1. トップ
  2. コラム
  3. 狭いリビングを広く見せたい!原因や空間を広く見せる工夫を解説
狭いリビングを広く見せたい!原因や空間を広く見せる工夫を解説

この記事では、リビングの狭さの原因や解決策をプロの視点から紹介しています。また、リノベーションにより広々としたリビングを手に入れた実例もご紹介!狭いリビングに悩む人は、ぜひ記事を最後まで読んでください。

監修者
一級建築士/O.Fumihiro
一級建築士
O.Fumihiro

株式会社ユニテ 設計部

設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。

【 保有資格 】

一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士

「せっかく一戸建てを建てたのに、リビングが狭い!」

「間取り図を見ても、実際に住んでみたらリビングが狭かった!」などと思っている方もいるでしょう。

狭いリビングを解消するためには、家具の配置や統一感などの工夫が必要です。

 

そこで本記事では、リビングの広さに悩む方へ向けて、弊社リノベーションや新築を手掛ける弊社ユニテが、プロ目線で狭さの原因や解決策をご紹介します。

リノベーションにより広いリビングを手に入れたお客様の実例もご紹介しますので、狭いリビングに悩む方はぜひ最後までご覧ください。

リビングが狭いと感じる原因

リビングが狭いと感じる理由には、主に以下が原因として挙げられます。

 

【リビングが狭いと感じる主な原因】

  • 家具を配置しすぎているから
  • 大きな家具が多いから
  • 家具に統一感がないから
  • 導線と家具の配置を考慮していないから

 

リビングの狭さを解消するためには、上記の原因について把握しておくことが大切です。

それぞれについて詳しく見てみましょう。

 

参考:「【後悔しない】2階リビングの実例とメリット・デメリット|老後も安心の対処法も紹介

家具を配置しすぎている

多くの方はリビングを快適にしようと、アレもコレもと家具を置きすぎてしまいがちです。

そのため部屋が家具で圧迫されてしまい、最終的に適切なリビング内での動線が確保できなくなり、狭さを感じてしまいます。

 

また、本来であれば不要かもしれない家具をなかなか捨てられないという方も多くいます。

リビングを圧迫する不要な家具を処分できないことが、リビングの狭さを感じる要因とも考えられます。

大きな家具が多い

「家具を配置しすぎてしまう」という問題と同様、リビング内に大きな家具が多くなってしまっていることも挙げられます。

リビングの狭さに悩む一部の方の中には、家具を目見当で選んでしまい、自分の暮らしに必要以上の大きな家具を選択してしまうことがあります。

その結果、知らず知らずのうちに部屋には圧迫感が出てしまい、リビング全体が狭く感じられてしまうのです。

家具に統一感がない

家具に統一感がない場合も、リビングの狭さを強調する要因になります。

統一感がない家具が実際のサイズよりも存在感を強調し、部屋全体に圧迫感を生み出します。

人は、目から得る情報が多くの割合を占めている傾向です。家具がバラバラのスタイルやカラーであると、部屋全体に統一感がなくなり、どうしても家具が悪目立ちして見えてしまいます。

導線と家具の配置を考慮していない

リビングの導線を意識せず家具を配置してしまうことも、狭さを感じてしまう原因です。

 

実際にリビングの広さを知ったり、実際に部屋を見てその空間的広さを目で確認したりしていても、導線を無視してしまうと狭さを生み出してしまいます。

「動線」とは人が部屋の中で動くラインのことで、部屋と部屋の間に生じる人の動き、つまりドアとドアを最短距離で結ぶ線が効率的な「動線」です。

人が1人で動く場合には60~70センチメートル以上、2人がすれ違う場合には約110~120センチメートル程度の動線が必要といわれています。

また家具の周囲においては、最低でも60センチメートル程度の動線があれば快適にすごせるそうです。

動線を意識しないで家具を配置すると、無意識にリビングを狭く感じさせてしまいます。

快適に感じるリビングの広さの目安

リビングの広さには、一軒家と賃貸の場合で異なる目安があります。

快適なリビングにするためには、どちらのケースでも適切な広さの目安を把握することが大切です。

一軒家の場合と賃貸の場合それぞれについて、快適に感じるリビングの広さの目安をご紹介します。

 

参考:「おうち時間を快適に!リビングリノベーションのすすめ

一軒家の場合

一軒家における快適なリビングの広さの目安は、ファミリーの場合だとLDK(リビング・ダイニング・キッチン)が16〜20畳ほどとされています。

しかし6畳のような広さが元々ないという場合でも、工夫次第で快適にすごせるように工夫できます。

たとえば壁付けキッチンやリビングに置いたテーブルで食事をするスタイルを採用することで、スペースに余裕を持たせられます。

また1階をリビングのみにして広々と使う方法も1つの選択肢です。

 

ただしリビングが広すぎると冷暖房の効率が悪くなったり、他の部屋が狭くなったりするなど別の後悔が生じる可能性があります。

家族構成やライフスタイルに合わせて、バランスを取りながら決定することが大切です。

賃貸の場合

賃貸で快適に過ごせるリビングの広さは、1LDKや2LDKによって異なります。

 

  1LDK 2LDK
快適に過ごせるリビングの広さ 4〜6畳程度 6〜8畳程度
賃貸の基本的な間取り
  • リビング・ダイニング(8畳以上)1つ
  • 寝室1つ
  • リビング・ダイニング(10畳以上)1つ
  • 寝室2つ

※ダイニングテーブルを置くスペースを2〜4畳ほどとした場合

 

賃貸物件では間取りがあらかじめ決まっていることが多いため、選択肢は限られる傾向です。

リビングの狭さを解消するアイディア

リビングの狭さを解消するには、以下のアイディアが考えられます。

 

【リビングを広く見せるアイディア】

  • 家具の配置を変更する
  • インテリアや家具で工夫する
  • インテリアの配色を変更する
  • 狭さを感じさせる家具を処分する
  • 収納を工夫する
  • リノベーションする

 

詳しく解説します。

家具の配置を変更する

リビングが狭く動きにくいと感じる方の多くが、ソファなどの大きな家具を部屋の真ん中に置いてしまっている傾向にあるので、まずは家具の配置を見直しましょう。

部屋の中心に大きな家具を配置すると移動する際の動線が妨げられてしまい、リビングが狭く感じてしまいます。

 

リビングを広く見せたいのであれば、大きい家具を壁に寄せてみましょう。家具を壁に寄せることで、部屋の中心部分に視線の抜け感を持たせられます。

さらに大きな家具を壁に寄せるだけで、導線が確保できるためリビングが動きやすくする効果が期待できます。

大きな家具を部屋の中心部に置かないだけで広い床面が1箇所にまとまり、部屋全体が動きやすく、スッキリと広く見せられるでしょう。

インテリアや家具で工夫する

インテリアや家具で工夫することも検討しましょう。手軽にリビングを広く見せる方法として、クッションカバーや壁面装飾を活用することが挙げられます。

壁面に飾りを配置することで、視線が上に行き、部屋全体にすっきりとした印象を与えられます。

 

リビングに飾るインテリアやファブリック、カーテンの色を合わせることで、統一感を持たせ、広がりを感じさせます。またシンプルなデザインや色のラグを敷くことも効果的です。

 

加えて間接照明を取り入れると奥行き感を生み出しやすく、リビング全体に開放的な印象を与えます。

さらに、ロータイプの家具や、以下のように1つ2役の家具を選べば、空間を節約しながらも便利なスペース活用が可能です。

 

【1つ2役の家具の例】

  • ソファーベッド
  • 伸縮タイプのテーブル
  • 収納・棚付きのテレビ台

インテリアの配色を変更する

インテリアの配色も工夫すると、狭いリビングを広く見せる効果が期待できます。色には視覚効果や心理効果があり、適切な配色はリビングの広さを大きく左右します。

まずは配色の基本として、黄金比率である「70:25:5の割合」を意識してコーディネートしましょう。

 

【配色の黄金比率】

  比率 検討する場所
ベースカラー 70% 床材、壁材
アソートカラー 25% 家具全般
アクセントカラー 5% インテリア

 

また色には暖色系には「進出色」、寒色系には「後退色」といった概念があります。リビングの奥にブルーのカーテンを使ったり、床から天井に向かって淡い色味を意識的に配置したりすることで、奥行き感が増し、空間が広がる視覚効果が加わります。

鮮やかなアクセントカラーは同系色で統一し、調和の取れた配色を心掛けましょう。

白を使って視覚的に広く見せる方法も

 

リビングを広く見せるために、白を活用する方法もあります。白い建具や収納家具、巾木を取り入れれば、間取りを変更することなく視覚的に広さを演出できるようになります。

 

方法 期待できる視覚効果
巾木を白くする 巾木を壁紙と調和させて白く塗る 部屋全体が一体感を持ち、広く感じます
高さのあるクローゼット扉などの建具 建具を白くする 面積が広いため、白を選ぶことで部屋全体が明るく、広々と感じられます

 

白は明るさと清潔感をもたらし、空間を広々と見せるのに効果的な色です。汚れが目立つというデメリットもありますが、白を積極的に取り入れればリビングの広さを引き出せるでしょう。

 

参考:「【簡単】誰でもおしゃれな北欧リビングを再現できる!北欧スタイルの特徴・ポイントを解説

狭さを感じさせる家具を処分する

リビングの狭さを感じさせる家具や、未使用の家具を思い切って処分することも選択肢の1つです。

まずリビングによく置かれている以下の家具やアイテムを見直し、本当に必要なものだけを残します。

 

【処分を検討できる家具やアイテムの例】

  • ソファ
  • チェア
  • テーブル
  • テレビ台
  • ラグ

次に、リビングに必要なものを考えてリスト化しましょう。何が本当に必要で、どの家具が自身や家族にとって快適な空間なのかをリストにして洗い出し、本当に必要なものだけを残すよう取捨選択します。

 

【リビングにある家具やアイテムの取捨選択の例】

  • ダイニングテーブルを置かない
  • ソファを置かない
  • リビングテーブルを置かない

家具の選択と整理を通じて、リビングの狭さを感じさせない空間を創り出しましょう。

収納を工夫する

収納を工夫することも狭いリビングを解消するために検討することをおすすめします。

以下の収納アイテムや家具を活用し、床面を埋めないように注意しましょう。

 

【活用できる収納アイテムの例】

  • ロータイプキャビネット
  • 収納付きテーブル
  • シェルフ
  • テレビ台(ロータイプ)
  • ベッド下収納
  • 壁面収納

中には「日常的に使用するアイテムはリビングに置いておきたい」という方もいるでしょう。

その場合は、テレビのリモコンや雑誌などの小物はテーブル下の収納に収め、お掃除グッズや子どものおもちゃなどはキャビネットに収納すれば、スッキリと片付けられた空間となります。

リノベーションする

「家具の配置やインテリアの工夫だけでは限界を感じる」という場合は、リビングのリノベーションを検討してみましょう。

間取りを変更したり、パーテーションを設置たりすれば、今まで以上に空間を有効活用できるかもしれません。

たとえば、パーテーションを設置して部屋を区切ったり、光が入るガラス面積のある設備を取り入れたりすることで、リビング内の圧迫感を軽減し、広々と感じられるでしょう。

後述するスクリーンパーテーションを利用すれば、圧迫感を少なくした状態で部屋を柔軟に使い分けられます。

 

リノベーションはリビングを快適な空間に変える手段の1つとして、ぜひ検討してみてください。

狭いリビングをリノベーションで解消した実例

ここでは狭いリビングを広くした、当社ユニテのリノベーション実例をご紹介します。

お客様の実例を通じて、どのようにして狭いリビングを広く快適な空間へと変えられたかを見てみましょう。

パーテーションの設置でリビングを広く演出

【富山市】趣あるバリアフリーの家

 

富山市のお客様のご自宅です。バリアフリーをコンセプトに狭いリビングを広々と感じさせるパーテーションを設置いたしました。

パーテーションを設置したことによりダイニングキッチンを空間的に区切り、奥行きを演出させています。

これにより、リビング全体がより多目的なスペースとして活用できるようになります。 パーテーションにより、キッチンやダイニングエリアを別々に使いたい場合にも便利です。

部屋同士を1つにつなぐ

間取りを変更し、部屋同士を結びつけた事例です。

この事例のお客様の住宅では、かつて和室とフリースペースに分かれていた間取りの仕切り壁をなくし、1つの寝室としてつなげています。

さらに扉を折れ戸に変更したことで、通常時に開けておけば広々とした空間を見せられます。

また上記のお客様の住宅の場合はリビング横にあった和室をリビングに統合し、広々とした1つの空間を実現しました。

 

参考:「マンションリノベーションで間取りを変えたい!住みやすさのポイントとは?

ガラス面積の広いものを取り入れる

リビング内にある設備をガラス面積のあるものを採用することも挙げられます。

ガラス窓や建具を大きくし、外の光をたっぷり取り入れることで圧迫感を軽減し、リビングを明るく広々とした空間に変えられます。

また採光パネルを使用したスクリーンパーテーションを導入することで、区切りつつも光を透過させ、開放感を保てます。

現在ではさまざまなデザインのスクリーンパーテーションがありますので、好みに合わせた空間を演出できます。

狭いリビングを広くするリノベーションの費用相場

狭いリビングを広くする際のリノベーションの費用相場は、具体的な工事内容によって異なります。

 

たとえばパーテーションを設置する場合、おおよそ15万円程度が費用の目安です。

一方、部屋同士を1つにつなげて間取り変更を行う場合、間仕切り解体の工事費用が最低でも約25万円ほどかかります。

工事費用には他にも解体部の壁や床の補修、クロス工事が含まれることが一般的です。

 

具体的な費用はリノベーションの規模や住宅の構造、仕様などにより変動しますので、事前にリノベーション業者と相談して見積りをとることをおすすめします。

富山県内でリビングのリフォームを検討する際はユニテにご相談ください

富山県内でリフォームを検討する際は、ぜひ当社ユニテにご相談ください。

ユニテは一級建築士が在籍しているほか、空間と家具のバランスに詳しいインテリアコーディネーターが在籍しています。

内装のコーディネートに関しても豊富な相談経験と実績がありますので、徹底したヒアリングでお客様の要望や予算に合わせたプランを提案させていただいております。

 

また、無料で相談できる相談会なども定期的に開催しておりますので、些細な事でもお気軽にご相談いただければと存じます。

 

まずはお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはコチラ

まとめ

今回はリビングの狭さの原因と解消のアイディアをお伝えしました。

 

【今回ご紹介した内容のまとめ】

  • リビングが狭いと感じる原因
  • 快適に感じるリビングの広さの目安
  • リビングの狭さを解消するアイディア
  • 狭いリビングを解消した実例
  • 狭いリビングを広くするリノベーションの費用相場

 

リビングの狭さはリノベーションだけでなく、家具の配置や種類の見直しのほか、配色や収納を改善するだけでもある程度解消できます。

今回ご紹介したアイディアを参考に、どのような方法が自身のリビングを広く見せるために役立つか、検討する材料にしてみてください!