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リビング階段の設計・事例集!リノベーション・新築で選ばれる魅力とは?

リビング階段を取り入れたいけど分からない、失敗したくないという想いをお持ちではないでしょうか?私たち株式会社ユニテが30年間様々な経験から、リビング階段の設計や事例集、選ばれる魅力をまとめてみました。

監修者
一級建築士/O.Fumihiro
一級建築士
O.Fumihiro

株式会社ユニテ 設計部

設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。

【 保有資格 】

一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士

人気のリビング階段。

リノベーションや新築を考えた時に「リビング階段」を取り入れたいという方が増えています。
リビング階段は子育て世代を中心に人気を集めている一方、どのようなものなのか分からないという方もいるでしょう。

 

今回の記事では、リビング階段の概要や魅力、メリット・デメリットについて解説していきます。
ユニテでリビング階段を取り入れたお客様の施工事例もご紹介しますので、具体的なイメージをつかんでいきましょう。
 

リビング階段とは?

リビング階段とは「リビングイン階段」とも呼ばれ、リビング内に2階へ続く構造を設置することです。
その名の通り、上下階の移動をする際には必ずリビングを通らなければいけません。

リビング階段は、広く開放的な空間を演出できるほか、そのオシャレな見栄えからリノベーションや新築などで、抜け感のある空間演出をしたい方に注目されています。

一般的なホール階段とリビング階段との違い

一般的な階段は、独立したリビングルームと廊下に設置されたホール階段の組み合わせになります。
リビング階段と一般的なホール階段の大きな違いは、玄関から入って2階の部屋に移動するときにリビングルームを通るか通らないかです。
その他、細かな違いを以下にまとめましたので、参考にしてみてください。

 

  リビング階段 一般的なホール階段
設置場所 リビングルーム内にある 廊下にある
デザイン性 一般的な階段よりもデザイン性が高く、おしゃれで印象的な空間 一般的なリビングルームと階段の組み合わせ
スペースの広がり 吹き抜けなどと併せて、開放的にしやすい 階段とリビングが独立しているのでデザイン次第では圧迫感を感じやすい
明るさ 明るい部屋を作りやすい 階段部分に窓を設置すれば明るくなる
2階へのアクセス アクセスしやすい設計 間取り次第ではアクセスの良さにバラつきが生じる
収納スペース リビングルームの階段下部に設置可能 廊下の階段下部に設置可能

 

リビング階段の配置

リビング階段の設置を計画する場合、重要なのが配置です。
一般的なリビング階段の間取りは、以下の3パターンに分けられます。

 

一般的なリビング階段の配置
  • リビングの中央
  • リビングに入ってすぐの位置
  • リビングの一番奥

 

家族の生活動線によって過ごしやすさが変化しますので、よく話し合いながら配置を検討しましょう。

リビングの中央

最もスタンダードなのが、リビングの中央に階段を設けるパターンです。
リビングの中央部に階段を設けることにより、LDK内のどこからでも2階にアクセスしやすくなるほか、動線も良くなります。
また、リビングに入った際のアクセントになるため、階段をスケルトンにすればオシャレな空間も演出可能です。

リビングに入ってすぐの位置

リビングから入って直ぐの場所に階段を設けるパターンもあります。
リビング中央部を通らないで2階に行けるため、来客時に気を遣わせたくない場合などにおすすめです。
また、壁沿いに設置することで、動線が丸見えにならないように対策できるほか、LDKを広くスッキリ見せられます。

リビングの一番奥

リビングの一番奥に階段を設ける方法もあります。
リビングに入ってすぐの位置に階段を設けるパターンと同じく、最奥の壁に向って階段を設置すれば部屋をスッキリ見せられるでしょう。
必然的にリビングを経由することになるため、家族との交流もしやすくなります。

一方で、奥に配置することで2階までの移動が面倒になってしまうことも考慮しなければなりません。

リビング階段の施工事例【6選】

実際に、ユニテでリビング階段を施工されたお客様の事例をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。

高岡市 K様邸

大人カッコいいお部屋づくりを実現させたK様。
リビングとダイニングキッチンを繋ぐ、LDKの中央にリビング階段を配置しています。
2階には落ち着いて仕事ができる書斎を設けました。

キッチンからもすぐに2階へ行きやすい間取りです。
一体感がありながらも、階段を境目にして各部屋に程良い距離感を生み出しています。

富山市 N様邸

リビングの奥に階段を配置されたN様。
中2階のスキップフロアは勉強スペースとして活用されています。
 

リビング階段の間取りで最も親しまれている吹抜け。特注サイズの大きな窓を採用しており、明るい光が常に降り注ぎます。

スキップフロアはキッチンに立つ奥様とちょうど目線が合うように設計しています。

ご家族とのコミュニケーションが取りやすくなっています。

滑川市 E様邸

こだわりのブルックリンスタイルのお住まいにリビング階段を設置されたE様。
吹き抜けで開放感を演出しています。

リビングから繋がる吹抜けの階段には大きなFIX窓を採用しており、1階リビングと2階廊下に明るい光を入れてくれます。

富山市 S様邸

古家を壊して建替えをしたS様。
広々としたスペースでありながら、全ての空間が一体的に繋がるように設計をしました。
 

こちらのリビング階段は蹴込み板を取り払った「スケルトン構造」になっています。
上下から明るい光が差し込む、明るい部屋づくりを実現しました。
 

魚津市 I様邸

「明るく広々とした吹き抜けのあるリビングにしたい」とご要望されたI様邸。

大きな窓から光が差し込む吹き抜けのLDKにリビング階段を設けました。

スチールの手すりが空間のアクセントになっています。

射水市 W様邸

猫2匹と暮らすW様。

家族の一員である猫たちも快適に暮らせる空間にするため、リビング階段を採用しました。

リビング階段を設置することで、吹き抜けの構造にしやすいだけでなく、キャットウォークなどの猫が楽しめる工夫も採用しやすくなります。

また、24時間365日温室温が一定になるように、パネル式冷温水空調システムを導入しました。リビング階段ならではの寒さのお悩みも対応しています。


リビング階段のデメリットについては後述しますので、W様邸の解決方法もぜひ参考にしてみてください。

リビング階段のメリット・デメリット

リビング階段はメリットが多いように思えますが、デメリットも存在します。
まずは、以下の表でメリットとデメリットについて簡単に確認しましょう。

 

メリット デメリット
・家族同士のコミュニケーションが増える
・リビングが明るくなる
・家族の帰宅・外出を把握しやすい
・収納スペースが確保できる
・開放感がある
・デザイン性を高くできる
・スペースを効率よく使える
・動線が短く効率的な間取りになる
・居住スペースが増える
・音やにおいが伝わりやすい
・夏が暑く、冬が寒い
・プライバシーの確保が難しい
・広いリビングスペースが必要になる
・階段の手すりが必要になる
・リビングのレイアウトや家具の配置に制限が生じる
・2階や階段からホコリが落ちてくる

 

それぞれについて解説します。

メリット

 リビング階段のメリットは以下の通りです。

 

メリット
・家族同士のコミュニケーションが増える
・リビングが明るくなる
・家族の帰宅・外出を把握しやすい
・収納スペースが確保できる
・開放感がある
・デザイン性を高くできる
・スペースを効率よく使える
・室内での動線が短く効率的な間取りになる
・玄関ホールや廊下を削減し、居住スペースを増やせる

 

リビング階段は、玄関から2階への間に必ずリビングを経由するため、家族同士のコミュニケーションが増えます。
そのため、家族の帰宅・外出を把握しやすく、会話が生まれやすくなるでしょう。

また、吹き抜け空間やスキップフロアと相性が良く開放感を演出しやすいほか、大きな窓が設置しやすいことからリビングが明るくなります。
同時に、オシャレでモダンな家づくりができるでしょう。
階段をスケルトン構造にすれば、階段下を収納スペースとして有効活用できる点もメリットです。

デメリット

 続いてリビング階段のデメリットをご紹介します。

 

デメリット
・音やにおいが伝わりやすい
・夏が暑く、冬が寒い
・プライバシーの確保が難しい
・広いリビングスペースが必要になる
・階段の手すりが必要になる
・リビングのレイアウトや家具の配置、手すりなどに制限が生じる
・2階や階段からホコリが落ちてくる

 

リビング階段は、LDKの中に階段を設置するため、1階の音やにおいが2階に伝わりやすくなります。
リビングで静かに過ごしたい場合は、階段を利用するときの足音もデメリットとなるでしょう。2階でドアを勢いよく開閉したり、階段を駆け上ったりすれば、リビングが騒音で落ち着かない空間となってしまいます。

 

さらに、暑さや寒さはリビング階段で言及されやすいデメリットのひとつです。
1階と2階の空間が区切られていないため、室温が一体になってしまいます。
事例でご紹介したW様邸のように、パネル式冷温水空調システムを導入することも解決策の一つです。

リビング階段の費用はどのくらい?

リビング階段をリフォームで設置する場合、既存の階段の取り壊しもあるため、費用はおおよそ100万円ほど必要です。
しかし、使う材料や階段のサイズによって金額は変動しますので、あくまで目安ということを念頭に置きましょう。


例えば、鉄骨のスケルトン階段のように、職人による施工が難しいものは、費用が高くなりがちです。
以上を考慮するとリビング階段を新しく作る場合は、ある程度の金額が必要となることがわかります。

リビング階段の魅力を最大限に引き出すポイント

リビング階段を設置すると決めた際は、自身の環境や希望に応じてデザインや配置などを考える必要があります。
リビング階段の魅力を引き出すためのポイントやアイデアを、5つのケースに分けてご紹介します。

 

リビング階段の魅力を引き出すポイント(ケース別)
  1. 機能性を重視する場合
  2. デザイン性を重視する場合
  3. 子どもとの生活を重視する場合
  4. 親世代と同居する場合
  5. ペットと同居する場合

 

詳しく見てみましょう。

1.機能性を重視する場合

機能性を重視する際は、階段下スペースの収納力を考慮することをおすすめします。
 

事例でご紹介した 富山市のN様邸では、階段に近いスキップフロア下部に収納スペースを設けています。
 

滑川市のE様邸のリビング階段は、スケルトン階段の真下に棚を設けました。
このように、リビング階段も一般的なホール階段と同様、階段下のスペースを有効活用できるため、収納力を重視する場合は検討してみましょう。

2.デザイン性を重視する場合

デザインを重視する場合は、以下の項目を意識すると理想に近づきやすくなります。

 

デザインを重視する時のポイント
  • 階段の材質や色を他の家具や壁と調和させる
  • 階段に照明を設置する
  • 階段のデザインや形状、手すりの形にこだわる

開放感を演出したい場合は、階段をスケルトン構造にしてみるのも良いですね。

 

富山市のS様邸は、階段の蹴込み板がないスケルトン構造によってオシャレな空間を演出されています。

3.子どもとの生活を重視する場合

子どもとの生活を重視する場合は、コミュニケーションの取りやすさの点からリビング階段がおすすめです。
子どもでも使いやすく、安全なリビング階段にするため、以下の要素が検討項目として挙げられます。

 

子どもが使いやすいリビング階段のポイント
  • 階段の手すりを低い位置に設置する
  • 階段の幅に気を配る
  • 階段に遊び場や勉強スペースを確保する

 

事例でご紹介した富山市のN様邸のように、中2階にスキップフロアを設け、家族を近くに感じられる空間にすることで、安心感が得られるでしょう。

4.親世代と同居する場合

親世代と同居する場合は、高齢の両親に配慮したバリアフリーリフォームを取り入れると安心です。

親世代と同居する時のポイント
  • 握りやすい手すりを設置する
  • 階段下にトイレや洗面所を設置する
  • 階段の幅を広めにとる
  • 階段にライトを設置する

 

リビングでどのように過ごしたいかについて親世代としっかり話し、リビング階段を設ける位置を決めるとよいでしょう。

 

バリアフリーリフォームについては、『バリアフリーリフォームとは?概要やヒントなどを解説』にて詳しくご紹介していますので、参考にしてみてください。

5.ペットと同居する場合

事例でご紹介した射水市のW様邸のように、ペットと同居を検討している場合にもリビング階段の活用が可能です。
 

ペットと同居する場合のポイント
  • 階段下にペット用のスペースを設置する
  • ペットの生態にあわせた内装を施す
  • 階段周辺に壁を設置して、ペットの落下事故を防ぐ

W様邸は猫と生活されているため、猫に寄り添った設計を行いました。

しかし、犬の場合は壁に沿った階段を設置したり、犬用の柵を設けて2階に上がらないようにするなど、リビング階段からの落下防止対策を施す必要があるでしょう。

リビング階段の住宅はユニテにご相談ください

富山県周辺でご自宅のリフォームを機にリビング階段の設置を検討している方は、ぜひユニテにご相談ください。
ユニテでは現在までに培った30年の経験から、新築やリノベーションのリビング階段の施工を行ってまいりました。
お客様の理想を叶えるためにヒアリングを徹底している他、無料で相談できる相談会などを企画しております。

 

気になる方は、まずはお気軽にお問い合わせください。
【お問い合わせはこちらから】

まとめ

今回は、リビング階段の概要や施工事例についてご紹介しました。
リビング階段とは、一般的なホール階段と異なり、リビング内に設置された階段のことを指します。
一般的なホール階段との比較は、以下の通りです。

 

  リビング階段 一般的なホール階段
設置場所 リビングルーム内にある 廊下にある
デザイン性 一般的な階段よりもデザイン性が高く、おしゃれで印象的な空間 一般的なリビングルームと階段の組み合わせ
スペースの広がり 吹き抜けなどと併せて、開放的にしやすい 階段とリビングが独立しているのでデザイン次第では圧迫感を感じやすい
明るさ 明るい部屋を作りやすい 階段部分に窓を設置すれば明るくなる
2階へのアクセス アクセスしやすい設計 間取り次第ではアクセスの良さにバラつきが生じる
収納スペース リビングルームの階段下部に設置可能 廊下の階段下部に設置可能

 

リビング階段は見た目もオシャレで開放感があり、子育て世代を中心に注目されていますが、以下のようにメリットとデメリットがあります。
 

メリット デメリット
・家族同士のコミュニケーションが増える
・リビングが明るくなる
・家族の帰宅・外出を把握しやすい
・収納スペースが確保できる
・開放感がある
・デザイン性を高くできる
・スペースを効率よく使える
・動線が短く効率的な間取りになる
・居住スペースが増える
・音やにおいが伝わりやすい
・夏が暑く、冬が寒い
・プライバシーの確保が難しい
・広いリビングスペースが必要
・階段の手すりが必要
・リビングのレイアウトや家具の配置に制限が生じることがある
・2階や階段からホコリが落ちてくる

 

いずれも対応策はありますが、家族同士でしっかり話し合わないといけない部分もあります。
どのように過ごしたいか、生活スタイルの違いはどの程度かなどを考慮しながらよく話し合って決めるのがおすすめです。

リビング階段の魅力や注意点を把握して、自分たちだけのおしゃれな空間を手に入れましょう。