンションを契約する際は、しっかり自分の目で確かめるのが大切です。写真では見えない場所、工事の精密さ、使い勝手の良さは直接確認しないとわかりません。
最後に、リノベーションを検討する際に確認すべきポイントを簡単に紹介していきます。
- 築年数よりも管理状況や修繕計画の確認を重視する
- 見えない配管部分もしっかり改修されているか確認する
- 後からさらに改修工事をしてもいいかどうか確認する
リノベーションマンションを選ぶ際は、この記事で紹介したメリット・デメリットを参考にしながら、実際にそのマンションを確認して選んでくださいね。
リノベーションマンションをお考えの方はぜひユニテへ!
「リノベ―ション済みマンションではなく、やっぱり自分で中古マンションをリノベ―ションしたい」「リノベ済みマンションと中古マンションのリノベ、どっちが安いの?」とお悩みの方も多いでしょう。
30年以上の運営実績を誇る「ユニテ」では、部分的なリフォームからフルリノベーションまで幅広く対応しており、お客様のご要望に寄り添ったご提案をおこなっております。富山県でマンションのリノベーションをお考えの方はぜひユニテへご相談ください。
まとめ
リノベーション済みのマンションは、デメリットに留意しつつ、自分の希望に合った種類のものを選ぶことが大切です。そのため、物件選びをする前に、自分は何を重視するのか、妥協できる部分はどこかをしっかり決めておくことをおすすめします。
紹介したメリットやデメリット、選び方のコツを参考にして、後悔しない物件選びで快適な暮らしを手に入れましょう。




