リノベーションは新築に建て替えるよりも安く済むといわれていますが、以下のように費用面で悩むことが多いですよね。
●実際の見積もりに納得がいかなかった
●相場が分からずなかなかリノベーションの決断ができない
●予算範囲内でも満足いくリノベーションをしたい
実際にリノベーションをしてきた方のなかには「ただ費用を抑えることだけにこだわり満足のいく結果にならなかった」「見た目ばかりに予算を使ってしまった」など、知識不足によって思うようなリノベーションにならなかったなどという例もあります。
そこで今回は、なるべく費用を抑えられる効果的な方法やコストダウンした事例をご紹介します。
リノベーションの予算面で悩みを抱えている方は、費用削減の方法を参考に、納得のいくリノベーションを実現するために役立ててくださいね。
みんなはどうしている?リノベーションの費用を抑えて理想の住宅を得られた事例
リノベーションにおける費用の抑るには、ある程度の工夫が欠かせません。
当社ユニテでは、実際のお客様がどのような方法でコストを削減し、どんな効果が実現したのかについて具体的な事例2つを通してご紹介します。
これらの事例から、あなたのリノベーション計画に役立つヒントを得られるでしょう。
扉を減らす工夫を行う
リノベーションでコストを抑える事例としてまず挙げらるのは、扉の数を減らすことです。
一見するとシンプルな変更に思えますが、収納棚をオープン収納にするだけで、意外と節約につながります。
オープン収納にすれば北欧キッチンのようなオシャレな空間が実現するだけでなく、収納場所が一目瞭然で使い勝手が向上したり、湿気が溜まらなかったりするというメリットもあるんです!
オシャレながらも住まいの機能性と快適さを損なうことなく、リノベーションの費用を効果的に抑える一例だといえます。
見せる収納を行う北欧スタイルに関する記事はこちらよりご確認いただけます。
補助金を利用する
リノベーションの費用を効果的に抑える方法として次に挙げられるのが、国の補助金制度の活用です。
この制度を利用すれば、以下のような工事費の一部が補助され、実質的な費用負担が軽減されます。
【補助金が適用されやすい工事の例】
- 住宅設備の入れ替え
- 窓の入れ替え
- 給湯設備の入れ替え
実際に当社ユニテでは多くのお客様が補助金制度を利用しており、リフォーム後の経済的な負担を大幅に軽減しています。
工事後に補助金が還元される形なので、手が届かないと思っていたリノベーションが、より現実的かつ手軽に実現可能になるでしょう。
リノベーションの費用を抑えるには?効果的な方法4選
リノベーションの費用を抑える方法は多数ありますが、当社「ユニテ」が特に効果的だと考えるのが以下の4つの方法です。
- リノベーションが短期的か長期的かを決定する
- 複数社に見積を取り、値下げ交渉してみる
- 工事内容の最優先順位を決める
- 減税制度や補助金制度を活用する
上記4つの方法を適切に活用すれば、理想のリノベーションを予算内で実現するための道筋が見えてくるでしょう。詳しくご紹介します。
1.リノベーションが短期的か長期的かを決定する
リノベーションを行う際「短期的なコスト抑制がしたい」のか「長期的なコストパフォーマンスを狙らう」のかを考えることがポイントです。
リノベーションには以下の3種類があります。
【リノベーションの種類】
- 部分リノベーション
- 表層リノベーション
- スケルトンリノベーション
そして、以下の表は、それぞれのリノベーションのタイプにおける特徴や適した物件タイプ、およびコストに関する点をまとめたものです。
リノベーションの種類 | 特徴 | 短期/長期 | 推奨される物件 | コスト面の特徴 |
部分リノベーション | ・必要な部分のみを改修 (キッチンのみ、など) |
・短期的 | ・築浅物件や部分的な改修を希望する場合 | ・限られた範囲の改修により、初期費用を低く抑えられる |
表層リノベーション | ・見える箇所のみを改修 ・コストパフォーマンスが良い |
・短期的 | ・築浅物件 ・外観や内装など、見た目の改善を重視する場合 |
・見た目を重視した改修により、必要な箇所にのみ費用を投資 |
スケルトンリノベーション | ・見えない箇所も含めて家全体を改修 | ・長期的 | ・長期的な利用を前提に、徹底的な改修を希望する場合 | ・全面的な改修により初期コストは高いが、長期的なメンテナンス費用の削減に繋がる |
既存の使える部分を活かすことでコストを抑えつつ、新旧のバランスを業者と相談して調整することが大切です。
2.複数社に見積を取り、値下げ交渉してみる
リノベーション費用を抑えるためには、複数のリフォーム会社に見積もりを依頼し、比較検討することも欠かせません。
特に地元の小規模なリフォーム会社は、大手に比べて余分な広告宣伝費や経費をかけていない傾向にあるため、費用削減への期待ができます。
自身の予算を明確に提示し、その範囲内でどのようなリノベーションが可能か、各社の設計力や提案力を比較してみましょう。
コスト削減のアイデアを尋ねることで、誠実なリフォーム会社を見極める手がかりにもなります。
ただし、値引きがリノベーション品質の低下に繋がらないか、慎重に判断しましょう。
3.工事内容の最優先順位を決める
リノベーション費用を抑えるには、各工事内容を精査し、無駄な支出を省くこともおすすめです。
リノベーションの工事内容は以下のように、さまざまな工事が含まれます。
【リノベーションに含まれる工事の例】
- 仮設工事
- 木工事
- 基礎工事
- 外装工事
- 内装工事
- 解体工事
- 電気工事
- 配管設備工事
- 住宅設備機器
- 断熱工事
- 外構工事
- 現場諸経費
工事内容によっては削減できる部分とそうでない部分があるものの、中には費用を削減できる項目が存在します。
▼リノベーション工事内容と費用削減の可否
工事名 |
工事の内容 |
削減可能か |
仮設工事 |
工事のはじめの設置~撤去までの準備 |
〇 |
木工事 |
主に木材を使用した工事 |
〇 |
基礎工事 |
住宅の土台となる土地や枠組みの工事 |
× |
外装工事 |
外壁の塗装やタイル張り・防水加工などを行う |
〇 |
内装工事 |
内装に関する全ての工事 |
〇 |
解体工事 |
既存部分の撤去~処分を行う工事 |
〇 |
電気工事 |
電気配線やコンセント、照明増設など |
〇 |
配管設備工事 |
上下水道を道路から引き込んだり、引き込んだ水道を部屋ごとに分ける工事 |
〇 |
住宅設備機器 |
トイレ・キッチン・換気扇・洗面所・浴室などの設備の工事 |
〇 |
断熱工事 |
壁や床の断熱工事 |
× |
外構工事 |
家の外で行う、玄関や庭に関する工事 |
〇 |
現場諸経費 |
管理費や設計費、その他事務費用 |
× |
削減可能な工事を特定し、その費用を徹底的に把握することで、リノベーション全体のコストを効果的に下げられるでしょう。 それぞれの工事内容について、以下より詳しくご紹介します。
1.仮設工事
仮設工事は、工事のために現場で必要な準備を行う工事です。
費用を抑えるには工事の規模や期間を短くすることが挙げられます。
工事の期間が伸びれば延びるほど作業員のための仮設トイレや資材置き場が必要になります。
さらに規模が大きくなればなるほど、よりしっかりした準備が必要でするためです。
リフォーム工事期間と規模の縮小を意識して、予算を見直すと安心です。
2.木工事
木工事(もくこうじ)は、木材を使用した工事全般を指し、主に床の枠組みや梁・柱の工事を指します。
木工事は既存の枠組みや柱をそのまま再利用することで、費用が抑えられます。中古住宅のリノベーションでは全てを新しくする必要がありません。特に普段の生活で見えない部分については、使える素材を再利用すると、大きな額が削減できるでしょう。
注意しておきたいのが、劣化して耐久性がなくなったものは再利用できない点です。国土交通省のデータによれば、家の寿命はおおよそ30年といわれています。そのため、築年数が経っている中古住宅ほど、柱などの耐久性を適切に補修しなければなりません。
3.基礎工事
基礎工事は住宅の土台だけでなく、家が建っている土地を整える工事も含まれます。中古住宅の場合、地盤沈下で微妙な傾きが発生している場合もあるため、その際は基礎工事が必要です。
基礎に不都合が生じると、家そのものの耐久性も著しく低下してしまうことから、基礎工事の費用は削減できません。
基礎工事は家の耐久性そのものに直結するので、劣化した部分を漏れなく修繕しておきましょう。
4.外装工事
外装工事では、外壁の塗装を行います。
外装は見た目を整えるだけでなく、防水性のある素材や加工を施して塗装の強度をより強くする役割もあります。
基本的には、塗料などを最低限に収めれば外装工事の費用も安くできますが、外壁は雨風に晒される分、劣化が進みやすいのが難点です。上記を考慮して、本当に費用を削ってよいのか十分検討しましょう。
5.内装工事
内装工事は個人のこだわりを一番反映しやすく、オーダー次第で部屋が全く違った構造に変化させることも可能です。一方でオーダー次第で値段が変化するという点から、費用を抑えやすい工事でもあります。
内装工事の費用を抑えるためには、以下3つのポイントを意識してみましょう。
【内装工事の際に考えたい主な費用】
- 間取りは変更しない
- 床板は貼り替えでなく上張り
- 使用する建材のグレードを必要最低限にする
特に間取り変更は壁を取り壊すため、大掛かりな工事になり、費用がかなりかさみます。生活の動線を考えながらの、間取り変更がおすすめです。
6.解体工事
解体工事には、既にある部分の解体作業から取り壊した廃材の処分までの一連の流れにかかる費用が含まれます。
解体工事は工事の規模を小さくすれば、十分に費用を抑えられます。例えば、間取り変更の場合にも解体工事が含まれますので、壁の解体と廃材処分が必須です。
間取りの変更を無くすだけで内装工事と解体工事を同時に減らせるため、費用を削減したい場合は、本当に必要な工事かどうか一度考えてみるとよいでしょう。
7.電気工事
電気工事では、配線の設置やコンセントの新設、照明器具などの設置を行います。既存のコンセントを再利用すれば費用が抑えられますが、生活の質に直結するので、しっかり検討を重ねるのが大切です。
コンセントは後から増設すると、さらに費用が掛かってしまうため、常に使う家電の数や一次的に使う電化製品の数を把握し、必要な分を適切に設置することをおすすめします。
8.住宅設備機器
住宅設備機器は、以下のような設備を設置する工事です。
【住宅設備機器に当てはまるものの例】
- トイレ
- キッチン
- 洗面台
- 浴室のシャワー
- ユニットバス
※リフォーム会社によっては照明器具の設置が電気工事ではなく、住宅設備機器の工事に含まれる場合もあります
住宅設備機器工事の費用を抑えるには、部品の交換時に、できるだけ安い部品を使うことが挙げられます。
メーカー内でも部品ごとにグレードがあり、必要最低限の部品と比較するとかなり費用に差が出やすいです。
またオーダーメイド品ではなく既存部品の利用によっても、費用が抑えられます。
住宅設備機器工事は意外と費用が抑えやすいため、ここで費用を削減すると、必要な箇所に予算を回しやすくなります。
9.断熱工事
断熱工事は、床や壁、場合によっては天井にも断熱材を敷き詰め、外気の侵入を防ぎつつ室内の空気を外に逃がしにくくします。
断熱工事を怠ると、室温を保てず、結果的に電気代が高くなってしまうため、断熱工事はできるだけ費用を削らないようにするのがおすすめです。
断熱材にもさまざまな種類がありますが、予算を十分に回して良い製品を利用すると公開しないリノベーションにできます。
10.外構工事
外構工事では、以下のような場所の整備を行います。
【主な外構工事をする場所】
- 玄関周り
- 塀
- カーポート
- 庭
外構工事も内装工事と同様、個人のこだわりが反映しやすい工事です。そのため工事を最低限にとどめれば、費用も安く抑えられます。
例えば、カーポートや目隠し用の塀など、生活に関わる部分には費用をかけ、それ以外の見た目重視の工事は控えめにするのがおすすめです。
11.現場諸経費
現場諸経費の内容は、主に人件費や事務用品の購入費など、現場にはかかせない費用が記載されています。印象が薄い部分ですが、現場諸経費がないとリフォーム会社も適切な工事が行えないため、費用のカットはできません。
4.減税制度や補助金制度を活用する
リノベーション費用の節約には、減税制度や補助金制度の活用も非常に有効です。
特に以下のような工事で一定の要件を満たす場合には、減税および補助金制度を活用出来る可能性があります。
【減税や補助金制度を活用できる可能性のある工事内容の例】
- 耐震改修
- バリアフリー改修
- 省エネ改修
- 増改築
市町村だけでなく国の補助金を利用も可能です。特に住宅設備や窓の交換などに補助金が設定されています。
例えば、2023年度および2024年度では窓に特化した補助があり、窓サッシ定価の約50%が補助され、最大200万円が返還される可能性もあるようです。
これにより、断熱性能の向上をお得に行えるのです。
気になる方は政府の公式サイト『住宅省エネ2023キャンペーン』を併せてご確認ください。
なお富山県のユニテでは、県や自治体ごとの補助金についての相談や情報提供を行っております。
リフォームに関連する補助金制度についてのイベントも開催していますので、富山県内や周辺の県にお住まいの方は、まずは気軽に【お問い合わせ】ください。
予算をかけたほうが良いリノベーション4つを大公開!
リノベーションを成功させるには、賢く予算を配分することが重要です。特にリノベーション時に、ある程度の予算をかけるべき4つの部分があります。
【予算をかけるべき部分4つ】
- 断熱性・耐震性
- 耐久性重視の外壁
- LDK
- ライフスタイルを考えた動線
上記4項目に予算をかけたほうがいい理由を、以下の表でまとめました。
工事箇所 |
予算をかけた方が良い理由 |
断熱性・耐震性 |
断熱性があると快適な暮らしが実現できるうえ、耐震性の強化によって補修工事までのスパンが長くなる。 |
耐久性のある外壁 |
外壁は家の中で最も劣化しやすく、およそ10年で補修が必要。 |
LDK |
自分の家族に適した家にするために必須。 |
家事動線 |
長い期間住むことを考え、暮らしやすい家を実現させるのが好ましい。 |
次の章では、予算をかけるべき4つのポイントの詳細をご紹介します。
1.断熱性・耐震性
断熱性と耐震性は家の寿命に関する部分ですので、適切に費用をかけておきたい部分です。断熱や耐震の技術は日々進歩しているため、いくら築浅の中古住宅だったとしても、強度に大きな差が出ます。
デザインや見た目の装飾を工事を少し減らし、耐久性や耐震性を高める工事には適切に費用を配分することがおすすめです。
2.長持ちする耐久性の強い外壁
つい、おろそかにしがちですが、より適切な予算をかけたいのが外壁工事です。外壁は時間が経つと、ひびが入ったり、剥がれが発生したりしてしまうため、再度補修工事を行う必要があります。
リノベーション時に外壁を耐久性のあるものに変えておくと、次の補修工事までの期間が延び、結果的に費用面もプラスにつながる可能性が高まります。
また、外壁工事を行えば見た目も新築同様に生まれ変わるため、リノベーション後の満足度が得られやすい部分といってもいいでしょう。
3.LDK
LDK(リビング・ダイニング・キッチン)は必ず毎日使う、家の中心です。特に中古住宅は以前住んでいた家族に合わせて作られているため、いざ生活をしてみると、自分たちには合わないと感じる場合があるかもしれません。
家族構成や使用頻度、時間帯を考えて、改めて見直すのが大切です。少し費用が高くなってしまいますが、間取りを変更すると暮らしやすい快適な家を実現しやすくなります。
4.ライフスタイルを考えた家事動線
家事動線は忙しい毎日をどれだけ効率よく過ごせるかに繋がる大切な部分です。そのため実際に住む家族に合わせた家事動線を作っておくと、より満足度の高いリノベーションにつなげやすくなります。
例えば人数が多い家族の場合、衣類の量が増えて洗濯する回数も自然と多くなりやすい傾向です。
加えて狭い洗面所だと、洗濯機を使うだけでもストレスを感じてしまうかもしれません。しかし洗濯機を設置したり、家事をしやすくするための十分なスペースを確保すると、家事のストレスが軽減できることもあります。
これまでの自信の生活を思い出し、リノベーションをきっかけに効率的な家事動線を実現することがおすすめです。
まとめ
リノベーションの費用を抑えつつも、理想の住まいを手に入れるためには、希望のリノベーションが短期的か長期的かを把握し、工事内容の優先順位を決めることが求められます。
さらに自身に合った業者選びのほか、行政の減税や補助金制度を上手く活用すると、費用を抑えたリノベーションが実現しやすくなります。
ただし耐久性や機能性、暮らしやすさにつながる部分は「節約したいから」という理由での費用カットは、残念ながらおすすめできません。
今後数十年に渡って快適に暮らすためには、今回ご紹介した内容を参考に適切な予算配分を決定し、長く住んでいたくなる、お気に入りの家になるようなリノベーションを目指しましょう。