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外観リフォームの事例や費用は?成功させるコツや注意点についても解説

外観は年数が経つと劣化するため修繕が必要です。放置しておくと見た目だけでなく、機能性も劣化してしまう可能性があるため、リフォームを検討しましょう。 この記事では外観リフォームの事例や費用について詳しく解説するため参考にしてみてください。

監修者
一級建築士/O.Fumihiro
一級建築士
O.Fumihiro

株式会社ユニテ 設計部

設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。

【 保有資格 】

一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士

「外観リフォームの事例を知ってイメージを膨らませたい!」

 

「外観リフォームをしたいけど費用はどのくらいかかるのかな?」

 

外観は年数が経つと劣化するため修繕が必要です。放置しておくと見た目だけでなく、機能性も劣化してしまう可能性があるため、リフォームを検討しましょう。

 

この記事では外観リフォームの事例や費用について詳しく解説します。成功させるコツや注意点についても解説するため、リフォームを検討している人はぜひ参考にしてみてください。

ユニテの外観リフォーム事例

まずは弊社のお客様リフォーム事例を紹介します。

 

リフォーム事例
  • 歴史ある街並みに合わせた外観にした事例
  • ブラックでシックな外観にした事例
  • 外壁と屋根をリフォームしてスタイリッシュな外観になった事例
  • 外壁塗装と屋根重ね貼りをして爽やかな外観になった事例

 

詳しく見ていきましょう。

歴史ある街並みに合わせた外観にした事例

富山市にお住まいのN様邸。

 

隣の住宅を購入し住まわれていましたが、急な段差や狭い間取りに悩み、一軒家として住みやすいお家にリノベーションしました。

 

おわら風の盆の開催地域ということで、街並みに配慮した外観リフォームをされました。

Before

After

Before

After

車庫と玄関が道路に直面した危険な状態から、間口を広げゆとりある空間にリノベーションしました。以前は別々だった車庫と玄関を一緒にし安心して過ごせる空間にしています。

また、前面には観光客の方がおわらを見れるよう、椅子を置いておもてなしのスペースを作りました。

 

こちらの事例の内装のリフォームについては「【富山市】趣あるバリアフリーの家」で解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

ブラックでシックな外観にした事例

富山市にお住まいのM様。

 

今回『使用していない納屋を住まいへとリノベーションしたい』とご相談いただきました。

 

外観はブラックでシックな外観へリノベーションを行い、家の雰囲気をガラッと変えることができました。

Before

After

こちらの事例の内装リフォームは「【富山市】築27年の納屋を、温かく快適な生活動線の住まいに」で解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

外壁と屋根をリフォームしてスタイリッシュな外観になった事例

こちらは外壁を金属サイディング(ダンサイディング)、屋根をガルバリウム鋼板(Tルーフ)にリフォームした事例です。

 

金属サイディングとは金属製の外壁パネル材です。断熱材と一体型の金属サイディングは断熱効果にも優れており、快適な住まいを実現できるでしょう。

 

また、シンプルなデザインも多いため飽きのないデザインが人気のポイントとなっています。

Before

After

外壁塗装と屋根重ね貼りで爽やかな外観になった事例

外壁塗装と屋根重ね貼りを行った事例です。屋根はガルバリウム鋼板(Tルーフ)を採用しています。

 

屋根重ね貼りとは、今ある屋根の上に新しい屋根を重ねる工事方法。屋根を全て張り替える「葺き替え(ふきかえ)工事」よりも工事期間が短く、低コストでリフォームできます。

 

屋根と外観を変えるだけでも外観のイメージをガラッと変えることができるでしょう。

Before

After

外観リフォームの種類と費用

外観リフォームの種類は以下になります。

 

外観リフォームの種類
  • 外壁の張り替え
  • 屋根の葺き替え
  • 外壁や屋根の塗装
  • 玄関ドアや窓の設置・変更
  • 外構

 

費用と合わせて詳しく解説します。​​​​​​​

外壁の張り替え

外壁の張り替え工事とは、建物の外壁材を新しいものに交換するリフォームのことです。

 

経年劣化による傷みや、ひび割れ・カビ・苔の発生・防水性能の低下などが主なきっかけとなり、工事が行われます。

 

雨漏りによって広範囲にダメージを受けている場合や、外壁にカバー工法(上から重ねる方法)ができないほど強度が落ちている場合には、張り替えが選ばれることが多いでしょう。

 

建物の構造にもよりますが、張り替えでは外壁材を自由に選ぶことができるため、外観の印象を大きく変えることもできます。デザイン性を重視したい方にもおすすめの工事といえるでしょう。

屋根の葺き替え(ふきかえ)

屋根の葺き替え(ふきかえ)とは、古い屋根材を撤去して新しい屋根材に張り替える工事のことです。

 

屋根は日々、雨・風・紫外線などの影響を受けているため、10年に1度を目安にメンテナンスが必要とされています。

 

屋根を新しくすることで、建物の劣化を防ぐ効果が期待できるほか、重い瓦屋根から軽い屋根材に変更すれば、建物の耐震性を高めることも期待できるでしょう。

 

また、葺き替え工事では屋根の下地も確認してもらえるため、劣化や問題があれば早期に発見・対処できるというメリットもあります。

外壁や屋根の塗装

外壁や屋根は、風雨や紫外線によって少しずつ劣化していくため、5〜10年を目安に再塗装が必要です。

 

塗装には見た目をきれいにするだけでなく、塗料の種類によっては防水・防音・断熱といった効果も期待できます。

 

特に木造住宅では、外壁や屋根の劣化が進むと建物内部に水が入り込み、構造自体の傷みにつながる原因になりかねません。

 

定期的に外壁や屋根の塗装を行うことで、建物のメンテナンスにもなり、より安心して住み続けることができるでしょう。

 

また、塗装時には外壁のひび割れなどもチェックするため、劣化を早期に発見できる点も大きなメリットです。

玄関ドアや窓の設置・変更

外観リフォームには玄関ドアや窓の設置も含まれます。玄関ドアや窓を交換することで、防犯性や通気性、採光しやすくなることがメリットになります。

 

また、ドアは室内の温度にも関係するため、断熱性の高い窓やドアを採用することで室内の温度変化を少なくできるでしょう。

 

外壁の色のみを変えると玄関や窓がやや古びて見えることも。そのため、外壁の塗り替えなど外観が変わる工事は玄関ドアや窓を取り換えることで、より統一感のある家を実現できるでしょう。

 

家の雰囲気をガラっと変えたい人は塗装と玄関ドアや窓の交換を同時に行うことをおすすめします。

外構

外構とは家の外回りの門やフェンス、アプローチなど家の見た目に大きく関わってくる部分を指します。外構リフォームでは以下のような方法があります。

 

外構リフォームの種類
  • 防犯性を高めるためにフェンスや植栽を増やす
  • デザイン性の高い門扉や門柱を取り入れる
  • カーポートやウッドデッキ、サンルームを導入し趣味を楽しめる場所にする

 

見た目だけでなく、防犯やプライバシーの保護を意識した外構にすることでより安心して住むことができるでしょう。

外観リフォームのメリット

外観リフォームのメリットは以下になります。

 

外構リフォームのメリット
  • 家の見た目を変えられる
  • 建物の耐久性や機能性を高められる
  • 防犯を意識することで安心して生活できる
  • 売却時に有利

​​​​​​​

それぞれ詳しくみていきましょう。

家の見た目を変えられる

外観リフォームをすると壁の色や外観が大きく変わるため家のイメージを変えることができます。

 

築年数が経過した家でも、壁の色やドアなどを変えるだけで新築のような新しさを実感できるでしょう。

 

洋式や欧米風の家もカラーや外構、屋根などをを変えるだけで和風の家として楽しめるなど、同じ家でも大きく印象を変えて楽しむことができます。

 

以下は外壁の色と玄関位置をリノベーションした事例です。

 

リノベーション前、玄関は裏側にありましたが道路側に移動し、おしゃれな玄関にすることで明るい印象に。また、外観の色をシックなカラーに変更することで、洋風の家を実現できました。

Before

After

建物の耐久性や機能性を高められる

外観リフォームを行うことで、外壁や屋根が新しくなり、建物全体の耐久性を高めることができます。

 

特に、屋根や外壁が劣化していると、ひび割れた部分から雨水が入り込み、内部構造の劣化を早めてしまう原因になりかねません。リフォームによって劣化を防ぐことができ、建物を長持ちさせる効果が期待できます。

 

また、リフォーム時にはプロの目で点検してもらえるため、自分では気づかなかった劣化部分を早期に発見し、修繕できるのも大きなメリットといえるでしょう。

 

◾️注意!

近年、突然業者が訪れ、「たまたま近くの現場にいたのですが、屋根が劣化しているから変えた方が良いですよ」と訪問営業をされるケースがあるようです。

弊社にも相談が多数寄せられていますが、ほとんどの場合過剰見積もりとなるようです。

ネットで調べて、ご自身で業者は選びましょう

 

加えて、新しく使用する屋根材や外壁材は、以前のものより耐久性や機能性に優れた素材が多く、断熱・防音・防水などの性能が向上しているケースもあります。最新の素材を取り入れることで、建物の維持・管理がよりしやすくなるでしょう。

防犯を意識することで安心して生活できる

外観リフォームでは、フェンスや植栽を工夫することで防犯性を高めることができます。

 

通行人からの視線を意識して外構を見直すことでプライバシーが守られ、より安心して暮らせる住まいになるでしょう。

 

たとえば、玄関アプローチに合わせた木目調のフェンスや、玄関ポーチ横に設置する木製の格子などは、デザイン性と目隠し効果を兼ね備えたアイテムとして人気です。

 

また、洗濯物を外干しする家庭では干す位置や外からの見え方を考慮して、庭やウッドデッキを設計するのがおすすめです。外干しでも安心して過ごせるよう、リフォームの際にしっかり検討しておきましょう。

売却時に有利

定期的に外観の手入れをしている家は売却時に有利になりやすい傾向にあります。管理状態を維持することは、家の資産価値を上げることにも繋がります。

 

見た目が古い家よりも新しい家の方が需要が高いため、外観の美しさを保っておくことも重要といえるでしょう。

外観リフォームを成功させるコツ

外観リフォームを成功させるコツは以下になります。

 

外観リフォームを成功させるコツ
  • 好みのデザインができる業者を選ぶ
  • 耐久性のある素材を選ぶ
  • 外観リフォームの時期を検討する

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

好みのデザインができる業者を選ぶ

外観リフォーム業者のおすすめの選び方は以下になります。

 

  1. 会社の得意分野が自分の希望とマッチするか
  2. 施工実績は豊富か、希望する内容の実績はあるか
  3. 細やかなプランニングに柔軟に対応してくれるか
  4. 地元に根差した会社か
  5. 担当者との相性はどうか
  6. アフターサービスや保証制度は充実しているか

 

理想の外観リフォームをするには業者の施工事例を確認し、自分にあった外構にできるか確認しておきましょう。

 

リノベーション会社の選び方は「リノベーション会社の選び方を徹底解説!失敗しないための6つのポイント」で解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

耐久性のある素材を選ぶ

外壁や屋根の素材は耐久性の高いものを選ぶことで、長期的なメンテナンスコストを抑えることができます。

 

屋根材の中では、ガルバリウム鋼板やジンカリウム鋼板(自然石粒仕上げ)などの金属屋根材が、耐久性に優れているためおすすめです。

 

ガルバリウム屋根は耐久性が高く人気がありますが、金属製のため物理的な衝撃には弱く、へこみやすいというデメリットもあります。一方、ジンカリウムのような自然石粒仕上げの屋根材は、石粒によって衝撃に強く、耐久性と見た目の両立が可能です。

 

予算や用途に合わせて屋根材を選ぶようにしましょう。

 

外壁材でおすすめなのは金属サイディングです。金属サイディングは水を通さず、温度や湿度の変化にも強いため、雨や雪が多い地域でも安心です。

 

また、軽量かつ高強度でひび割れしにくいという特徴もあり、機能性とデザイン性の両面で優れた外壁材といえるでしょう。

 

外壁や屋根は家を守る大切な部分です。耐久性の高い素材を選ぶことが、家全体の寿命を延ばすことにもつながります。

外観リフォームの時期を検討する

外観リフォームは、時期によってはおすすめできない場合もあるため注意が必要です。

 

特に外壁塗装は気温や湿度の影響を受けやすく、季節によっては塗装にムラができてしまうこともあるので、時期を見極めておきましょう。

 

外壁塗装における季節のメリット・デメリットは以下の通りです。

 

 

メリット

デメリット

気候も安定しているためベストな時期

人気の時期であるため予約が取りにくいことがある

閑散時期で予約が取りやすい

湿度が高い日は塗装できない

乾くまでに時間がかかる

気候も安定しているためベストな時期

台風シーズンに注意が必要

閑散期であるため予約が取りやすい

塗装できない日が多い

結露が発生しやすい

 

国土交通省のカタログによると気温5℃以下、湿度85%以上の場合は塗装を避けるように記載があります。

 

気温が低い冬や、雨が降って湿度が上がりやすい夏はリスクがあるため、外壁塗装をするなら春や秋に予約をとっておくと安心です。

 

参考:国土交通省

外観リフォームでよくある質問

外観リフォームでよくある質問に回答していきます。

 

外観リフォームでよくある質問
  • やってはいけない外観リフォームは?
  • 和風の家を洋風に外観をリフォームできる?

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

やってはいけない外観リフォームは?

やってはいけない外観リフォームは以下になります。

 

やってはいけない外観リフォーム
  • メンテナンス時期を先延ばしにする
  • コスト削減のために部分補修のみする
  • 外見だけを重視したリフォーム
  • 安い塗料や素材を使う
  • 格安業者に依頼する

 

外観リフォームはコストや見た目も大切ですが、家の耐久性を維持する大切な工事です。これから長く快適に住み続けられる家にするためにも、コストや機能はしっかり業者と相談し納得いく工事を心がけましょう。

和洋の家を洋風に外観をリフォームできる?

外観リフォームで和風の家を洋風にすることもできます。

 

ただし、和風と洋風の建築スタイルは構造や素材、デザインが異なるため、和の要素を残すか完全に洋風に寄せるかでリフォームの方向性が変わります。

 

おすすめのリフォーム方法は以下になるため検討してみましょう。

 

屋根

瓦屋根をストレート屋根や洋風瓦(ブラウンなどのカラー)

洋風の大きな窓 窓枠はブラックやホワイトでモダンな印象に

玄関ドア

アイアンや木製パネルに変更 カラーはブラック・ダークブラウンなど

外構

洋風のガーデンをイメージして芝生やレンガ、ウッドデッキなどを採用

照明や門ををアイアン調にすると洋風ぽくなる

外観リフォームのまとめ

外観リフォームは、見た目を一新するだけでなく、住まいの機能性や耐久性を高め、資産価値の向上にもつながる大切な工事です。

 

外壁や屋根の素材選び、デザインの方向性、施工時期などをしっかりと検討し、自分たちの理想の住まいを実現できるよう、信頼できる業者とともに計画を進めていきましょう。

 

和風の家を洋風にするなど、大きく印象を変えることも可能なため、住まいに対する想いやライフスタイルに合わせて、最適なリフォームを検討してみてください。