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増築の意味や定義とは?基礎知識をわかりやすく解説

増築したいけど分からない、失敗したくないという想いをお持ちではないでしょうか?私たち株式会社ユニテが23年間様々なお客様のリノベーションを行ってきた経験から、増築の意味や定義、基礎知識についてまとめました。

監修者
一級建築士/O.Fumihiro
一級建築士
O.Fumihiro

株式会社ユニテ 設計部

設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。

【 保有資格 】

一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士

「増築」と言う言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのような基準なのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

 

増築をはじめると、想像していなかった費用や場所・面積などについても検討しなければなりません。

「家族を呼んで家で生活するために増築が必要」だと考えはじめたときに、まず知っておきたいことは増築の意味や定義などの基礎知識です。

 

この記事では、増築をぼんやり検討しはじめている方に向けて、増築の意味や定義など基礎知識をわかりやすくお伝えします。

 

増築の基礎知識を把握することで、以下のことがより明確になります。

 

・増築の意味が分かる
・増築のメリット・デメリットが体系的にわかる
・自分の住宅に本当に増築が必要かがわかる
・増築を検討する際に必要な概算費用が算出しやすくなる
・増築後の税金についてわかる

 

増築の基礎知識を把握して、検討すべき内容をひとつずつ精査しながら自身の住宅に本当に必要かどうか参考にしてみてください。

増築する前に知っておきたい基礎知識

まずは、誤解されやすい「増築」と「改築」「リフォーム」「リノベーション」の違いについて解説します。

以下に簡単な用語の意味をまとめましたので参考にしてみてください。

 

増築 改築 リフォーム リノベーション
床面積を増やして建物を大きくする 床面積は換えずに間取りを変更する 老朽化した建物を新築当時の状態や性能に戻す 既存の建物を公示して性能や価値を高める

 

それぞれについて詳しく見てみましょう。

増築は床面積を増やす

増築は、床面積を広くしたうえで建物を大きくする工事を指します。

 

例えば、敷地内に離れやサンルームなど新しい建物を立てることは増築工事の代表的な例です。

離れや新しい建築物をつくることで敷地内の面積を増やして建物を大きくしていることがわかるのではないでしょうか。

 

離れやサンルーム以外にも、キッチンや浴室・トイレなどといった部分にも部屋を追加すれば立派な増築工事です。

改築やリフォーム・リノベーションとの違い

増築を調べていると、改築やリフォーム・リノベーションという言葉も見かけるかもしれません。

 

間取りを変更する改築工事の場合、間取りを変更することで既存の建物の性能をアップさせることにもなりますので、リノベーションと呼ぶ会社もあることを覚えておくと混乱しづらくなります。

 

また、改築工事と増築工事を同時に行う事例もありますので、両者の違いを把握することで工事や見積への理解もスムーズに進むでしょう。

増築を行うメリットとデメリット

増築を行う際に知っておくべき主なメリットとデメリットがあります。
 

 

メリット デメリット
  • 居住スペースが増える
  • 新築や建て替えよりも費用を抑えられる
  • 家をそのまま残せる
  • 家が小さくならない
  • 申請が不要の場合がある(10平方メートル未満)
  • 家の見た目が悪くなる可能性がある
  • 既存住宅との接続部分が自然災害によって壊れやすい
  • 雨漏りしやすい
  • 配置を変えられない
  • 増築の制約を受ける場合がある(間取りや性能)

 

住宅の状態や個人の状況によってメリット面やデメリット面が変化しますので、増築に長けた専門家の意見を参考にしながら、判断材料にお使いください。

増築を行う際のメリット

増築を行うメリットのみを抽出し、まとめています。
 

メリット
・居住スペースが増える
・新築や建て替えよりも費用を抑えられる
・家をそのまま残せる
・家が小さくならない
・申請が不要の場合がある(10平方メートル未満)

 

増築は既存の建物をベースに部屋を増やす工事ですので、小さくなることはありません。

新築したり自宅の前面建て替えしたりするよりも費用が抑えられ、工期も短縮傾向にあります。

家もそのままのケースが多いため、家族との思い出を後世に残せるという点も魅力です。

 

また、10平方メートル未満のスペースを増築する場合は、後述する「確認申請」が不要の場合もあります。

増築を行う際のデメリット

増築工事することで生じやすいデメリットをまとめました。
 

 

デメリット
・家の見た目が悪くなる可能性がある
・既存住宅との接続部分が自然災害によって壊れやすい
・雨漏りしやすい
・配置を変えられない
・増築の制約を受ける場合がある(間取りや性能)

 

 

増築すると配置変更はできません。

床面積やスペースなどによっては、家の見た目が悪くなる可能性があるため、増築前後のイメージは明確にしておきましょう。

 

いざ増築しようと決めたにもかかわらず、現存の自宅の間取りや性能・建築材などによっては制約がある場合がありますので、複数社に相談すると安心できます。

 

また、増築したところと既存の建物の間の接続部分から雨漏りがしたり壊れやすくなったりすることも考慮しなければなりません。

増築の費用相場はいくらくらい?

増築の費用相場は、自宅の状態や大きさ・面積や建物の構造などによって変化するため一概には言えません。

ですが、6畳分(10平方メートル)のスペースを増築する場合の費用目安はおおよそ300万円です。
 

6畳分の増築費用内訳
基礎工事 30万円
プレカット

100万円

窓・ドア(商品代金、取付費用) 20万円
外壁・屋根工事 50万円
電気・内装工事 50万円
 

 

ただし、300万円ほどと言う目安は、あくまで増築工事のみを考慮した費用です。

 

増築するにあたり、その他に以下の費用が最低限発生します。

 

最低限の費用
①登記変更の費用
②税金
③面積によっては確認申請の費用

 

増築にまつわる費用について、もう少し深堀してみましょう。

増築工事の費用相場

増築する場所によって工事費用は変動します。

以下はユニテが実際に増築工事を依頼いただいた際にご案内している費用相場です。
 

場所 費用相場
トイレ(1畳) 50~150万円
バスルーム 100~250万円
キッチン 100~400万円
リビング 200~300万円
ベランダ・バルコニー(1畳) 20~50万円
サンルーム 40~200万円

 

上記はあくまで目安であり、さらに場所面積によっても変動があります。    
            
詳しくは以下の記事でもご紹介していますので、併せて参考にしてみてください。

 

増築にかかる費用は〇〇万円!費用を抑える方法と増築の注意点もご紹介
 

確認申請

以下の事例に当てはまる場合は、建築基準法に違反していないかどうかを確認してもらう手続き「建築確認申請」を提出しなければなりません。
 

建築確認申請が必要な事例
・10平方メートル以上の増築を行う場合
・防火地域または準防火地域に指定されているところで増築工事をする場合
・木造三階建ての場合
・木造以外の構造で2階建ての場合

 

確認申請費用は10~30万円ほどかかりますので、その分の費用も別途考慮したうえで増築工事を検討しましょう。

 

以下の記事では、初心者の方でもわかりやすく確認申請に関する事項が記載されていますので、参考にしてみてください。
 

「増築」に必要な確認申請のきほん|1から解説リフォーム簡単ガイド

増築登記

増築すると必然的に床面積が変わるため、増築後1か月以内に住宅の登記記録を変更しなければなりません。

費用は10万円前後ほどかかりますので、増築工事を検討する際は覚えておくと役立ちます。

 

登記記録の変更は、増築だけでなく

  • 一部取り壊し
  • 物置や車庫の増築
  • 建築構造や屋根の種類が変わった場合
  • 建物の種類を変更した時

など、さまざまなタイミングで関わりますので、この機会に把握しておきましょう。

固定資産税

盲点になりがちなのが固定資産税です。

工事により床面積が増えることで建物の再調査が行われることから、増築前よりも固定資産税が増額します。

固定資産税について、一般的には「工事費の40%×1.7%」でおおよその増額分が把握できるそうです。

 

ただし、増築後の面積や建物の構造などにより増額金額は異なるため、注意が必要です。

贈与税

家の持ち主以外の人が費用を負担すると発生する「贈与税」についても見落としがちなポイントだと言えます。

自分の子どもなどが増築の支援をする場合や、両親が支援金を出すなどといった際は、要注意です。

贈与税については、以下の記事でより具体的にご紹介していますので、家族から支援金を受けて増築するという場合は目を通しておくと良いでしょう。

 

おしゃれな増築を行うには?こだわるべきポイントについて解説します

増築をおすすめできるケース

増築をおススメするケースは、既存の建物をリフォームすることなく、部屋を増やしたい場合です。

 

ただし、面積や構造面などで増築できるかどうかを判断しなければならないという点を考慮しなければなりません。

建物は増築以外にも、部屋の間取り変更などリノベーションでも変えられます。

 

以下の記事では、増築することなくおしゃれなリノベーションを実現した実際の施工事例をご紹介していますので、参考にしてみてください。
 

「おしゃれな増築を行うには?こだわるべきポイントについて解説します」

富山県周辺で増築を検討している場合はユニテにご相談ください!

自身の住宅を増築すべきなのか、リノベーションで間取りを変更するだけで希望が実現できるかなどプロに相談すると安心です。

 

もし、富山県周辺で増築を検討していると言う場合は、ぜひ一級建築士が在籍する「ユニテ」にお気軽にご相談ください。

弊社では120件以上の増築施工実績があります。

まずは、施工実績豊富な弊社にお問い合わせください。

まとめ

増築の意味と定義、基礎知識について解説しました。

 

  • 増築する前に知っておきたい基礎知識
  • 増築を行うメリット・デメリット
  • 増築の費用相場
  • 増築をおすすめできるケース

 

希望内容によっては、増築だけでなく間取り変更を伴う改築工事も必要となる場合があります。

増築を検討し始めた際は、工事費用だけでなく登記変更費用や固定資産税の増額も考慮しなければなりません。

 

また、個人によっては贈与税や確認申請の費用なども発生することを覚えておくと、増築検討時に役立ちます。

増築に関する基本的な知識を身に着けて、自身の住宅にピッタリの方法を選択する際の判断材料にしてみてください!