団地をリノベーションしたいけど分からない、イメージがわかないという想いをお持ちではないでしょうか?私たち株式会社ユニテが30年間様々なお客様のリノベーションを行ってきた経験から、団地リノベーションの意味や注意点、ポイントについてまとめました
目次
株式会社ユニテ 設計部
設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。
【 保有資格 】
一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士
「団地?リノベーション?そもそものイメージが付かない」
「マイホーム建設はずっと先の話だと思っているけど……もっと早く手に入れられる方法はないかな?」
などと考えていませんか?
団地と聞くと昭和や平成を想像する方も一定数いるかもしれません。しかし、団地リノベーションによって現代的な暮らしに対応できるだけでなくオシャレでオリジナリティあふれる住まいを、費用を抑えつつ手に入れられます。
さらに金銭面の問題から「マンションの購入やマイホームはずっと先の話……」と諦めていた方も、団地であれば費用面の負担が軽くしやすいといえます。
ただし、いくら安くなるとはいえ、リノベーションは大きな買い物です。
後悔や失敗しないためにも、あらかじめ団地のリノベーションに関する基礎知識を把握することをお勧めします。
そこで本記事では、団地のリノベーションに関する一般的な概要やメリット・デメリット、失敗しないためのポイントについて、弊社の施工経験も交えながらご紹介します。
団地のリノベーションに興味をお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。
団地リノベーションとは
そもそも団地とは、広々とした大きな敷地の中に複数の住宅が建てられている区画のことで、代表例は以下の通りです。
- 都道府県や市町村が運営している公営住宅
- UR賃貸住宅
- 公社住宅
現代の団地は賃貸のほか、一般的な中古マンションのように分譲として購入できる物件もあり、注目を集めています。
団地は高度経済成長期(昭和30〜50年代)に建てられたものが多いため、一般的には築古物件のイメージが強いという方もいるでしょう。
団地リノベーションでは、購入もしくは現在住んでいる団地の部屋を、現代のライフスタイルに合わせた過ごしやすい部屋へと、丸ごと作り変えます。
そのため「マンションの購入は難しいけど団地なら……」などと考える子育て中のご家族やご夫婦、快適に過ごしたいひとり暮らしの方など、この先も長く安心して住み続けたいと考えている方に、団地のリノベーションはおすすめです。
マンションとの違い【一般的な解釈とリノベーション面の違いを比較】
リノベーションの違いを比較する前に、まず団地とマンションの物件の違いについて把握しましょう。
法律上、団地とマンションに明確な定義はありません。
ただしし、一般的な解釈としては次のような違いがあります。
団地 | マンション | |
形状 | 大きな敷地内に複数棟が建てられた共同住宅の建物 | 3階建て以上の規模で建てられた丈夫な1つの共同住宅 |
家賃・購入価格 | 安い | 高い |
建屋全体の敷地面積 | 広い | 狭い |
建物の構造 | 鉄筋コンクリート壁式構造 壁式構造が多い |
鉄筋コンクリート造 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
近所づきあい | 多い | 少ない |
その他 | 敷地内に、公共施設や公園などがある場合も | エレベーターや防犯設備が充実しているケースが多い |
1つの建物の共同住宅であるマンションと比べると、団地は「複数の棟が建てられている」という点が大きな違いです。
では建物の違いを踏まえて、次にリノベーションに関する違いに焦点を当ててみましょう。
【団地とマンションのリノベーションにおける違い】
種類 | 団地リノベーション | マンションリノベーション |
メリット |
|
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デメリット |
|
|
団地とマンションにおけるリノベーションの違いは、工事の内容よりも物件の性質や住環境による違いがメインであることがわかります。
なおマンションのリノベーションについては「【後悔しない】中古マンションのリノベーション実現のコツ!費用相場や物件選びのポイントを解説」をご覧ください。
団地リノベーションでできる施工内容
団地リノベーションでは、間取りや設備・内装などを一新する工事がメインです。
築年数が経っている団地の間取りや設備は、ひと昔前の生活様式に合わせているため、使い勝手の悪さやデザインの古臭さが目立つこともしばしば。
しかし部屋の中をリノベーションすることで、新築マンションさながらのデザインや性能へと生まれ変わります。
水道や電気配線などの大がかりな入れ替えが必要になる設備も、新しいものに交換すれば、リノベーション後も長く使うことが可能です。
団地の部屋を賃貸していてもリノベーションはできる?
多くの団地が賃貸であるため、本当にリノベーションしてもいいのかどうかわからないという方もいるでしょう。
最近では、若い世代の団地住まいを促進することを目的とする、原状回復義務を免除した上でのリフォームを許可しているという団地が登場しています。
また「UR賃貸住宅」では、すでにリフォームされた団地の賃貸物件を取り扱っているようです。
もし立地面や環境面等で気になる団地の物件があったら、まずリノベーションできるかどうかを確認するために、該当する団地の管理規約に目を通しましょう。
またリノベーションできる物件か、団地を管轄する自治体に問い合わせることも、手段のひとつです。
団地リノベーションにかかる費用と期間
工事規模と素材によりますが、団地リノベーション全体の費用相場や工期の目安は以下のとおりです。大まかな予算や施工期間を考える際の参考にしてみてください。
相場 | 工期 | ||
団地フルリノベーション | 全体的な改装 | 1,000万〜 | 3~5か月 |
部分的な改装 | 200万~ | 1~2か月 |
また以下は、施工箇所別の費用相場と目安の工期を表した図です。
相場 | 工期 | ||
水回り | キッチン | 80万円〜 | 1~3週間 |
風呂 | 100万円〜 | ||
トイレ | 25万円〜 | ||
洗面台 | 11万円〜 | ||
リビング・部屋 | 間仕切り壁の設置 | 1か所あたり10~30万円 | 1週間~2か月 |
間仕切り壁の撤去 | 1か所あたり10~25万円 | ||
内装・洋室への変更など | 150~500万円 |
以上を踏まえて、リノベーションの種類別の費用と工期について、以下より詳しく解説します。
フルリノベーション全体の費用と工期
相場 | 工期 | ||
団地フルリノベーション | 全体的な改装 | 1,000万円〜 | 3〜5か月 |
部分的な改装 | 20万円〜 | 1〜2か月 |
団地のフルリノベーションにかかる費用目安は、一般的におおよそ1,000万円からを目安にすると安心です。
工事の内容や専有面積、採用する設備や建材のグレードによっても変動するため、事前に見積を取るなどして価格を比較しましょう。
【場所別】部分リノベーションの費用と工期
相場 | 工期 | ||
水回り | キッチン | 80万円〜 | 1~3週間 |
風呂 | 100万円〜 | ||
トイレ | 25万円〜 | ||
洗面台 | 11万円〜 | ||
リビング・部屋 | 間仕切り壁の設置 | 1か所あたり10~30万円 | 1週間~2か月 |
間仕切り壁の撤去 | 1か所あたり10~25万円 | ||
内装・洋室への変更など | 150~500万円 |
本章では水回りやリビングのみ、部屋のみの部分リノベーションの費用と工期について、詳細を解説します。
水回り部分の費用と工期
水回り設備を新しくすることで、古い団地物件でも清潔感ある気持ちのいい環境になります。
水回り部分を全面的に工事する場合の相場は、次のとおりです。
【水回りのリノベーション費用と工期】
費用相場 | 工期 | |
水回り全体リノベーション | 120〜300万円 | 1~3週間 |
キッチン | 80万円〜 | |
風呂 | 100万円〜 | |
トイレ | 25万円〜 | |
洗面台 | 11万円〜 |
今後のライフプランから、住みたい期間と修繕費を考え、施工範囲を検討するのも賢い選択の1つです。一方で築年数が経過している物件の場合は、水道管などのライフラインも老朽化している可能性が高いため、予算と相談しつつ施工範囲を検討することをおすすめします。
リビング・各部屋の費用と工期
団地リノベーションにおける間取り変更や内装工事では、和室から洋室への変更や壁を撤去して広めのリビングを作るなどが人気です。
【リビング・各部屋のリノベーション費用と工期】
費用相場 | 工期 | |
間仕切り壁の設置 | 1か所あたり10~30万円 | 1週間~2か月 |
間仕切り壁の撤去 | 1か所あたり10~25万円 | |
内装・洋室への変更など | 150~500万円 |
今後長く住む予定の場合は、子どもの成長だけでなく、自身が年を取った時の使い勝手なども考慮する必要があります。
設備性能に関する費用と工期
団地は築年数が古いケースが多いため、防音性や断熱性、防犯性などのリノベーションも検討する必要があるでしょう。
【設備性能に関するリノベーション費用と工期】
費用相場 | 工期 | |
内容の設備 | 1箇所あたり8〜15万円 (小窓の場合は4〜6万円) |
1〜2日 |
断熱材の施工(天井・床下) | 1㎡あたり4000〜8000円 | 1〜6日 |
防音材(壁の内側) | 12〜15万円 | 2週間〜1ヶ月 |
防音効果のある床材に張り替え | 6畳の場合6〜20万円 | 3〜6日 |
インターホンの設置 | 3万円ほど | 1日 |
内窓(インナーサッシ)の設置については防音と断熱、どちらにも効果がある施工が基本です。管理会社からのリノベーション許可も下りやすいので、気になる方は施工会社に問い合わせてみましょう。
【ユニテのご提案】団地リノベーションのおすすめ事例!
実際に団地リノベーションを行うと、物件はどのように仕上がるのでしょうか。具体的にイメージしやすくするために、当社ユニテが施工した団地リノベーションの事例を2つご紹介します。
団地リノベーション:事例1
・マンション改装のため躯体等の制限があったが、可能な範囲で空間づくりを提案
・内窓をご提案し、結露対策を行った
団地リノベーション:事例2
・キッチンには使いやすいアイランドタイプに
・狭くて暗かった間取りを明るい配色とインナーサッシを取り付け
団地の部屋をリノベーションして住むメリット6つ
一般的な中古マンションや戸建て物件と比べて、団地をリノベーションをする場合には次のようなメリットがあります。
- 費用を抑えながらも住みやすい部屋を手に入れられる
- 建物の構造が丈夫である
- 住環境が整っている
- 構造のおかげで家具が配置しやすい
- 管理が行き届いている
- 自然に恵まれていることが多い
それぞれについて解説します。
1.費用を抑えながらも住みやすい部屋を手に入れられる
団地は一般的に、新築マンションなどと比べて家賃が安い傾向にあり、築年数の古い団地ほど安価になります。
そのため抑えられた分の費用をリノベーションに集中させて、現代の暮らしに合った部屋にすることはもちろん、住宅ローンの返済や引越し後の暮らしの負担をある程度減らすことも可能です。
物件探しからリノベーションまで一括で考えている方にとって、団地は魅力的な物件といえるのではないでしょうか。
また既存の賃貸住宅や新築販売物件などでは、間取りや内装は決まった状態での引き渡しです。
しかし団地の部屋をリノベーションをする場合は、趣味のスペースやこだわりのキッチンなど、自身の好きなものや必要なものをライフスタイルに合わせて取捨選択しやすくなります。
2.建物の構造が丈夫である
(壁式構造 参照:一般社団法人日本建築学会)
「一般的な古い建築物は、耐震性に不安を覚える」という方もいるでしょう。
しかし多くの団地を手掛けた公団は、民間企業と比べて設計や施工管理・検査体制が厳しいため、「壁式構造」を採用した丈夫な建物づくりを行っています。
さらに団地で採用されているのは「鉄筋コンクリート造り」です。引っ張りに強い鉄筋と圧縮力に富んだ
コンクリートの組み合わせは、壁式構造と相まって頑丈につくられているといえます。
リノベーション後も長く住むことを考えるうえで、建物寿命が長いことは重要なポイントです。
丈夫な団地の構造は、長く住むために適したつくりになっているといえます。
3.構造のおかげで家具が配置しやすい
前述の通り、団地は壁式構造という点から、室内が凹凸のない空間です。そのため、建具などの配置がしやすいという点もメリットです。
建具をできるだけ壁に沿わせて、空間を広く取りたいと考えている方は、団地の構造そのものが自身の住まいづくりに合っている可能性があります。
4.住環境が整っている
買い物施設や公共機関、学校や病院などがアクセスしやすいのは、暮らしやすさの面で大切なポイントではないでしょうか。
団地の立地は、企画段階で周辺の住環境までが考慮されるため、アクセスがしやすく生活に必要な施設が整っていることが多いです。
中には、敷地内に以下の施設が整備された団地もあります。
【団地内にある施設の例】
- 買い物施設
- 公共機関
- 公園
- 緑地
- 保育園
- 幼稚園
5.管理が行き届いている
団地は修繕と住民コミュニティの2つにおいて、管理が行き届いている傾向にあります。
特に公団住宅のような大規模な団地の場合、規模が大きいことから管理だけでなく、耐震診断や耐震改修などの修繕計画が、民間よりも行き届いています。
また自治会などを通じた、人同士のつながりが多いことも団地ならではの特徴です。
団地内には自治会などのコミュニティが形成されているため、子どもやお年寄りの安心につながる点や、子ども向けイベントが充実している点も注目です。
行事だけでなく、何かあった場合に人同士の助け合いがしやすい点は、団地のよさを表していることが分かります。
6.自然に恵まれていること多い
団地は広い敷地にゆったりと建てられている場合が多く、日当たりや通風、自然環境の面でも良いことが多い点もメリットです。
特に都会に住んでいるという場合は、子どもを身近な自然の中で遊ばせるということが難しい場合もあります。
さらに広い敷地内で、住民の目の届く範囲で子どもを遊ばせられる点も団地ならではだといえます。
団地のリノベーションを検討する前に考えたいデメリット5つ
団地はリノベーションだけでなく、住まい環境も含めた以下のようなデメリットがあります。
【団地のデメリット】
- 築年数がどうしても古くなる
- リノベーションしても理想通りにならない場合がある
- 近隣住民との距離感が近い
- 近隣から聞こえる騒音が気になる
- 築古だとエレベーターがない場合がある
上記のデメリットを考慮した上で、団地を賃貸または購入してリノベーションするかどうかを検討しましょう。
1.築年数がどうしても古くなる
団地でのリノベーションを考える際、多くの団地は築30年以上と古くなってしまうことを念頭に置きましょう。
部屋の内部はリノベーションできる可能性がありますが、共用部も時間の経過と共に古くなってしまい、外観と内観で違いが明確になりがちです。
特に古い団地では、下の階の天井裏に排水管があるため、キッチンや洗面所など水回りの場所を変えにくいことがあります。
2.リノベーションしても理想通りにならない場合がある
団地は部屋内をリノベーションしても、100パーセント自身の理想通りにならない場合があります。
多くの団地は、動かせない「壁式構造」コンクリートの壁があったり、水回りの位置を変えにくいです。特に、建物を支える壁は撤去できないため、変更できる間取りに限りがあります。
また水回りの配置変更や天井の高さの変更も制限されるほか、外廊下やベランダ、玄関ドアなどの共用部分のリノベーションは基本的にできないため、現状のままです。
3.近隣住民との距離感が近い
近隣住民との距離の近さは魅力的でもあり、人によってはデメリットになりがちです。
団地に住むと、近所の人たちとのつながりが深くなる傾向にあります。団地によっては自治会などの活動が盛んであるほか、長く住む人が多いことから地域のコミュニティが強いといえます。
加えて自治体や管理事務所が団地を管理しているため居住ルールが細かくなったり、近隣住民との関係がかえって負担に感じたりすることもあるでしょう。
中にはリノベーションをしようとしたところ、近隣住民によって反対されてしまうという事例もあるようです。
4.近隣から聞こえる騒音が気になる
防音対策のない団地では、子どもの走り回る音や外の音が聞こえやすいことがあります。子育て世代が多い団地では、日常的な騒音が避けられないことも。
また高齢者が多い団地では、普段とは異なる音が聞こえてくると、騒音に捉えられてしまうかもしれません。
さらに団地で開催されるお祭りなどのイベントや近くの施設からの音も、場合によっては騒音の一部になってしまいます。
団地のリノベーションを考える際には、騒音への対策も重要であることがわかります。
5.築古だとエレベーターがない場合がある
費用を抑えようと築古団地をリノベーションして住もうとしても、エレベーターがないケースも考えられます。
昭和40年代に建てられた団地の多くは、たとえ5階建てでもエレベーターがないことがよくあります。
またエレベーターが設置されている団地でも、サイズが小さいことが多いため、大きな家具や家電の搬入が困難というケースも多いです。
リノベーションして団地に長く住もうと思っている方にとっては、重たい荷物を自宅に持ち帰るときといった現時点だけでなく、自身の老後の生活という未来も考えたうえで検討することをおすすめします。
【失敗を防ぐ】リノベーション工事を前提とした団地の内覧時に確認したいこと
リノベーションした団地の部屋に住むことを考えているのであれば、内覧は欠かせません。間取りや設備、インフラをメインに、チェックするポイントは以下の7つです。
- 間取りの変更ができる物件か確認する
- エレベーターの有無を確認する
- 共用部分の状態を確認する
- 周辺環境は現在でも便利か確認する
- 電気・ガスの容量は十分か確認する
- 防音・騒音対策が施されているか確認する
- 耐震診断や大規模修繕履歴を確認する
それぞれについて解説します。
1.間取りの変更ができる物件か確認する
前述の通り、多くの団地で使われているのは、「壁式構造」ですが、壁自体が建物を支える構造のため、どうしても壊してはいけない壁というものが存在します。
間取り変更を検討している場合は、どうしても制約が出る可能性があるため、施工業者や管理者に相談したうえで対応可能な範囲のリノベーションを計画しましょう。
2.エレベーターの有無を確認する
高層階の物件を選ぶ際は、エレベーターの有無も確認しましょう。デメリットの章でも解説した通り、古い団地にはエレベーターがない物件が多くあります。
これから長期に渡って住む場所として不都合はないか、ライフプランとの兼ね合いを考えることが大切です。
特に「子どもが生まれたら」「足腰が弱くなったら……」と高層階への階段利用に不安を覚える方は、エレベーターの有無をよく確認しましょう。
3.共用部分の状態を確認する
先述した通り、団地の共用部分は個人でのリノベーションができません。そのため以下の共用部分の状態については、事前に改修年度など確認しておきましょう。
【団地の共用部分の例】
- エントランス
- 廊下
- エレベーター
- ベランダ
- 玄関ドア
特に玄関ドアやベランダについては専有部分との境目なので、リノベーションしていいかどうか混同しがちです。規約によっては、ベランダに面した窓ガラスの交換もNGな場合があるため、十分注意しましょう。
4.周辺環境は現在でも便利か確認する
団地の計画当初と現在とでは周辺環境の様子が変わっていることもあるため、周辺環境は入居時も生活に便利か確認しましょう。
たとえば近くの商店が閉店してしまっていたり、学校や病院が統廃合してしまっていたりなどで「思っていたよりもさびれて不便になっていた」という事態も考えられます。
物件の周囲状況は、内覧時と併せて自身の目で確認してから判断するようにしましょう。
5.電気・ガスの容量は十分か確認する
オール電化や追い炊き機能の追加など便利な生活に憧れる方は、物件の電気・ガスの容量もチェックが必要です。
団地の部屋は電気・ガスの容量が小さいだけでなく、集合住宅で決められた容量の上限では大きな給湯器やガス暖房を導入できないケースがあります。
特に古い団地では、キッチンの湯沸かし器や浴室のバランス釜など、少し不便な設備が設置されている場合が見られるため注意が必要です。
追い炊き機能やIHヒーターの導入を考えている場合は、希望の設備が導入できるか施工会社と連絡を取り合いながら事前に確認しておきましょう。
6.防音・騒音対策が施されているかどうか確認する
子どもが走り回る音やはしゃぐ声など、騒音問題が発生する可能性もゼロではありません。
そのため居住予定の団地が、すでに防音・騒音対策をしているかどうかも欠かさずチェックしましょう。
自身が騒音が苦手という場合や、団地で防音対策が取られていないという場合は、既存窓の内側に二重窓を設置するなどのリフォームを優先しましょう。
一方で、自身の家庭に幼い子どもがいる場合は、リノベーション時に壁や床材に防音性能を持たせたり、音が響きにくい吸音素材を使ったりするなどの配慮が必要です。
7.耐震診断や大規模修繕履歴を確認する
団地を選ぶ際は、耐震診断の結果や、過去にどんな大規模修繕が行われたかの履歴をチェックしましょう。
特に築40年を超える団地は、新しい耐震基準に合っているか確認が必要です。リフォームした団地の部屋に長く住むためにも管理事務所や自治会に問い合わせし、安全性の確認を行いましょう。
リノベーションに適した団地探しならユニテにお任せ!
団地リノベーションに適した物件を見つけるためには、物件選びの段階から施工の視点からもアドバイスを受けられる環境が必要です。
せっかく気に入った物件があってもリノベーション施工の面で問題があると、希望通りの仕上がりにならない可能性があります。
そのため施工と不動産仲介とをワンストップで行っている施工業者や、グループ企業で互いに連携を取れる施工業者を選択することがおすすめです。
当社ユニテでは、富山県内にある団地物件の仲介からリノベーション施工までの相談を連携した対応をしております。
団地をリノベーションして快適に住みたいと考えている方は、是非お気軽にご相談ください。
まとめ
この記事では、団地リノベーションの概要やメリット・デメリット、注意点などについて網羅的に解説しました。
マンションや一軒家ではなく団地をリノベーションして活用することで、費用面だけでなく、整った住環境を得られるなどのメリットがあります。
今まで費用の関係などでマイホームの夢を先送りにしていた方も、ぜひ一度、団地リノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。
選択肢の1つに団地のリノベーションを加えることで、素敵な住まいでの生活をより早く実現することができるかもしれません。
この記事を参考に、団地をリノベーションして住むかどうかの判断材料にしてみてください!