1. トップ
  2. コラム
  3. 書斎レイアウト実例5選!快適ワークスペースを叶えるインテリアのコツ
書斎レイアウト実例5選!快適ワークスペースを叶えるインテリアのコツ

リフォームでの書斎レイアウトにお悩みの方へ、おすすめレイアウトパターンを実例を交えて徹底解説します。設置場所別・畳数別・机レイアウト別に配置のコツをご紹介。注意点やインテリア配置のポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

監修者
一級建築士/O.Fumihiro
一級建築士
O.Fumihiro

株式会社ユニテ 設計部

設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。

【 保有資格 】

一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士

在宅勤務やリモートワークの普及により、「自宅に書斎が欲しい」というニーズは増えてきています。しかし、「新しい部屋を設ける余裕がない」という家庭も多く、書斎のレイアウトに悩む方が多いのではないでしょうか。

 

「夫婦で在宅勤務をしているため、それぞれ専用の書斎が欲しい」
「小さな子どもがいるので、会議に集中できる個室の書斎が欲しい」
「狭くてもいいからきちんとしたワークスペースを作りたい」

 

そこでこの記事では、「家庭内の仕事環境を整えたい」という方に向けて、書斎レイアウトの実例とリフォームのコツを詳しくご紹介していきます。狭い部屋や限られたスペースでも、レイアウト次第で快適な書斎が実現可能です。

 

また、書斎設置に必要な基礎知識やレイアウトの基本パターン、インテリア選びのコツと注意点についても解説していきます。納得のいく理想の書斎作りをしたい方は必見です。

書斎レイアウト実例!快適な間取り別書斎アイデア5選

まずは、わたしたちユニテが担当した書斎の施工事例からみていきましょう。それぞれレイアウトや間取りが異なるものをピックアップしていますので、ぜひ実際のレイアウトの参考にしてみてください。

 

快適な間取り別書斎アイデア5選
  1. 収納スペースを活用したおこもりミニ書斎
  2. 子育てしながら仕事や趣味に没頭する個室の書斎
  3. リビングが見渡せるおしゃれな書斎レイアウト
  4. 夫婦それぞれがリラックスできる書斎がある家
  5. リビング横の半個室で集中できる書斎に

収納スペースを活用したおこもりミニ書斎

主寝室の収納スペースを縮小し、ミニ書斎を設置したレイアウト実例です。個室ではありませんが、奥行きがあり両サイドが壁で囲われています。半個室の自習室のように集中して作業に取り組める、おこもり感のある書斎に仕上げました。

 

 

造作カウンターの天板には、手元を照らすためのライトを設置。狭いスペースだからこそ、デスク上に照明を置かない工夫をしています。

また、リビングの背面にも造作のスタディカウンターを設置しました。夫婦で書斎を使うタイミングが被ったときでも、寝室とリビングでそれぞれ快適に作業に取り組めます。さらに、お子さんのリビング学習にも大いに活用できるでしょう。

 

詳しい内容については以下をご覧ください。
暮らしにこだわった動線と勾配天井のある平屋

子育てしながら仕事や趣味に没頭する個室の書斎

こちらも寝室に書斎をレイアウトした実例です。当初はクローゼットにする予定でしたが、お子さんの就寝中も作業ができる環境づくりを優先し、個室の書斎を設置いたしました。書斎にはカウンターと本棚、窓も備えているため、作業環境としては申し分ありません。

 

夜分だけでなく日中も快適な書斎として大いに活用できるでしょう。スライドドアを採用しているため、お子さんの就寝後に作業する際もストレスなく、ゆっくりと自分の時間を作れます。

また、吹き抜け階段を登り切った、光が入りやすいスペースにもカウンターを造作。お子さんが大きくなったときの勉強・趣味スペースとして活用できる、十分な広さを確保しています。

 

詳しい施工内容については以下をご覧ください。
受け継いだ実家をナチュラルテイストな子育て向きの間取りに

リビングが見渡せるおしゃれな書斎レイアウト

3.5mの高天井を採用し、スキップフロアに開放的な書斎を造作した新築平屋の実例です。天井の高さに変化を持たせることにより、リビングとダイニングを緩やかに仕切っています。

カウンターを登り切った先にあるスキップフロアには、本棚と広々としたカウンターを造作。LDKを見渡せる位置にあるため、手元の作業に集中しつつ、家族を見守れるのがポイントです。お子さんの宿題スペースとしても活用できるでしょう。

 

詳しい施工内容については以下を参考にしてください。
平屋 3.5mの高天井のリビングとスキップフロアがつながる家

夫婦それぞれがリラックスできる書斎がある家

1階と2階にそれぞれ書斎を設計した、ナチュラルなテイストの一軒家です。LDKでは一緒にゆったりと過ごし、書斎では自分だけの時間を過ごせるお気に入りの空間に。クロスや照明などのインテリアにもこだわっています。

 

また、最低限の省スペース書斎ではあるものの、造作家具を採用しているため、最大限に空間を活用できるのがポイントです。

 

詳しい施工内容については以下をご覧ください。
小屋裏収納と自分だけの書斎があるナチュラルな家

リビング横の半個室で集中できる書斎に

こちらは過去の完成邸見学会で紹介した、リビング横に1.5帖の半個室型の書斎を造作した事例です。(現在は終了しているため、3D画像でご紹介します)

 

入口に建具を設けず、室内窓を設けることにより、リビングとのつながりがありつつもしっかり集中できる環境を作っています。家族団らんとひとり時間の両立を叶える間取りです。

また、寝室にも書斎スペースを造作し、本格的に集中したいときにも対応できるよう工夫しています。Web会議時は寝室、作業はリビング横など、目的を分けて使えるのが魅力です。床から天井までの本棚を造作することで、書籍などの収納もしっかり確保いたしました。

 

詳しい施工内容については以下をご覧ください。
完成見学会「団らん と ひとり時間 が叶う住まい」

書斎レイアウトは目的が重要

書斎スペースをどうレイアウトするのか考える前に、まずは「どういった目的で書斎を設置するのか」を明確にすることが大切になります。

 

書斎レイアウト時に考慮すべきポイントは以下の通りです。

 

レイアウト時に考慮すべきポイント 実際に書斎を置く場所の検討事項
専用なのか兼用なのか
室内の動線・作業効率
必要なツールの収納場所
プライバシー性
集中できる・切り替えできる環境
家族みんなが満足できるか
現状の畳数
書斎兼用なのか専用なのか
書斎ではなにをするのか
窓の場所
コンセントの場所
空調完備
明るさ
デスクの大きさ
本棚の大きさ

 

書斎にしようと思っている場所が理想と程遠い場合は、リフォーム業者や住宅メーカーなどに相談する必要があるかもしれません。 部屋の現状を把握したうえで、以下のことを考慮しながら設置場所の見当をつけましょう。

 

書斎レイアウト時に最低限検討すべき基本事項
  • 個室にするかどうか
  • 快適性
  • インテリア

 

ここからは、書斎レイアウト時に考慮すべき3つの基本事項から解説していきます。

個室にするかどうか

書斎の部屋作りで欠かせないのが、まず「個室にするかどうか」という視点です。書斎の設置場所については、主に2つのパターンがあります。

 

個室タイプ 既存の部屋の一部に設けるタイプ
専用の個室(1畳~5畳以上) リビングダイニング
寝室
廊下や階段下
スキップフロアなど

 

書斎を個室にするかどうかは、目的によって判断が変わります。読書やリモートワークなど「集中できる環境」を求めるなら、プライバシー性を確保できる個室が最適です。

 

一方、家族との会話や見守りをしつつ作業したい場合は、リビングの一角を活用すると、生活導線に馴染みます。共有スペースに書斎をレイアウトする場合は、ライフスタイルや住居人数にあわせた場所に設置することが大切です。

 

さらにリフォームなら、壁や間仕切りを追加して半個室化もできます。また、空き部屋を用意できない場合やスペース的に難しい場合は、廊下や階段下、寝室の一区画を書斎にすることも可能です。

快適性

書斎部屋のレイアウトを検討する際は、空間の快適性も重要なポイントです。部屋の広さや畳数などのスペースの確保だけでなく、室内の動線や作業効率なども視野に入れたレイアウトが求められます。

 

たとえば、コンセントの位置はパソコンや周辺機器の使用に直結することから、延長コードの対応だけでは何かと不便です。また、デスク周りの動線がスムーズだと、必要な資料や収納にすぐ手が届き、ストレスなく作業できます。

 

さらに、窓の位置も重要です。採光や通風を考慮すれば明るく快適な環境になりますが、強い西日や外部の視線にも配慮しなければなりません。長時間過ごす場合は、空調の効き具合も重要になってくるでしょう。

 

特にリフォームをおこなう際は、配線・窓・空調の配置を見直すことで、作業効率と居心地が格段によくなるケースが多いです。

 

室内の動線については、以下の記事も参考にしてください。
回遊動線とは?日々の暮らしが変わる快適な住まいづくりの新常識

インテリア

快適で機能的な書斎レイアウトを実現するなら、家具の配置にもこだわることが大切です。

 

まず必要なツールを収納できるスペースを確保することで、机の上が散らからず作業効率が高まります。デスクの大きさも、書斎の机レイアウトを考えるうえで欠かせません。パソコン作業だけか、書き物や資料を広げるかで適切なサイズが変わるためです。

 

また、本棚の大きさや有無も重要で、資料や書籍が多い人ほど収納計画が必要になります。さらに、明るさを意識した照明や窓の配置によって、集中力を保ちやすい環境が整います。

 

近年はおしゃれな書斎インテリアの実例も豊富で、シンプルにまとめた空間や北欧風のデザインなど、参考にできる例も多いです。リフォーム会社の施工例やSNSなどを参考に、自分の作業内容に合った空間づくりを目指しましょう。

【設置場所】書斎のおすすめレイアウトパターン

ここからは、書斎を設計する際におすすめの設置個所を4つご紹介していきます。

 

書斎のおすすめ設置箇所4つ
  1. 個室の書斎でレイアウトにこだわる
  2. リビングダイニングの一区画に書斎を作る
  3. 寝室におこもり感のある書斎をレイアウトする
  4. 廊下や階段下などの空きスペースを書斎にする

 

場所別のメリットや、書斎レイアウトのポイントも解説しますので、設置箇所にお悩みの方はぜひ参考にしてください。

個室の書斎でレイアウトにこだわる

書斎と聞いて一番イメージしやすいのが、専用の個室を設けるタイプです。使っていない客間や独り立ちした後の子供部屋など、自宅内に余った部屋があればそのまま活用できるでしょう。

 

また、リフォームやリノベーションで間仕切りを作り、新しく書斎専用の部屋を設けるケースもあります。書斎の広さは自宅の大きさによって異なりますが、個室の書斎を設ける場合は以下のパターンが多いでしょう。

 

個室に書斎を設ける場合の一例
  • 最低限の作業スペースを設ける1畳~3畳の小さなタイプ
  • 個室全てを書斎にする4~5畳の一般的なタイプ
  • 来客対応も可能な5畳以上の事務所タイプ

リビング・ダイニングの一区画に書斎を作る

リビングやキッチンに設けた書斎スペースは、家事や育児と仕事を両立させたい方に最適です。本棚やパーテーションを利用して集中できる環境を作ることで、家族の様子を見守りながら作業できます。

 

また、リビング学習にも適しており、家族が近くにいる安心感と独立した空間のバランスが取れるのもメリットです。デザインの統一感を保つことで、スタイリッシュなインテリアとしても機能します。

 

収納計画をしっかり立てれば、常に整理された空間を維持できるでしょう。 

 

リビングのレイアウトについては、以下の記事も参考にしてください。
おしゃれなリビング実例18選!インテリアやレイアウトにこだわる家づくりのヒント

寝室におこもり感のある書斎をレイアウトする

寝室に書斎スペースを設ける場合は、日中は静かで集中しやすいでしょう。ただし、夜間家族が寝ている際は明かりや音の配慮が必要になります。

 

寝室と書斎スペースの間には適切な距離を置き、必要に応じて仕切りを設けたり、日中は寝室・夜間はリビングで仕事をするなどの使い分けが求められるでしょう。

 

また、寝室全体のインテリアを統一することでおしゃれな空間づくりができます。部屋のサイズに合わせた家具を動線を意識して配置し、機能的なデスク周りを整えることが重要です。


 
寝室レイアウトのコツについては、以下の記事で詳しく解説しています。
おしゃれで落ち着く寝室|インテリアや雰囲気づくりのコツを画像&実例で紹介

廊下や階段下などの空きスペースを書斎にする

空いている廊下や階段下、踊り場などを活用して、最小限の設備で書斎スペースを作る方法です。リビングよりも生活音が少なく、比較的集中しやすいのがメリットですが、設置時は環境を整えることが求められます。

 

作業するのに十分な明るさがあるかどうかや、コンセントの有無・冷暖房の必要性などを確認することが大切になるでしょう。市販のデスクが合わない場合はDIYで作成したり、オーダーメイド家具が必要となる可能性もあります。

 

また、廊下などは来客時に目に付く可能性があるため、スペースは必要最小限の物で整えてスタイリッシュに保つことが望ましいです。

【畳数別】快適な書斎レイアウトのコツ

ここからは、より快適な書斎を作るためのレイアウトのコツをご紹介していきます。最適なレイアウトは部屋の広さによって異なるため、ここでは畳数別のレイアウト方法についてみていきましょう。

 

【紹介する書斎レイアウトのパターン】
1.  2畳
2.  3畳
3.  4.5畳
4.  6畳
5.  8畳

書斎レイアウトのコツ①2畳

1〜2畳の狭いスペースを書斎として活用する場合は、デッドスペースや階段下などを有効に使うのがコツです。限られたスペースにデスクとコンパクトな収納家具を配置し、動線を考慮しながら家具をレイアウトすることが大切になるでしょう。

 

戸建て住宅でよく見られる抜け感のある階段下などを利用し、スッキリと見える家具を選ぶことで、簡易的ながらも機能的な書斎スペースが実現できます。

 

また、リビングやダイニングの余ったスペースに小さめの書斎家具を配置することで、多目的に使用できる書斎エリアを設けることも可能です。

書斎レイアウトのコツ②3畳

3畳のスペースを書斎として利用する際は、他の用途の場所と兼用することで省スペースに書斎を設けることができます。コンパクトなデスクと収納家具を配置すれば、ダイニングなど他のスペースと共有することも可能です。


 
このレイアウトでは、書斎としての機能に加え、食事や他の活動との切り替えが容易になり、仕事とプライベートのバランスをとりやすくなります。書斎用の家具をまとめて配置し、アイテム数を増やすこともできるため、効率的な作業空間を作ることが可能です。

書斎レイアウトのコツ③4.5畳

4.5畳の部屋があれば、書斎専用の空間として充分な広さを提供できます。このスペースでは、動きやすく効率的な作業が可能になるよう、生活動線を考慮したレイアウトが重要です。

 

デスクや収納家具を配置し、日常的に使う物は手の届く範囲に、利用頻度が低いものは離れた場所に収納するといいでしょう。扉の位置や家具の位置にも配慮して、スペースに余裕を持たせることが大切になります。

 

さらに、電源コンセントとの距離を考え、デスクやプリンターなどの仕事用機器を適切に配置することも意識しましょう。配線の取り回しや印刷物の確認がしやすくなり、作業効率が向上するはずです。

書斎レイアウトのコツ④6畳

6畳の空間は、本格的な作業や仕事をおこなうのに十分な広さがあります。この広さでは、大型の収納家具やデスクを配置できるため、本や書類の多い方にとってはとくに魅力的でしょう。

 

普段使うものと稀に使用する資料を別々に収納することで、整理整頓された書斎空間が維持できます。もし、書斎を寝室など他の用途の部屋と兼用する場合は、ベッドとの距離を考慮し、寝室の動線を確保しながら家具を配置することが重要です。

 

特に、クローゼットや窓周りはスペースを効率的に活用し、すっきりとしたレイアウトを心がけましょう。

書斎レイアウトのコツ⑤8畳

8畳の書斎では、デスクを複数配置して複数人で使用することも可能です。この広さは、ご家族で共用するスペースや、自宅が職場の方が打ち合わせをおこなう場所としても適しています。

 

デスクを2台配置すれば、お子様の学習スペースとしても、または夫婦で共同作業をする書斎としても活用できるでしょう。さらに、打ち合わせ用のテーブルを設けて事務所のように使うことも可能です。

 

このレイアウトをする場合は、プライバシーを確保しつつ、仕事と打ち合わせのための区分けをおこなうことが大切になります。パーテーションを利用して空間を分け、機能性とインテリアの一体感を高めることを意識しましょう。

書斎における3つの机レイアウトのタイプ

書斎に活用できる場所が個室以外にあることもわかりましたが、実際のレイアウトにはどのようなタイプがあるのでしょうか。

 

書斎の基本レイアウトは、デスクと収納スペースの位置と関係性ががメインです。デスクを壁付けするのか、壁から離しておくのかで、空間の活用方法や圧迫感などが変わってきます。

 

一般的な家庭では、主に以下の3つのパターンが多いでしょう。

 

書斎レイアウトのタイプ
  1. 壁付け型
  2. アイランド型
  3. コーナー型

 

それぞれについて、詳しくご紹介します。

壁付け型|シンプルな省スペース書斎

壁付け型は、デスクや収納を壁に沿って配置するもっともシンプルな書斎レイアウトです。壁に向かって作業するため、余計な視界が入らずに集中しやすく、書斎インテリアとしても基本形といえます。

 

限られた畳数の部屋やリビングの一角にも取り入れやすいので、省スペースで作業環境を整えられるのがメリットです。また、窓際に配置すれば自然光を取り入れられ、明るく開放的な雰囲気を演出できます。

 

ただし、直射日光や温度変化の影響を受けやすいため、カーテンや照明の工夫も必要になるでしょう。省スペースと機能性を両立したい方におすすめのスタイルです。

アイランド型|スペースを広く使う快適な書斎

アイランド型とは、部屋の真ん中に島(アイランド)のようにデスクを設置する書斎レイアウトです。スペースを広く使うため、まるごと1部屋を使える場合や、広々としたスペースに書斎と一体化させたレイアウトを希望する方に適しています。

 

また、書斎でのミーティングや来客対応を検討している場合も、アイランド型のレイアウトがよいでしょう。ただし、アイランド型の書斎は机を真ん中に設置する配置なので、部屋が狭いと人が通りづらくなってしまいます。

 

部屋の広さはもちろん、動線の確保を重視して見極める必要があるでしょう。

コーナー型|狭くてもレイアウトできる書斎

コーナー型とは、部屋の角に書斎を作るレイアウトのことです。

 

壁付け型と似ていますが、コーナー型の書斎レイアウトなら、小スペースでもL字型や三角型デスクといった、特殊なレイアウトが実現できます。そのため、手狭な場所でもおしゃれな書斎を設けたいという方におすすめです。

 

ただし、コーナー型の書斎はシンプルイズベストになります。機能をふんだんに設けようと家具を配置すると、かえって圧迫感が出てしまう可能性があるため、注意しなければなりません。

書斎のインテリアレイアウト!快適な家具配置のコツ

ここからは、書斎におけるインテリアレイアウトのコツについてみていきましょう。

 

書斎のインテリアレイアウトのコツ
  1. 作業目的に合わせた机のサイズを選ぶ
  2. 収納や本棚で狭い空間を有効活用する
  3. 照明とコンセントの位置を検討する
  4. インテリアで集中できる環境を作る

 

書斎では、長時間いることを前提としたうえで、「何をするのか」を考えて家具を配置することが大切になります。仕事をしたいのか、本を読みたいのか、書斎でやりたいことは人それぞれです。目的に合った家具の配置が必要になるでしょう。

作業目的に合わせた机のサイズを選ぶ

作業目的に合わせた机のサイズを選ぶことは、書斎の作業効率にも関わります。机の上で作業するなら、最低でも40cmの奥行きは必要になるでしょう。目的別に最適なサイズについては、以下の表を参考にしてください。

 

【作業目的に合わせた机のサイズの例】

 

デスクのサイズ 置ける物と作業環境の目安
幅60cm×奥行40cm A4サイズの紙・スマホ
幅60cm×奥行65cm ノートPC・スマホ・テーブルランプまたは飲み物
幅90cm×奥行70cm デスクトップPC・スマホ・メモ帳
幅100cm×奥行40cm ノートPC・B5ノート(見開き)
幅120cm×奥行60cm ノートPC・A4ノート(見開き)・スマホ・テーブルランプ
幅120cm×奥行70cm デスクトップPC(デュアルモニター)B5ノート(見開き)・スマホ・飲み物 など

 

また、壁付けか独立かによって、同じサイズでも圧迫感が異なるため、よく検討することが大切です。

机と窓の配置を意識してレイアウトする

デスクと椅子の配置は、書斎の快適さを左右する重要なポイントです。特に、窓との位置関係は集中度や作業効率に直結します。机と窓のバランスを意識した配置は、快適で長く使える書斎づくりのカギとなるのです。

 

窓際にデスクを置けば自然光を取り入れやすく、明るく集中しやすい環境をつくれます。しかし、日差しが強すぎると眩しさや画面の反射が気になるため、カーテンやブラインドで調整する工夫が必要です。

 

また、窓の横向きに配置すれば光が程よく入り、目の疲れを軽減できます。リフォームする際は、窓の位置そのものを考慮したり、造作カウンターを設置したりと、部屋の広さや用途に合わせて最適なレイアウトを実現しましょう。

収納や本棚で狭い空間を有効活用する

書斎で快適に作業するには、効率的な収納家具の選び方も重要です。まずは、作業内容を整理し、書類・本・PC周辺機器などをどのように収納するかをイメージしましょう。

 

限られたスペースに市販の家具を置くと圧迫感が出やすいですが、壁面収納や造作棚を活用すれば、省スペースで収納力を高められます。リフォームで壁面にぴったりの棚を設ければ、デッドスペースをなくし、部屋全体を効率的に使えるでしょう。

 

さらに、拡張性のある収納を選んでおけば、収納物が増えても柔軟に対応できます。よく使う物は手の届く位置に配置するなど、机のまわりは常にクリアに保ち、作業効率と快適性を維持しやすい環境にすることが大切です。

照明とコンセントの位置を検討する

快適な書斎づくりでは、照明とコンセントの位置も忘れずに検討しておくことが大切です。

 

デスク作業には、手元をしっかり照らすタスクライトと、部屋全体を柔らかく明るくする間接照明を組み合わせるのが適しています。光の当たり方を工夫することで目の疲れを軽減でき、長時間の作業も快適になるでしょう。

 

また、パソコンやプリンターなどの周辺機器を効率よく使うには、コンセントの位置も重要です。コードが床を横切ると見た目も悪く動線の妨げにもなるため、机周りに十分な電源を確保しましょう。

 

新築やリフォームの際には配線計画から見直せるので、レイアウトに合わせて最適な位置にコンセントを設置すれば、すっきりとした書斎を実現できます。

インテリアで集中できる環境を作る

書斎の家具や小物などは、色を統一することをおすすめします。あれもこれもと好きな色を盛り込んでしまうと、かえって集中できず、書斎が落ち着けない空間になってしまうかもしれません。

 

リラックス効果のある緑や青で統一したり、やる気を上げたい方は暖色系の色でまとめたりするなど、居心地のいい空間になるよう配慮しましょう。

 

特に、リビングや寝室などの一区画に設置する場合は、色合いに統一感を出すことで、部屋に馴染みやすくなります。 また、気分を高めてくれるような小物を設置するのもおすすめです。 

 

書斎に配置する小物の例
  • お気に入りの雑貨
  • 家族の写真

 

中には、あえて装飾なしで集中力を高めたい方もいるかもしれません。
書斎の内容や家具の配色をもとに、小物がなじむ書斎レイアウトを検討してみましょう。

書斎レイアウトを考えるときの注意点

書斎レイアウトを検討する際は、つい使い勝手や配置、おしゃれさに目がいきがちです。しかし、長く快適に使うためには、以下の3つのポイントを押さえることが大切になります。

 

書斎のインテリアレイアウトのコツ
  1. 通風・採光とプライバシー
  2. ライフスタイルの変化
  3. 家族との生活導線とのバランス

 

ここからは、書斎を増設するときに注意すべき3つのポイントについて詳しくみていきましょう。

通風・採光とプライバシー

書斎は集中できる空間である一方、通風や採光を軽視すると快適性が損なわれます。窓の位置や大きさによって明るさや風通しは大きく変わり、作業効率や居心地に直結するためです。

 

日中でも暗い部屋では目が疲れやすく、風通しが悪いと空気がこもりやすいため、レイアウトを考える際は環境面を見直すことが大切になります。また、外からの視線や家族の生活音が気になる環境だと、集中力も低下してしまうでしょう。

 

そのため、リフォームをする際は、明るさとプライバシーを両立するために以下の配慮が必要です。

 

明るさとプライバシーの両立のためにできること
  • 窓の配置を変更する
  • 内窓を追加して断熱性や遮音性を高める
  • 防音ドアを採用する など

 

快適な書斎レイアウトを実現するためには、作業環境だけでなく光・風・音といった要素も総合的に検討しましょう

ライフスタイルの変化

人生では、さまざまな場面でライフスタイルが変化します。個室の書斎を作る場合は、使わなくなった時のことや居住人数の変化があったときのことについて考えながらレイアウトすることも重要です。

 

書斎レイアウトを変えるタイミング
  • パートナーができたから別の用途に部屋を変更する
  • 趣味が変わったから妻に書斎を譲る
  • 子どもが大きくなったから書斎を子ども部屋に変更する
  • 子どもが家を出たからまた書斎にできるようにする など

 

「書斎専用としてしか使わない」とかたくなに決めてしまうと、ライフスタイルの変化に合わせたレイアウトが変更しづらくなるかもしれません。

 

一緒に住む人の人数や変化はもちろん、自身の興味関心が変化することにも考慮して、レイアウト変更しやすくしておくと後々困らないでしょう。

家族との生活導線とのバランス

書斎をつくる際には、家族の生活導線とのバランスを考えることが欠かせません。リビング横に設ければ家族とのコミュニケーションが取りやすく、子どもの様子を見ながら作業できます。しかし、その分テレビや会話の音が入りやすく、集中しづらいというデメリットも。

 

一方、寝室奥や離れた場所に配置すると静かに作業できますが、家族と距離ができ孤立感を感じやすい点に留意しなければなりません。

 

どちらも一長一短があるため、両立したい場合はリフォームで間仕切りや防音対策をおこなうのがおすすめです。生活導線とプライベート空間のちょうどよい距離感を設計できれば、家族との関係性を大切にしながら集中できる理想の書斎を実現できるでしょう。

書斎レイアウトのよくある質問

ここからは、書斎レイアウトのよくある質問をご紹介していきます。

 

書斎レイアウトのよくある質問
  • マンションの書斎レイアウトのポイントは?
  • 2畳の狭い空間でも書斎はレイアウトできる?
  • リフォームでできる書斎レイアウトの強みは?

マンションの書斎レイアウトのポイントは?

マンションは間取りに制約があるものの、リビングの一角や寝室の隅を活用すれば、十分に書斎スペースを確保できます。ただし、上下左右の生活音が伝わりやすい点には留意しなければなりません。

 

集中できる環境をつくるには、防音性を意識したレイアウトやリフォームでの対策がおすすめです。

 

防音リフォームについては、以下の記事で詳しく解説しています。
防音リフォームの方法や費用相場|活用できる補助金も解説!

1〜2畳の狭い空間でも書斎はレイアウトできる?

1〜2畳程度の限られた空間でも、工夫次第で十分に書斎をレイアウトできます。たとえば、収納の一部にデスクを造作したり、廊下の一角にカウンターを設置したりすれば、省スペースでも快適な作業環境を実現可能です。

リフォームでできる書斎レイアウトの強みは?

リフォームでできる書斎レイアウトの強みは、以下の通りです。

 

リフォームでできる書斎レイアウトの強み
  • 防音・断熱で集中できる環境が作れる
  • 造作家具で収納とデスクを一体化できる(省スペース)
  • 間仕切りやスライドドアを設置して空間を区切れる
  • 配線位置の見直しができる

 

既存の家具配置だけでは限界がありますが、リフォームなら間取りや設備を調整しながら理想の書斎を実現できます。省スペースを有効活用できるだけでなく、防音や収納、採光など細かな要望に合わせた設計が可能です。

理想の書斎のレイアウト実現はユニテにご相談ください

富山県内で書斎のレイアウトを検討中の方は、30年以上の確かな実績がある、わたしたちユニテにご相談ください。

 

ユニテには一級建築士が在籍しておりますので、書斎のレイアウトや完成後の活用方法なども、じっくりご相談いただけます。気になるレイアウトがある場合も、ぜひお気軽にご相談ください。


お問合わせはこちら

まとめ

現代の書斎は個室のみならず、部屋の一角や廊下・階段下などのちょっとしたスペースに設ける方も広がっています。狭くてもお気に入りの場所に自分だけの空間を確保できれば、趣味や仕事に没頭できるでしょう。

 

また、リビングの一角に書斎スペースを設けることで、家族の様子を見ながら一体感を感じられるレイアウトも好まれています。以下のポイントを押さえれば、書斎に長居したくなるようなレイアウトをイメージしやすくなるでしょう。

 

  • 書斎をどこに設置するかよく検討する
  • 配色に統一感を持たせる
  • 個室の場合は生活変化も考慮する
  • 書斎でやりたいことを考慮した家具を設置する
  • 自身の気分を高める小物を設置する

 

本記事を参考に、ぜひ長く居られる理想の書斎レイアウトを検討してみてください。