中古マンションをリノベーションしたいけど分からない、失敗したくないという想いをお持ちではないでしょうか?私たち株式会社ユニテが30年の間様々な経験から、中古マンションをおしゃれにリノベーションするコツや鉄則などをまとめてみました。
目次
株式会社ユニテ 設計部
設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。
【 保有資格 】
一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士
「中古でも良いからおしゃれなマンションに住みたい!けど、リノベーションできるの?」
「他の人の中古リノベーションを参考にしたい!」
などと考えていませんか?
中古でマンションを購入した場合でも、自分好みのおしゃれな部屋にリノベーションすることは可能です。
しかし、中古マンションをリノベーションする時、おしゃれなデザインや機能面にこだわるとキリがないですよね。
当初思い描いていた費用を大幅に超えてしまうことがよくあるため「何にどこまでこだわるか」を事前に決めることが重要になります。
万が一予算オーバーになった際も、予算を割くべき場所をあらかじめ決めておくことで、後悔のない中古マンションリノベーションが実現できるのです。
本記事では、中古マンションをおしゃれにリノベーションするコツを解説していきます。
この記事を読めば、中古マンションをおしゃれにリノベーションする計画をスムーズに立てられ、長く住みたい理想の部屋を作る一歩が踏み出せますよ!
【実例】ユニテが提案する中古マンションのおしゃれなリノベーション!
中古マンションをおしゃれにリノベーションするコツ
せっかく中古マンションをリノベーションするなら、自分好みのおしゃれな部屋にしたい気持ちを持つ方もいるでしょう。
中古マンションをおしゃれにリノベーションするには以下の要素が重要です。
【中古マンションをおしゃれにリノベーションする3つのコツ】
- 物件探しのコツ
- 業者選びと依頼時のコツ
- デザイン面のコツ
マンションによっては希望の構造にリノベーションできなかったり、実際の生活のイメージができなかったりなどの問題が発生する可能性があります。
そのため、まずは自分の住んでいるマンションや、これから探すマンションがリノベーションに適しているかどうか確認することが大切です。
リノベーション費用の目安とあわせて、詳しくご紹介していきます。
物件選びに注意
まずは現在住んでいるマンションや、購入を検討しているマンションの現状確認をおこないましょう。先述した通り、すべてのマンションでリノベーションができるというわけではありません。
また、リノベーション前提で中古マンションを探す場合は、通常のマンション探しと同様、住みたい部屋の要望を洗い出す必要もあるでしょう。
デザイン面の工夫
マンションのリノベーションをおこなうまえに、まず「絶対に譲れない条件」を決めておくことが大切です。「1LDKの間取りにしたい」「家事動線を楽にしたい」など、最も実現したい内容を確立しておきましょう。
リノベーションにおいては、後から変更しづらい設備面から優先的に予算を割くことが重要です。壁紙などの内装と比較すると、設備関連は簡単に変更できません。
リフォーム計画を立てる際に、自身あるいはご家族の中で設備面にこだわりがある場合は、予算の振り分けがスムーズにおこなえるはずです。
理想の住まいに近付けるためには、軸がブレないことが重要になります。ある程度完成イメージを描いておくことが大切です。
業者選びの工夫
予算内で理想通りのリノベーションを実現するためには、業者選びも重要なポイントです。施工業者の金額や得意分野はそれぞれ異なるため、自分の目的に合ったところを選ぶ必要があります。
譲れないポイントや理想のイメージが固まったら、金額面だけでなく、そのイメージを実現してくれそうな業者かどうかもあわせて見極めることが大切です。
リノベーション費用の目安
中古マンションをフルリノベーションする場合の費用の目安については、以下を参考にしてください。
【中古マンションのリノベーション費用の目安】
平米数 | フルリノベーションの費用目安 |
40㎡ | 800万円程度 |
50㎡ | 900万円程度 |
60㎡ | 1,100万円程度 |
70㎡ | 1,200万円程度 |
物件をスケルトン状態にしてから間取り変更する場合は、単身向けの広さだと800〜1,000万円程度の費用が必要になるでしょう。予算を組む際の目安としてお考えください。
【物件】リノベーションに適した中古マンションを見分けるコツ
リノベーションに適したマンションかどうか見極める際は、以下のポイントをチェックするよう心掛けましょう。
- 構造部分に問題がないか確認する
- マンションの管理規約を理解する
- 水回りの移動は配管の位置に注意する
- プロの立ち会いのもと内見を行う
- 住宅ローン控除の対象であるかを確認する
- リノベーション費用を事前に把握した上で物件を選ぶ
1と2の項目に関しては、既に住んでいるマンションでリノベーションをおこなう場合でも確認すべき内容です。詳しく解説していきますので、しっかり把握しておいてください。
①構造部分に問題がないか確認する
中古マンションの構造に何かしらの問題がないかを確認することは、最も重要なポイントです。
マンションの構造には、主に以下の2種類があります。
【マンションの構造】
ラーメン構造 | 壁式構造 |
建物を柱で支える構造 |
建物を壁で支える構造 |
構造によっては、やりたいリノベーション内容ができない可能性もあるため、事前にしっかり把握しておきましょう。
また、状態をチェックしておくべきマンションの構造としては、具体的に以下の建築パーツが挙げられます。
- マンションの基礎
- 柱
- 壁
- 屋根など
建物は築年数が経過するにつれて、建材に劣化が発生し、場合によってはリノベーションができないほどの劣化に発展することがあるため、注意しましょう。
また、リノベーション前提で中古マンションを購入する際は、過去にどのような修繕履歴があったかがわかる資料や過去の管理状況のチェックも行うと安心です。
②マンションの管理規約を理解する
マンションのリノベーションを検討しているなら、必ず事前にマンションの管理規約を確認しておきましょう。管理規約には、遮音等級や共用部分のリノベーションができない旨など、さまざまなルールが定められています。
特に、共用部分は他の入居者と一緒に利用する観点から、自分の好きなようにリノベーションが出来ないことが一般的です。
内容は管理会社や管理組合によって異なりますが、躯体や共用部分はさわれないことが多くあります。
そのため、内覧時にはマンションの管理規約が閲覧できるかどうかも尋ねておけると安心です。
マンションの規約をチェックしてリノベーションの可否を判断することもあるため、内覧と同時に管理規約を準備してもらうよう不動産会社に依頼しましょう。
既に住んでいるマンションの場合も、今一度管理規約を確認しておいてください。
③水回りの移動は配管の位置に注意する
家事動線を重視したい場合は、水回りの配管位置に注意する必要があります。キッチンやトイレ、浴室などの水回り設備は、配管の種類によっては移動できないケースもあるためです。
これから中古マンションを購入するなら、配管についても事前にヒアリングしておきましょう。上下水道やガス管を通すためのパイプスペースが確保できるかどうかもあわせて確認しておいてください。
④プロの立ち会いのもと内見をおこなう
リノベーション前提で中古マンションを購入する際は、施工経験が豊富なプロに内覧の同行を依頼することを強くおすすめします。
リノベーションができるマンションかどうかは、建物を内覧しただけではわかりません。
リノベーションは建物の内部構造と強く関係しています。
中古マンションを購入する場合、後からリノベーションができない構造であると発覚することが多々あります。
さらに、マンションを紹介してくれる不動産会社は一般的に建物の内部構造に知見があるとは言い切れません。
そのため、リノベーション会社の担当者など建築物の構造に詳しいプロと一緒に内覧するようにしましょう。
⑤住宅ローン控除の対象であるかを確認する
確定申告時に住宅ローンの控除の対象になる物件かどうかも、しっかり確認しておくことをおすすめします。
マンションなどの中古物件を購入する場合、条件次第では控除対象外となり、節税対策が出来ないこともあるためです。
特に中古マンションの場合は、国税庁が定める以下のいずれかをクリアすることが前提ですので、この機会にチェックしておきましょう。
- マンションなどの耐火建築物の場合には、建築された日から取得の日までの期間が25年以下であること。
- 一定の耐震基準を満たしていること。
※建物の主たる部分の構成材料が、石造、れんが造、コンクリートブロック造、鉄骨造(軽量鉄骨造は含みません。)、鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造のもの
引用元:国税庁ホームページ No.1214 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)
また、住宅ローン控除などの税制制度は新型コロナウイルスの影響や税制改正など、世間の動きによって情報が細かく変わりやすいという点も考慮しなければなりません。
中古マンションの購入を検討している際は、国税庁のサイトで確認または最寄りの税務署に問い合わせ、自身の購入予定物件が住宅ローン控除条件に当てはまるかどうかをチェックしましょう。
もし、ひとりで税務署に問い合わせることに心配がある場合は、リフォーム会社に相談することも手段のひとつです。
⑥リノベーション費用を事前に把握した上で物件を選ぶ
リノベーション前提で中古マンションを購入する際は、施工費用をある程度見積もってから物件を探すという方法をおすすめします。
リノベーションを検討する際は、つい工費だけに目が行ってしまいやすいものです。
しかし、中古マンションのリノベーションにおいては、以下の費用が最低限必要です。
- 物件価格
- リノベ費用
物件価格とリノベーション費用の総額が最低限必要であることがわかります。
人によっては、リノベーション中に住む仮住まいの費用および引っ越しや生活にかかわる費用も検討しなければなりません。
また、「お金がそんなにかかるなら、費用を抑えよう」と設備のグレードダウンを行ったことで、リノベーション後の仕上がりに不満や後悔が残ってしまうパターンも見受けられます。
リノベーション費用を決める際は納得のいく妥協ポイントも考慮しつつ検討することが大切です。
【デザイン】予算内でおしゃれなリノベーション面での5つのコツ
リノベーションを前提として中古マンションを購入する場合、やはり理想通りのおしゃれな住宅が良いと考える方もいますよね。
中古マンションをおしゃれなデザインにリノベーションするにあたって、以下のコツを押さえておくと失敗しづらいと言えます。
2. 空間を意識してリノベーションする
3. 住まい全体のテイストを統一する
4. 床材の素材やサイズ感にこだわる
5. アクセントウォールでおしゃれな空間に
後悔のないリノベーションになるように、デザイン面でのコツをしっかり把握しましょう。
一般的な設備・デザインのリフォームの相場は以下の通りです。
施工内容 | 費用 |
トイレ取り換え | 20~50万円 |
キッチン取替 | 50~150万円 |
浴室リフォーム | 50~150万円 |
洗面所リフォーム | 15~50万円 |
床の張替え | 10~18万円 |
壁紙の貼り替え | 3万円~ |
天井補修 | 3万~7万円 |
照明器具の付け替え | 5,000円~ |
ドアの付け替え | 6万円~ |
設備系の費用が全体のリノベーション費用の中でも割合を占めていることが多いことがわかりますので、ある程度の予測が立てられるでしょう。
①事前に理想の形を明確にしておく
各種SNSを通して、事前に完成イメージを明確にしておくとリフォーム会社との打ち合わせもスムーズです。
理由は以下の通りです。
- 施工会社との話し合いの中で微妙にニュアンスが違ってしまい後悔することを防止できる
- 明確な画像で示したほうが施工会社も理解しやすい
- 理想のデザインを実現するために使った材料や設備が記載されていることが多く施工会社との認識のズレが生じにくい
口頭では伝わりづらい細かなニュアンスも、SNSに掲載されたイメージ写真があることにより共通認識を持ちやすくなります。
SNSの中でも特にInstagramやPinterestは、イメージ画像となる写真やリノベーション関連の言葉でタグつけされています。
ブックマーク機能や「いいね」を活用して、すぐにチェックできるようにしておくと便利です。
また、SNSに掲載されている施工事例では、どのような素材を使ってリノベーションしたかなどの設備や素材情報が掲載されていることもあります。
SNSに掲載されている情報を施工会社に共有することによって、具体的な素材を提案しやすくなるので、ぜひ活用してみてください。
また、SNSに限らず、リノベーション会社の実例写真も参考になります。デザインの優先順位を決める意味でも、依頼前にイメージを固めておくことが大切です。
②空間を意識してリノベーションする
マンションの構造は変えられるものではありませんが、リノベーションをおこなうことで理想の間取りに近付けることは可能です。限られた空間であっても、広く見せるような工夫をすれば開放感のある住まいを実現できるでしょう。
間取り変更が可能であれば、不要な壁を取り除くことで物理的にも広くなります。また、取り除けない柱や壁なども、色や素材に工夫をしたり、収納などに活用したりして楽しんでみるのもおすすめです。
③住まい全体のテイストを統一する
家具やインテリアと内装の雰囲気を統一することは、おしゃれな空間づくりの基本です。異なる雰囲気を持つアイテムがバラバラに配置されていると、どこかちぐはぐで野暮ったい印象になってしまいます。
以下のようにテーマを決め、それに沿った雰囲気で統一することをおすすめします。
【住まいのおすすめテイスト例】
- 北欧・ナチュラルテイスト
- 和モダンテイスト
- アイアン・インダストリアルテイスト
- アジアンテイスト
以下の記事などでマンションのリノベーション事例をご紹介していますので、ぜひ併せて参考にしてみてください。
マンションリノベーション費用の相場は坪あたり25万円!抑える秘訣もご紹介
④床材の素材やサイズにこだわる
空間の印象をガラッと変えたい場合は、床材の素材やサイズ感などにこだわってみるのがおすすめです。
床や天井・壁などは、空間の中で広い面積を占めているため、変化が顕著に出やすい特徴があります。予算に余裕があれば、こだわりの無垢材を使ってみたり、大理石のおしゃれな床にしてみたりするのもいいでしょう。
限られた予算内でおこなう場合は、一部分だけデザインを変更してみるだけでも洗練された印象に変化します。
⑤アクセントウォールでおしゃれな空間に
先述した通り、壁もパッと目に入ってきやすい部分です。おしゃれな壁紙を使うことによって、限られた予算の中でもガラッと印象を変化させられます。
アクセントカラーとしておすすめなのは、以下の通りです。
【壁紙などにおすすめのアクセントカラー】
- ネイビー(重厚感・奥行き・清潔感)
- ダークグリーン(重厚感・奥行き・落ち着き)
- ベージュ・グレー(シンプルなこなれ感)
- イエロー・水色(北欧インテリアと好相性)
また、遊び心のある「アクセントウォール」を利用するのもおすすめです。壁紙の一部分だけに変化を加えるため、少ないコストで空間におしゃれなアクセントが作れます。
輸入壁紙なら、大きく鮮やかな柄や個性的な柄が多い傾向があるので、存在感が欲しい人は検討してみるといいでしょう。
【依頼先】リノベーション会社選びに失敗しないためのコツ
最後に、中古マンションのリノベーションを依頼する際に注意すべきことを3つ紹介します。リノベーション会社選びのポイントは以下の通りです。
【リノベーション会社選びに失敗しないためのコツ】
- 目的別に会社選びをする
- 実例をチェックする
- 相見積もりで見極める
①目的別に会社選びをする
リノベーション会社には、大きく以下の3つの種類があります。
【リノベーション会社の種類】
種類 | 巨大企業のリノベサービス | リノベーション専門の会社(地域密着型) | リノベーション済物件の販売会社 |
メリット | 対応エリアが広い アフターサービスの充実 |
デザインや間取りなど細かい対応が可能 |
現物確認がすぐできる |
デメリット |
費用が割高 |
対応エリアが限定的 ブランドが弱い |
間取りやデザインが画一的 あとから不満が出やすい |
おしゃれな空間やデザインにこだわりたいという人は、地域密着型のリノベーション会社がおすすめです。また、既にリノベーション済の物件を販売している企業もあるので、気に入ったものがあれば検討してみるのも1つの選択肢でしょう。
自分がリノベーション会社に期待することは何か、しっかり考えて契約先を選ぶことが大切です。
②実例をチェックする
リノベーション会社を選ぶ際は、その会社の実例もしっかりチェックしておきましょう。リノベーション会社によって得意分野は異なるため、その会社が手掛けてきたリノベーションについて知っておくと失敗しにくくなります。
打ちっぱなしの内装が得意な会社や、ナチュラルなテイストが得意な会社など、複数の実例を見比べることで見えてくる情報があるはずです。
さらに、おしゃれな実例が多い会社なら、空間をよりよくするためのアドバイスや提案がもらえる可能性もあります。
③相見積もりで見極める
契約先を間違えないためには、複数社から見積もりを取る「相見積もり」も活用するべきでしょう。実例をチェックしてある程度目星をつけたら、見積もりをもらって金額や内容を比較検討してください。
可能であれば、10社ほどチェックして2〜3社まで絞りこみ、その2〜3社から相見積もりを取る方法がおすすめです。電話口や対面時などの対応についてもあわせてチェックし、信頼できるリノベーション会社を選びましょう。
さらに、リノベーション工事をおこなう際は、契約前の見積りをそのままにするのではなく、実際に契約を結ぶ際に「同じ料金で施工してくれるのかどうか」も確認しておいてください。思わぬ予算オーバーやトラブルを防止しやすくなります。
中古マンションのリノベーションをお考えの方はぜひユニテへ!
富山県周辺で中古マンションのリノベーションをお考えの方はぜひユニテへご相談ください。
幅広く対応しているので、お客様のご要望に適したご提案ができます。
どんな小さなことでも気になることやお悩みのことがある方はぜひご相談ください!
まとめ
この記事では、以下の内容についてご紹介しました。
中古マンション探しでのコツ | デザイン面でのコツ |
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中古マンションをおしゃれにリノベーションするためには、デザイン面だけでなくマンション探しの段階からある程度気を付けておくべきだとわかりました。
この記事を参考に、自身の理想とするおしゃれな中古マンションのリノベーションイメージを固めて、理想の部屋を手に入れましょう!