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耐震基準を満たしていない建物は?注意点や対策を紹介

「耐震基準を満たしていない建物の特徴は?自分の家がどうなのかな?」 自分の家が地震に対して安全なのか気になりますよね。この記事では耐震基準や満たしていない場合の対処方法について紹介するため、参考にしてください。

監修者
一級建築士/O.Fumihiro
一級建築士
O.Fumihiro

株式会社ユニテ 設計部

設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。

【 保有資格 】

一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士

「いつ建てた家は地震に対して安心なの?耐震基準が知りたい。」

 

「耐震基準を満たしていない建物の特徴は?自分の家がどうなのかな?」

 

自分の家が地震に対して安全なのか、いつ建てた家は安心なのか気になる人は多いのではないでしょうか。

 

結論からいうと、2000年から施行された現行の耐震基準では震度6~7に達する程度の大きな地震でも倒壊・崩壊するおそれのない建物と定められています。

 

この記事では耐震基準や満たしていない場合の対処方法について紹介します。

 

自宅が地震に対して安全かどうかを知りたい人はぜひ参考にしてください。

いつ建てた家は大丈夫?耐震基準について

自宅が地震に対して安全な家かどうかは『耐震基準』で判断することができます。

 

耐震基準は大地震が起きるたびに改正されており、現行の耐震基準は2000年に制定されました。耐震基準について以下の内容を詳しく紹介します。

 

  • 2000年以降に建てた家は最新の耐震基準を満たしている
  •  1981年以前に建築された建物は要注意
  • 耐震基準が気になる場合は耐震診断を検討

いつ建てた家は大丈夫?耐震基準について

自宅が地震に対して安全な家かどうかは『耐震基準』で判断することができます。

 

耐震基準は大地震が起きるたびに改正されており、現行の耐震基準は2000年に制定されました。耐震基準について以下の内容を詳しく紹介します。

 

  • 2000年以降に建てた家は最新の耐震基準を満たしている
  •  1981年以前に建築された建物は要注意
  • 耐震基準が気になる場合は耐震診断を検討

2000年以降に建てた家は最新の耐震基準を満たしている

現行している耐震基準は平成12(2000)年に「建築基準法施行令」が改正されました。この耐震基準では、震度6~7に達する程度の大きな地震でも倒壊・崩壊するおそれのない建物と定められています。

 

対策としては以下のようなポイントが明確になりました。

 

  • 木造住宅の基礎の使用や接合部の仕様
  • 壁配置のバランスチェック
  • 同震災の被害調査で指摘された箇所への明確化 等

 

耐震基準は木造、鉄骨造、鉄筋コンクリートなどの構造の種類に関係なく定められており、木造住宅の工法(ツーバイフォーや木質パネルなど)関係なく震度6~7での大きな地震でも倒壊しない建物とされています。

 

引用:【林野庁】木造住宅の耐震性について

1981年以前に建築された建物は要注意

1981年(昭和56年)以前に建てられた建物は注意が必要です。建築基準法に定める耐震基準が強化される前の『旧耐震基準』によって建築されているため、耐震性が不十分なものが多く存在しているからです。

 

耐震基準は大きな地震が起きるたびに見直されており、以下のような基準があります。

 

 

地震に対する強度

2000年基準

(2000年~)

震度6強~7に達する程度の大規模地震でも倒壊・崩壊するおそれのない建築物

新耐震基準

(1981~2000年)

中規模の地震(震度 5 強程度)に対してはほとんど損傷を生じず、極めて稀にしか発生しない大規模の地震(震度 6 から震度 7 程度)に対しても人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害を生じない事を目標

旧耐震基準

(~1981年)

中規模の地震を想定したものであり、震度 5 強程度の揺れでも倒壊せず、破損したとしても補修する事で継続使用が可能

引用:【東京都耐震ポータルサイト】1.その他の建物の耐震化 

   【美村市】参照:1⇒旧耐震基準と新耐震基準について

 

旧耐震基準では震度5程度までしか対応していないため、大きな地震の際には倒壊のおそれがあるとされています。

 

新耐震基準と2000年基準では震度6~7に対応することができますが、現行の基準の方がより厳しい基準となっています。

 

自宅や建物がいつ建てられたかを知ることで、おおまかな耐震基準を把握することができるため確認してみましょう。

耐震基準が気になる場合は耐震診断を検討

耐震基準も大切ですが、建物の状況を正しく知るためには『耐震診断』が重要です。

 

耐震診断とは、建物が地震に対してどれだけ耐えられるか評価する診断であり、以下の歩インを知ることができます

 

  • 建物の安全を評価:地震による倒壊リスクを見極める
  • 補強工事の提案:必要な工事があれば提案する

 

耐震診断を行うことで家の状況を詳しく知ることができ、耐震診断の結果により必要な対策も明らかにすることができます。

 

建物は劣化するため地震が起きた際に思わぬ損傷を受けることもあります。そのため、家の状況を把握しておくとより安心といえるでしょう。

 

耐震性が不十分であった場合は、耐震改修や建替えを検討し地震に備えることをおすすめします。

 

引用:【国土交通省】住宅・建築物の所有者の方へ

 

耐震補強については『【完全ガイド】耐震補強は意味がない?方法・費用・助成金まで』にて解説しているため合わせて参考にしてください。

耐震基準を満たしていなかったらどうなる?

建築基準を満たしていなければ以下のようなトラブルなる可能性があります。

 

耐震基準を満たしていないと起こりうるトラブル
  • 建物が崩れる可能性がある
  • 責任を問われる場合がある
  • 保険料が高くなる可能性がある
  • 入居者が少なくなる可能性がある

 

以下から詳しく紹介します。

建物が崩れる可能性がある

耐震基準を満たしていない建物は、大きな地震が起きたときに比べて崩れる可能性が高くなります。実際に、大震災などでは旧基準で建てられた建物が大きな被害を受けています。

 

阪神淡路大震災では、旧建築基準により建てられた家の約64%が大きな被害を受けた報告もありました。

参考:内閣防衛情報:住宅等の耐震化の推進について

 

家は耐震補強などで地震への備えを行うこともできるため、築年数が経過している家や旧建築法で建てられた家の場合は工事を検討するとよいでしょう。

 

建物の崩れは命を危険にさらすことになるため、しっかりとした対策が必要です。

責任を問われる場合がある

耐震基準を満たしていない建物は、トラブルが起きたときに所有者やオーナーが責任を問われることもあります。

 

事例としては以下のようなケースが考えられます。

 

  • 地震で家が倒壊し近隣住民に損害が生じた
  • 耐震基準を満たさないマンションが倒壊し損害賠償を請求

 

自然災害はいつ起きるか分からないため、事前の対策が必要となります。地震が起きてから後悔しないよう、しっかりと補強や耐震を検討しておきましょう。

保険料が高くなる可能性がある

耐震基準を満たしていないと、安全でない建物とみなされて保険料が高くなったり、住宅ローンの申請対象外になることもあります。

 

耐震基準を満たさない物件はローン審査も通りにくくなる可能性も。

 

フラット35では旧耐震基準の建物は一部のローンを利用できないなど制限があり、新耐震基準を満たす場合のみ利用できる記載もあります。

 

引用:【60歳からの住宅ローン リ・バース60】よくある質問


耐震基準が低い場合は金融機関への損害リスクが高くなるため、利用に制限がかかることも知っておきましょう。

入居者が少なくなる可能性がある

マンションに限った話しですが、耐震基準を満たしていない建物は、入居者に対してさまざまなリスクを伴うため、入居者が少なくなる可能性があります。

 

耐震基準を満たしていない=地震に弱いと認識され、安全に不安を感じてしまうでしょう。

 

入居者の信頼を得るためにも耐震基準を満たすような対策が必要です。

 

耐震基準を満たしていない建物の対処方法

耐震基準を満たしていない建物であった場合は以下のような対策があります。

 

耐震基準を満たしていない建物の対策方法
  • 耐震診断をする
  • 耐震補強工事をする
  • 家を建て直す

 

以下から詳しく紹介します。

耐震診断を受ける

耐震基準を満たしていない場合、まずは耐震診断を受けましょう。耐震診断とは新耐震基準にて建物を調査することであり、以下のような流れでチェックします。

 

現地調査

目視で建物を調査

基礎・地盤・劣化状況・コンクリート強度試験などを行う

詳細診断

第一次診断

壁の多い建物が対象

第二次診断

壁の破壊で耐震が決まる建物

第三次診断

梁の破壊や壁の回転で耐震が決まる建物

引用:日本耐震診断協会

 

費用のめやすとしては木造住宅の耐震診断料金は延床面積が120㎡程の在来軸組構法の建物で概ね60万円~100万円です。

 

まずは業者に相談し、見積もりを依頼することをおすすめします

耐震補強工事をする

耐震補強では以下のような方法があります。

 

方法

内容

足回りの補強

基礎や土台を補強する

外から支える

周囲にアルミポールを設置し支えを作る

耐力壁のガーデニングテラスを設置する

壁の補強(外付けもあり)

金物などで壁を揺れに強くする

接合部補強

ボルトなどのスキマを接着剤で補強する

開口部の補強(ドアや窓の補強)

増築

フレームを補強する

3階分を増築する

(鋼板フレームで家全体を強くする)

1室地震シェルターの作成

強い地震時の避難ルームを作る

免震システムの導入

振動を抑えるシステムを入れる

制震システムの導入

振動エネルギーを吸収し建物を変形を抑えるシステムを入れる

引用:内閣府防災情報 「耐震補強方法の例」

 

耐震工事の方法は様々であるため、家の構造や予算から選びましょう。

リノベーションを検討する

リノベーションとは今ある建物に新しい機能をつけるための改修工事のことをいいます。先程紹介した耐震工事とリノベーションは以下のような違いがあります。

 

  • 耐震工事:地震に対する耐性を上げる
  • リノベーション:間取りを変更するなど住宅全体のコンセプトを見直す

 

耐震工事とリノベーションは同時に行うこともできます

 

同時に行うことで住宅の安全と快適さをどちらも改善できるため、家全体を見直したい人はリノベーションも検討してみましょう。


リノベーションについては『リフォームとリノベーションの違いとは?費用相場やメリット・デメリットを比較』で解説しているため、参考にしてください。

耐震リノベーションの施工事例

ユニテでの施工事例を紹介します。

 

中古住宅を購入され、ユニテでリノベーションしてお住まいになられました。建物に耐震改修を施し、長く安心して住める家に改修しました。

 

必要な柱だけを残し、広々としたリビングへ。残さないといけない柱も意匠性を高めて、部屋の雰囲気に合わせました。

 

リノベーションでは家の雰囲気をかえつつ、耐震改修できるため安心できる快適な住まいに変えることができます。

 

詳しくは以下で解説しているため参考にしてみてください。

 

>>【富山市】子育て世代の中古住宅・耐震リノベーション

耐震基準を満たしていない建物でよくある質問

耐震基準を満たしていない建物でよくある質問について以下からお答えします。

 

耐震基準を満たしていない建物でよくある質問
  • 昭和に建てた家は耐震基準を満たしている?
  • 耐震基準を満たしていない建物は貸したり売ったりできる?
  • 耐震基準を満たしていたら雪の重みで家は崩れない?

 

昭和に建てた家は新耐震基準を満たしている?

昭和でも1981年6月1日(S56年)以降に建てられた家は新耐震基準を満たしている可能性が高いです。

 

しかし、新耐震基準では現行の耐震基準に比べ、震度6~7程度の地震に対しては弱い可能性があり注意が必要です。築年数も経過しており建物の劣化も考えられるため、耐震診断を受けることをおすすめします。

 

耐震基準を満たしていない建物は貸したり売ったりできる?

耐震基準を満たしていない建物の貸し借りは可能ですが、地震によるトラブルが発生すると法的責任やリスクが伴うことがあります。

 

心配である場合は耐震診断を受ける、もしくは補強工事を行うなど安心して取引できるように対策しておきましょう。

 

耐震基準を満たしていたら雪の重みで家は崩れない?

耐震基準とは地震の揺れに対する建物の強さの指標です。耐震と雪の重さに対する基準は異なるため、一概に安全とは言えません

 

特に雪が多い地域では、雪の重みに耐えるための基準が厳しい傾向にあります。積雪による建物の負担が気になる場合は、施行した業者に相談することをおすすめします。


引用:【国土交通省】建築基準法における積雪に関する基準について

耐震などの基本性能を重視したリノベーションはユニテへお任せください

耐震基準を満たしていない建物はユニテへお任せください。

 

耐震や断熱などの基本性能を損なうことなく、さらに高性能な家にグレードUPすることができます。安心で快適な暮らしを実現するワンランク上のリノベーションはユニテなら実現することが可能です。

 

耐震などの基本性能を重視したリノベーションをお考えの方は、ぜひ気軽にご相談ください。

 

耐震基準を満たしていない建物のまとめ

耐震基準を満たしていない建物のまとめは以下です。

 

  • 現行の耐震基準では震度6強~7に達する程度の大規模地震でも倒壊・崩壊するおそれのない建築物とされている
  • 旧耐震基準では震度5程度までしか対応していないため、大きな地震の際には倒壊のおそれがあるとされているため注意が必要

 

自宅や建物がいつ建てられたかを知ることで、おおまかな耐震基準を把握することができるため確認してみましょう。

 

耐震はリノベーションでも行うことができます。リノベーションすることで間取りも見直すことができるため、家の安全性と快適さを同時に上げることができます。

 

同時に行うことでコストの削減や相談の手間や時間も省けるため、耐震工事にお悩みのかたはリノベーションも検討してみましょう。

 

リノベーションの事例については『リノベーション事例12選!ビフォーアフターを物件タイプ別に紹介します』で解説しているため、参考にしてください。