
家の中から自然を楽しむことができるコンサバトリーですが、実際に設置して後悔しないか気になりますよねこの記事ではコンサバトリーについて詳しく解説します。ユニテでの施工事例も紹介しているため参考にしてみてください。
目次

株式会社ユニテ 設計部
設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。
【 保有資格 】
一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士
「コンサバトリーってどんな活用方法がある?おしゃれだから導入してみたい!」
「おしゃれなコンサバトリーを設置しても、後悔しないかな?メリット・デメリットを知っておきたい」
家の中から自然を楽しむことができるコンサバトリーですが、実際に設置して後悔しないか気になりますよね。
コンサバトリーはメンテナンスや維持費について対策をしておくと、後悔なく自然を感じられる空間を楽しむことができます。
この記事ではコンサバトリーについて詳しく解説します。ユニテでの施工事例も紹介しているため、実際の仕上がりや活用法をイメージしたい人も参考にしてみてください。
コンサバトリーとは?サンルームとの違い

コンサバトリーとは屋根や壁面がガラス張りになっている多目的スペースのことです。ガーデニングが盛んなイギリスの伝統的な住宅スタイルといわれています。
コンサバトリーと似ているものに「サンルーム」というものがあります。コンサバトリーはサンルームよりも庭に大きく出ており、単独の部屋として使えることが多いのが特徴といえるでしょう。
コンサバトリーの3つのメリット
コンサバトリーのメリットは以下の3つになります。
- 明るく開放的な空間になる
- 趣味のスペースとして活用できる
- おしゃれな住まいにできる
詳しく見ていきましょう。
明るく開放的な空間になる
コンサバトリーはガラス張りであるため、家にいながら屋外にいるような開放感を味わえます。季節や天候に応じて以下のように自然を感じることができます。
家にいながら自然を感じることができるため、リラックス効果を得ることができます。
壁がガラスでできているため、部屋の圧迫感もなく広いスペースとして活用できるでしょう。
趣味のスペースとして活用できる
コンサバトリーは趣味の部屋としても活用できます。例えば、在宅ワークスペースにすることで、屋外カフェで作業している気分に。雨の日でも趣味のガーデニングを傘をささずに楽しめることも魅力的です。
屋根がガラスになっているため、雲を眺めながら読書や昼寝をすることもでき、リラックスできる環境を自宅で楽しめるでしょう。
デザイン性に優れている
コンサバトリーがあることで外観がおしゃれな家も実現できます。全面ガラス張りの空間があることで、現代的なおしゃれな家という印象を持たせることができるでしょう。
さらに、インテリアを工夫すれば、コンサバトリーに特別な雰囲気を演出できます。
例えば、キャンプ好きであればアウトドア用品を取り入れることで、キャンプ風の空間を演出できます。シックな雰囲気が好きな人は、モノクロのインテリアを取り入れることでモダンな雰囲気を楽しむことができるでしょう。
自宅をより自分好みの空間として活用できるのもコンサバトリーのメリットといえます。
コンサバトリーの3つのデメリット
コンサバトリーのデメリットは以下の3つです。
- 気温の影響を受けやすい
- 清掃の手間がかかる
- 維持費がかかる
詳しく見ていきましょう。
気温の影響を受けやすい
コンサバトリーは部屋全体がガラスであるため、日差しが差し込みやすいです。そのため、夏は暑くなりすぎたり、冬は日が沈むと一気に冷え込むなど外気の影響を受けやすいことがデメリットです。
ガラスやサッシなどの断熱材を工夫していないと、居心地が悪くせっかく導入したのに活用できないという問題になりかねません。加えて、冷暖房をつけても熱の出入りが激しいため、電気代がかかったり、冷暖房効率が悪くなるため対策が必要です。
清掃の手間がかかる
コンサバトリーはガラス張りであるため、こまめにメンテナンスを行わないと汚れが目立ちます。ガラスが汚れていると洗礼された空間の演出は難しく、不潔な印象を持たれてしまうでしょう。
キレイに保つには自分でのメンテナンスも必要ですが、届きにくい天井などは業者に依頼する必要があります。
コンサバトリーをきれいに保つにはメンテナンスの手間や、業者の清掃費も見込んでおきましょう。
維持費がかかる
コンサバトリーは設置費用だけでなく、温度調節やメンテナンスのための維持費も必要です。全面ガラス張りであるため、サッシや二重ガラスといった素材にもこだわる必要があるため費用が高くなる傾向があります。
また、自治体の条件によっては固定資産税の対象となることにも注意しなければなりません。導入前に自治体のホームページを確認しておくと安心でしょう。
コンサバトリーの活用方法
コンサバトリーは以下のような活用方法があります。
- ガーデニングスペース
- 室内干しスペース
- ダイニングの延長
詳しく見ていきましょう。
ガーデニングスペース
コンサバトリーは日がよく当たるため、ガーデニングを楽しむのに最適な空間です。ガラスで囲まれた空間であるため、室内にいながら屋外の雰囲気を楽しむことができるでしょう。
温度や湿度を調節しやすいため、観葉植物やハーブ・野菜なども育てることができます。日照時間の短い冬でも自然光を取り入れられるため、植物を育てやすい環境といえるでしょう。
雨の日は傘をさしながら、足元が悪い中手入れをする必要もありません。また、野菜や果物の貯蔵や、ガーデニング倉庫として活用する方法もあるため、家庭菜園を検討している人におすすめといえるでしょう。
室内干しスペース
コンサバトリーは日がよく当たるため、室内干しのスペースとしても活用できます。スペースも広々としているため、家族全員の洗濯物を干したり、布団などを干すスペースとしても活用できます。
コンサバトリーは室内空間なので、夕立などの急な雨から洗濯物を守ることができ、外出時にも安心して干すことができるでしょう。
リビングに洗濯物を干すことがなくなるため、雨の日でもリビングに生活感を出すことなく洗濯物を乾かせることも嬉しいポイントです。
ダイニングの延長
コンサバトリーはダイニングの延長としても活用できます。セカンドリビングとして活用することで、開放的な空間で家族や仲間と団らんしながらお茶を楽しむこともできるでしょう。
パーティーやBBQなどの集まりにも活用でき、庭と屋内を繋ぐ空間として活躍します。
部屋の続きにコンサバトリーがあることで、家全体も広く感じることができ、圧迫感のない家を実現できます。
コンサバトリーを導入して後悔しないためのポイント
コンサバトリーを導入して後悔しないためのポイントは以下になります。
- 温度管理対策をしておく
- ガラスメンテナンスを検討しておく
- プライバシーの保護について考えておく
詳しく見ていきましょう。
温度管理対策をしておく
コンサバトリーを導入するときは空調設備を整えておきましょう。夏には室内温度の上昇や、冬は熱が逃げやすいため暖房がききにくいため、快適に活用するには対策が必須です。
温度差が大きいと不快であり、活用できない空間となってしまうため導入段階から計画しておきましょう。
対策としては、断熱性の高いガラスや、機密性に優れた樹脂サッシの窓枠を選ぶことがおすすめです。あわせて、空調機や換気システムを導入し、室温を快適に保てるようにするとよいでしょう。
外気の影響を受けにくくすることで、年中快適に過ごせるコンサバトリーとして活用できます。
断熱工事については「断熱工事の費用や種類は?効果や補助金についても徹底解説」で解説しているため、参考にしてみてください。
ガラスメンテナンスを検討しておく
コンサバトリーは屋根や壁面がガラス張りになっているため、キレイな見た目を保つためにもメンテナンスが欠かせません。
ガラス壁を掃除できるグッズや家電などを検討し、省力でこまめにメンテナンスできる方法を検討しておくと安心です。
近年では天窓を掃除できる「窓ふきロボット掃除機」も発売されているため、手が届かない場所でも家電にて掃除が可能です。
天井や細かい部分は1年に1回は専門業者に依頼し、安全にメンテナンスする方法を検討するとよいでしょう。
また、コンサバトリーの屋根は落ち葉やゴミが溜まりやすいため、3ヵ月に1回は点検を兼ねて清掃してもらうことをおすすめします。
プライバシーの保護について考えておく
コンサバトリーはガラス張りであるため外から家の中が見えやすく、プライバシーの保護が課題となります。
特に住宅地や近隣の建物が近い場合は、外からの視線対策が必要です。外部からの視線が入ると、落ち着いて過ごせないと感じてしまうため対策しておきましょう。
対策方法として、はカーテンやウィンドウフィルムを使用し外から見えないような工夫がおすすめです。周りに植栽やフェンスなどを設置し、庭から視線を遮る方法もよいでしょう。
外からの視線対策は防犯にも効果的であるため、コストをかけてしっかり行い安心して使用できるコンサバトリーを検討しましょう。
コンサバトリーの施工事例
ユニテでのコンサバトリーの施工事例を紹介します。


外の景色を見ながらお茶を楽しむことができ、毎日カフェ気分を味わうことができます。

コンサバトリーにガーデニングスペースを作ることで、雨の日でも濡れることなくお花や野菜の手入れもできます。日が差しやすいため植物もよく育ちます。
野菜を栽培することで、料理中にすぐ新鮮な野菜を収穫して調理することもできるでしょう。

コンサバトリーにエアコンを設置することで、年中快適な空間として活用できます。
こちらの事例では屋根もガラス張りであるため、天井用シェードを採用。布であるため、柔らかく光を取り入れることができ、見た目もおしゃれです。


ベランダと異なりドアや屋根があるため、急な雨でも安心して洗濯物を干すことができます。
ここからは、ユニテではサンルームの事例もあるため一部紹介します。サンルームはコンサバトリーよりもコンパクトですが、活用したい目的によってはサンルームのほうが適していることもあるためぜひ参考にしてみてください。

「とにかく寒い家をなんとかしたい!」という施主様の希望を元に外壁と内装のリノベーションを提案。
リビングにあった縁側をサンルームにすることで、日中暖かく過ごせる家を実現しました。リビング続きであるため、部屋を広く感じることもできます。
こちらの事例は「【南砺市】ペレットストーブのあるぬくもりの住まい」で紹介しているため、参考にしてみてください。

脱衣所の横にサンルームを設置した事例です。
サンルームには物干し竿がかけられるスペースがあり、晴れた日には洗濯物や布団を干せるようリノベーションしました。
洗濯機からすぐ横にサンルームを設置することで、家事負担の軽減にも繋がっています。
外から中が見えないよう周りを半透明の波板にし、扉をつけることでプライバシー対策を実施し、安全に活用できるサンルームとなりました。


サンルームの中は洗濯干しグッズなどがおける収納棚や、収納スペースを設置し、より使いやすいよう細部まで工夫しました。
こちらの事例は「【富山市】家族のプライベート空間と家事のしやすさにこだわった間取り」で紹介しているため、参考にしてみてください。
コンサバトリーでよくある質問
ここではコンサバトリーでよくある質問をまとめてみました。
- コンサバトリーの費用はどのくらい?
- コンサバトリーのガラスはどれがおすすめ?
- コンサバトリーはマンションでも設置できる?
詳しく見ていきましょう。
コンサバトリーの費用はどのくらい?
コンサバトリーの費用はデザインや部屋の広さ、ガラスなどの素材によって大きく値段が変わりますが、おおよそ150~300万いわれています。使用目的や希望価格などと相談しながら決めるとよいでしょう。
また、コンサバトリーは設置費用以外にもメンテナンスコストもかかるため、維持費がかかりにくい工夫も相談しておくことで設置後も安心して活用できます。
コンサバトリーのガラスはどれがおすすめ?
コンサバトリーにおすすめのガラスはセルシウスガラスです。
セルシウガラスとは、強化ペアガラスの層内に特殊加工をし断熱・遮光・紫外線カットできる高機能なガラスです。コンサバトリーを快適に過ごすにはおすすめのガラスといえるでしょう。外層には自浄効果があり、汚れがつきにくく雨や散水などで一緒に流れを落とせるメリットもあります。
その他では強化ペアガラスもおすすめです。厚さ4mmの強化ガラス2枚の間に20mmの空気層を設けており、断熱性、紫外線カット効果、防音性に優れています。
コンサバトリーの用途や設置場所に応じて、これらのガラスオプションから最適なものを選ぶとよいでしょう。
コンサバトリーはマンションでも設置できる?
コンサバトリーは簡単な作りであればマンションでも設計できます。ベランダがある間取りの一角をリフォームし、ガラス張りの壁や扉をつけるとコンサバトリーに近い空間にできる
でしょう。
一軒家と比べると日当たりやスペースの面では制限がありますが、十分に活用でき、おしゃれな空間を実現できます。
大がかりな施工が必要となるため、必ずマンションのオーナーと相談し検討するようにしましょう。
マンションリノベーションについては「マンションリノベーションで人気の間取り変更をご紹介!住みやすさのポイントと注意点_」で解説しているため、参考にしてみてください。
また、中古マンションのおしゃれなリノベーション事例については「【実例付き】中古マンションをおしゃれにリノベーションする3つのコツ!」で解説しているため、参考にしてみてください。
コンサバトリーのまとめ
コンサバトリーは、開放感のあるおしゃれな空間を実現できるだけでなく、ガーデニングや在宅ワーク、洗濯スペースなど暮らしの幅を広げてくれる魅力的な空間です。
一方で、気温の影響を受けやすかったり、ガラスの清掃や維持費がかかったりと、導入には事前の準備や対策が欠かせません。
快適に活用するためには、断熱性のあるガラスや空調設備の導入、メンテナンス方法の検討、プライバシー保護の工夫も必要です。
事前にしっかりと検討しておけば、コンサバトリーは日々の暮らしにリラックスや便利さを与えてくれる特別な空間になるでしょう。
ユニテではコンサバトリーの施工事例もあります。導入を考えている方は、ぜひご相談ください。