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マンションの壁撤去費用は7万円から|工事別相場と撤去できる壁の見分け方

マンションの壁を撤去する費用は、壁を壊して運び出すだけなら7万円が目安。壁の中を通る配線の移し替える範囲などが家ごとに違うため、かかる費用に差があります。本記事はマンション壁撤去にかかる費用相場や、壊せる壁・壊せない壁について解説します。

監修者
一級建築士/O.Fumihiro
一級建築士
O.Fumihiro

株式会社ユニテ 設計部

設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。

【 保有資格 】

一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士

マンションの壁を撤去する費用は、壁を壊して運び出すだけなら7万円からが目安です。かかる費用に差があるのは、壁の中を通る配線の移し替え・床や天井にできる段差の処理・仕上げ材を張り替える範囲が家ごとに違うからです。

 

この記事では、マンションの壁撤去費用について、以下のポイントを解説します。
 

  • マンションの壁撤去にかかる費用相場
  • マンションの壁撤去でかかる可能性のある「3つの追加費用」
  • マンションで壊せる壁・壊せない壁
  • マンションの壁撤去費用を抑えるコツ

マンションの壁撤去にかかる費用相場

マンションの壁撤去にかかる費用は、7万円から23万円ほどですが、内装の仕上げまで含めるとさらに費用がかかります。

 

実際には下地の調整・内装の補修・電気設備の工事・引き戸などの造作といった作業が積み重なって総額が決まります。まずは工事内容ごとに、自宅がどのパターンに当てはまるか確認していきましょう。
 

施工内容

費用相場

間仕切り壁の撤去

1箇所につき7~23万円

間取り変更

20~350万円

壁張り替え

3万円~/6畳

床張り替え

10万円~/6畳

天井補修

3万円~/6畳

ドアの付け替え

6万円~/箇所

照明器具の付け替え

5,000円~/箇所

※内装の補修や設備の移設を含む場合は、これ以上になることもあります

 

正確な金額は、壁の中に隠れている配線や配管の状況、今の床や壁の傷み具合によって変わります。実際の見積もりは、ご自宅のマンションを採寸したうえでの判断が必要です。

マンションの壁撤去でかかる可能性のある「3つの追加費用」

相場に大きな幅があるのは、工事を始める前に壁の中を確認できないからです。壁を壊して初めて、配線や配管がどう通っているか、床や天井がどうつながっているかがはっきりします。

 

追加費用が発生しやすいのは、以下の3つです。
 

  • 配線の付け替え
  • 床と天井の段差の処理
  • キッチンの垂れ壁を撤去したときのダクトや配管の移設

 

見積もりを比べるときは、こうした追加が発生する条件が書かれているかどうかを確認しましょう。

壁の中を通る電気・TV・インターホン配線の移設

撤去する壁の中に照明のスイッチ・コンセント・テレビのアンテナ端子・インターホンの配線などが入っていると、移設のための電気工事費がかかります。
配線を天井裏や床下に回して、別の壁までつなぎ直す作業が必要になるためです。

 

壁をなくすと「照明のスイッチが部屋の入口から遠くなった」「テレビを置きたい場所にアンテナ端子がない」といった不便が起こります。そのため、移設は事実上避けられません。

 

打ち合わせの前に「スイッチとコンセントをどこに残したいか」「テレビはどこに置くか」を家族で決めておくと、正確な見積もりが出しやすくなります。

床・天井にできる段差と見切り材の処理

壁を解体した直後の床と天井は、壁があった部分の仕上げ材が抜け落ちた状態です。そのままでは一枚につながった面になりません。

 

壁の下には床材が張られておらず、しかも左右の部屋でフローリングの向き・日焼けの具合・床の高さが違っているケースがほとんどです。

 

和室が絡む場合は、畳とフローリングの間に数十mmの高低差ができるため、下地を組んで高さをそろえる工事が欠かせません。
 

処理の方法
  • 抜けた部分に細い金属や木材の「見切り材」を入れてつなぐ→費用は抑えられるものの境目のラインが残る
  • 部屋全体の床や天井を張り替える→仕上がりはきれいだが、費用大

キッチンの垂れ壁・吊戸棚の撤去とレンジフード移設

キッチンの圧迫感をなくすために、上部の垂れ壁や吊戸棚を外す作業そのものはそれほど費用はかかりません。

 

金額が大きく変わるのは、レンジフード(換気扇)を動かす場合です。レンジフードは外壁に開けられた換気ダクトとつながっているため、位置を変えるには天井裏でダクトの通り道を作り直し、電源も延ばす必要があります。

 

独立したキッチンを対面式に変える工事では、壁の撤去に加えて給排水管やガス管の移動も必要になり、キッチン本体ごと交換することになる場合もあります。

 

さらに、排水管を長く延ばすと水が流れるための傾きを確保できなくなり、キッチンの床全体を高くする工事が加わることもあります。キッチンまわりの壁は「壁だけの話で終わらない」と考えて、早めに現地を見てもらうのが安心です。

その壁、撤去できる?マンションで壊せる壁・壊せない壁

マンションのリフォームでは、費用より先に「その壁は撤去できるのか」を確認する必要があります。建物を支えている壁と、共用の配管が通っている壁は、構造上も管理規約上も壊せません。

 

ここでは、壁の種類・建物の構造・自宅でできる確認方法などを解説します。

撤去できるのは「間仕切り壁」だけ|構造耐力壁と共用配管の壁は不可

マンションの壁は、撤去できるものとできないものに分かれます。

 

壁の分類

撤去できる・できない

理由・特徴

代表例

間仕切り壁

〇

・空間を区切るだけの壁

・建物の重さを支えていない

木やLGSの下地に石膏ボードを張った室内の仕切り壁

構造耐力壁

(コンクリートの壁)

✕

・地震の力や建物の重さを支えている

・壊すと強度が落ちる

鉄筋コンクリート(RC)造の厚い壁

パイプスペース

(PS)

✕

・上下階を貫く共用の配管が通る場所

・共用部分

縦の排水管・給水管・ガス管を囲む壁

外周壁・戸境壁

✕

共用部分にあたり、住人の判断だけでは変更できない

・玄関側やバルコニー側の壁

・隣戸との境の壁

ラーメン構造は撤去しやすく、壁式構造は制限が多い

建物の骨組みの作り方によっても、壁を撤去できる自由度は大きく変わります。

 

ラーメン構造
  • 柱と梁の枠組みで建物を支える作り方
  • 中高層のマンションに多い
  • 壁を撤去できる可能性が高い

 

部屋の四隅に柱の出っ張り(柱型)があったり、天井近くに梁が出ていたりするのが見分けるポイントです。

 

壁式構造
  • 5階建てくらいまでの低層マンションに多い作り方
  • 柱や梁を使わず、厚い鉄筋コンクリートの壁と床で建物を支える
  • 柱型が出ないので部屋はすっきり
  • 壁が撤去できないケースが多い

 

自宅がラーメン構造か壁式構造かは、購入時のパンフレット・重要事項説明書・管理組合が保管している竣工図書で確認しましょう。

図面と打診音での簡易チェック方法

専門家に見てもらう前でも、図面を読んだり壁を叩いたりすることで、ある程度の見当をつけられます。

 

叩いたときの音
  • 「ポコポコ」と軽く高い音がする→間仕切り壁
  • 「ペチペチ」と詰まった重い音がする→構造耐力壁

 

壁の厚み
  • 10cmより薄い→間仕切り壁
  • 15〜20cm以上→構造耐力壁

 

図面
  • 斜線が入る・黒く塗りつぶされている壁→構造耐力壁

 

竣工図書は管理組合や管理会社が保管しており、閲覧や写しをもらうことができます。相談前に用意しておくのがおすすめです。

自己判断は禁物|現地調査が欠かせない

叩いた音や図面だけを頼りに解体を進めるのは危険です。

二重になった壁の内側に構造耐力壁が隠れていること、図面と実際の施工が食い違っていること、そして壁の中に共用の電気幹線や縦の配管が通っていることがあるためです。

 

もし誤って着手して配管を壊してしまうと、工事の中止を命じられ、多額の原状回復費用がかかります。水漏れなどでほかの住戸に被害が及ぶ事態にもなりかねません。

標準管理規約の第17条でも、部屋の中の工事には理事長への事前申請と設計図の提出が求められ、専門的な知識をもとに審査されると定められています。

 

最後の判断は、建築士や施工管理の担当者が現地を見て行う必要があります。ユニテでは無料で現地調査と構造の診断を行っていますので、まずはお気軽にご相談ください。

マンションの壁を撤去する前に確認|管理規約の確認と申請の流れ

構造のうえで撤去できる壁だとしても、管理規約に沿った手続きを踏まなければ工事は始められません。マンションは多くの人が暮らす建物なので、部屋の中の工事でも騒音・振動・共用部への影響が出るためです。

 

確認するポイント
  • 申請が必要か、いつまでか
  • 工事できる時間帯
  • 床材の遮音ルール

 

規約はマンションごとに違うので、必ずご自宅の管理規約と使用細則を確認しましょう。

着工1ヶ月前までに管理組合へ事前申請

壁の撤去を伴うリフォームでは、工事を始める数週間から1ヶ月前までに管理組合へ申請し、書面(または電子的な方法)で承認をもらう必要があります。

 

標準管理規約の第17条では、「専有部分修繕等工事申請書」に設計図・仕様書・工程表を添えて理事長に提出すると定められています。

 

理事長は理事会の決議を経て承認するかどうかを決めるため、理事会が開かれるタイミングによっては審査に1ヶ月以上かかることもあります。リフォームの日程は、この期間を見込んで逆算しておくと安心できます。

 

承認を得ないまま工事を始めた場合、工事の差し止めや元に戻すよう求められる恐れもあります。申請書類の作成に慣れたリフォーム会社に手伝ってもらいながら進めるのが一般的です。

工事できる時間帯や遮音ルールも要確認

管理組合が定める使用細則やリフォームのルールには、住んでいる人の生活を守るための決まりが書かれています。よくあるのは次の3つです。

 

工事できる日時
  • 平日の9時から17時までに限れらることが多い
  • 土日祝日の解体工事を禁じている規約が多い

 

床材の遮音等級(和室を洋室に変えたり、床を全面的に張り替えたりする場合)
  • 規約で決められた等級(LL-45以上、または新しい表示のΔL等級で同等の性能)を満たす床材を選ぶ
  • メーカーが出す性能証明書を添える

※LL値は数字が小さいほど音を通しにくく、既存のマンションではLL-45が主流
 

養生と近隣へのあいさつ
  • エレベーターや共用廊下を保護する範囲
  • 上下左右のお宅への事前説明や承諾書の取得が条件になっていることも

マンションの壁撤去費用を抑える4つのコツ

同じ壁の撤去でも、間取りの決め方と発注の仕方を工夫すれば、総額をかなり抑えられます。ここでは4つのコツを紹介します。

 

  • 配管・電気工事が発生しない壁を選ぶ
  • 壁を一部残す・垂れ壁を活かすなど抜き方を工夫する
  • 内装が似ている部屋同士をつなげる/ほかの箇所とまとめて依頼する
  • 補助金を活用する

配管・電気工事が発生しない壁を選ぶ

撤去する壁の中に電気の配線や水道の配管が入っていなければ、移設工事費をまるごと省けます。

 

2つの部屋をつなげたい場合でも、抜き方に選択肢があるケースは少なくありません。スイッチやコンセントが付いていない側の壁を優先して抜く方法や、スイッチのある壁の端だけを残す方法があります。

 

「どの部屋とどの部屋をつなげたいか」だけでなく、「どの壁を抜くと安く済むか」という視点も持って比べてみてください。

壁を一部残す・垂れ壁を活かすなど抜き方を工夫する

壁を端から端まで壊すのではなく、真ん中に開口部だけを開けて、腰の高さの壁・左右の袖壁・上部の垂れ壁を残す方法があります。

 

この抜き方には3つの節約効果があります。残した壁面にスイッチやコンセントをそのまま使えるので電気工事が不要になること、床と天井の補修する面積が減ること、そして解体費と廃材の処分費も少なく済むことです。

 

さらに、残した袖壁が視線や音をほどよくさえぎり、部屋の役割をゆるやかに分ける働きもしてくれます。

内装が似ている部屋同士をつなげる/ほかの箇所とまとめて依頼する

つなげる2つの部屋の床材やクロスの色・種類が似ていれば、壁があった帯の部分だけを補修しても違和感が出にくく、全面の張り替えを避けられます。

 

洋室と洋室なら補修を最小限にしやすい一方、和室と洋室の組み合わせでは床材の変更と段差の解消が避けられず、費用が上がります。

 

もう1つのコツが、まとめて依頼することです。職人さんの人件費・養生の手間・現場までの移動にかかる費用は、工事のたびに発生します。水まわりの設備交換や別の部屋のクロス張り替えなど、いずれやりたい工事があるなら、同じ時期にまとめたほうが全体の諸経費を抑えられます。

補助金を活用する

壁を撤去するだけの工事は、国の補助金の対象になりません。ただし、寒さ対策として断熱性の高い窓を入れたり、床・壁・天井に断熱材を入れたりする工事を同時に行う場合は、住宅省エネキャンペーンの「みらいエコ住宅2026事業」や、窓の断熱改修に対応する「先進的窓リノベ2026事業」が使える可能性があります。

 

補助金の条件や金額、受付期間は年度ごとに変わり、予算に達した時点で終了します。自治体独自の制度もあるため、公式サイトや窓口で最新の情報を確かめましょう。

 

補助金について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
 
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マンションの壁撤去リフォームもユニテにおまかせください

マンションの壁撤去は、費用の見積もり以前に「その壁が撤去できるかどうか」の見極めが欠かせません。ユニテでは富山県内のマンションリフォームを数多く手がけており、図面の確認から現地での構造診断まで、一貫して対応しています。

 

現地調査とお見積もりは無料です。「この壁は抜けるのだろうか」という段階でも構いませんので、まずはお気軽にご相談ください。

マンションの壁撤去費用を知り、理想の間取りを手に入れよう

マンションの壁を撤去する費用は、壁を壊して運び出すだけなら7万円からですが、内装の補修や電気工事など壁の中の状況とどこまで仕上げるかによって、最終的な金額は大きく変動します。

 

施工内容

費用相場

間仕切り壁の撤去

1箇所につき7~23万円

間取り変更

20~350万円

壁張り替え

3万円~/6畳

床張り替え

10万円~/6畳

天井補修

3万円~/6畳

ドアの付け替え

6万円~/箇所

照明器具の付け替え

5,000円~/箇所

 

撤去できるかどうかは建物の構造と管理規約で決まっています。自己判断で壁を壊すと、工事の中止や元に戻す費用など、大きなトラブルを招きます。

管理組合が保管している図面を用意して、ユニテへお気軽にご相談ください。