
リノベーションを考え始め、情報収集始めると思いますが、ネット検索では断片的な情報ばかりで分かりにくく、不安が解消されないこともあります。そんなリノベーションを検討中の方に向けて、目的別におすすめの本を紹介しました。

株式会社ユニテ 設計部
設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。
【 保有資格 】
一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士
リノベーションを考え始めたとき、多くの人が「まずは情報収集から」と思うはずです。
しかし、ネット検索では断片的な情報ばかりで分かりにくく、不安が解消されないこともあります。
そんなときに役立つのが、体系的にまとめられた本・雑誌です。
この記事では、リノベーションを検討中の方に向けて、目的別におすすめの本をピックアップしました。
読むだけで基礎が身につき、デザインのアイデアが広がり、相談や計画もぐっと進めやすくなります。
ご自分に合った一冊を選び、理想の住まいづくり計画へ一歩踏み出しましょう。
リノベーションを学ぶのに本が役立つ理由

大きな費用と時間をかけてリノベーションをするのだから、信頼できる知識を得てから計画を進めたいと考える方も多いでしょう。
今は、ネット検索で簡単に情報が得られる時代ですが、そんな方には、リノベーションを考える時には、本から情報を得ることもとても大切です。
まず、リノベーションを学ぶうえで、本が役立つ理由を整理して紹介します
体系的に情報を知れる
「リノベーションを検討しているけれど、業者に相談する前に、まずは基礎的な知識を持っておきたい」
そう考える人は少なくありません。
とはいえ、ネット記事では情報が断片的で分かりにくいし、自分の知りたい情報がうまく見つからないこともあります。
その点、本には一冊で基礎から応用までを網羅できるという強みがあるんです。
例えば、物件探し・設計・工事、さらに実際の暮らしまで、一連の流れを順を追って理解できます。
リノベーションのプロセス全体のイメージがつかめることで、次にどんなことを考えたらいいのかが明確になり、リノベーション計画をスムーズに進めやすくなります。
断片的な情報の寄せ集めではなく、体系立てて情報を学びたい方には、ネット検索よりも本が役立つでしょう。
信頼できる著者・専門家の知見を得られる
大事な家のリノベーションは、人生においても大きなライフイベントです。
費用も時間もかかるものだからこそ、できるだけ失敗したくないと思うのが当然でしょう。
しかし、ネット上の個人ブログや体験談では、その人のケースには役立っても、信頼性に欠ける部分があります。
一方、本は、設計士や建築家、不動産の専門家など、実際に多くの現場を経験してきた専門家によって書かれていることが多いです。
複数の専門家が関わることで、構造やデザイン、不動産契約、費用計画といった多角的な視点からのリアルなノウハウも得られます。
さらに、住宅ローンや補助金といった法規制や制度面もしっかりプロが解説しているため、「知らなかった」「勘違いしていた」という後悔を防げるでしょう。
リノベーションを検討するうえで、信頼できる著者や専門家の知見を得るには、やはり本がおすすめです
写真や図解で具体的にイメージできる
「どんなリノベーションができるのか、もっと具体的なイメージや事例が知りたい」
そんな時にも、本が役立ちます。
ネットでリノベーションの事例を検索しても、なかなか自分が求めている条件に合った情報が見つからないことがありますよね。
その点、リノベーション関連の本には、施工事例や間取り図、ビフォーアフター写真が豊富に掲載されています。
写真や図解があることで、具体的にイメージしやすくなり、実際にリノベーションに活かせる間取りやデザインのヒントが得られるんです。
また、本は保存して何度も読み返せます。
必要な時にすぐに手元で確認できるため、アイデア集や読み物としても、業者と打合せを行う際のガイドブックにも使用でき、非常に便利です。
デザインの引き出しを増やし、リノベーションの選択肢を広げられるのも、本の大きなメリットと言えます。
このように、本にはネットにはない網羅性、信頼性、視覚的なわかりやすさという強みがあります。
リノベーションを成功させるためには、ネット検索と本をうまく使い分けながら、まずは基礎知識をしっかり身につけることが大切です
タイプ別のおすすめの本を紹介
ここからは、具体的におすすめの本をご紹介します。
目的別におすすめの本を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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リノベーションの全体像がわかる本
リノベやリフォームを考え始めたばかりの方に、まずおすすめしたいのがリノベーションの全体像がわかる本です。
リノベーションを進めるうえで、まず気になるのは、流れと費用ですよね。
「リノベーションの全体の流れを把握しておきたい」
「費用の目安や注意点を知ってから、リノベーションを検討したい」
という方におすすめの2冊を紹介します。

徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと
自宅マンションをリノベーションした実体験をもとに書かれています。
リアルな工期や、プロセスを追えるビフォーアフター写真など、ユーザー目線での具体的な情報が満載です。
経験した方だからこその小さな疑問まで細かく解説されているため、リノベーションのガイドブックとしても活用できるでしょう。
参照:Amazon

リノベとリフォームの、何ができない何ができるのすべてがわかる本
その名の通り、リノベーションでできること・できないことを解決してくれる本です。
費用や工期のほか、構造・設備などさまざまな問題について、実例や失敗談、図解を交えて詳しく解説されています。
真似したくなるような、細かいアイデアもたくさん書かれており、リノベーションを考え始めたばかりの方に、とても参考になるでしょう。
参照:Amazon
設計や工事内容がわかる本
「リノベーションで絶対に失敗したくない」と思う方は、設計や工事の基礎知識を少しでも持っておくことが大切です。
以下のポイントを事前に理解しておくと、打合せの際に、積極的に質問できたり、不安点を解消できたりします。
・間取りの考え方
・配管や配線の注意点
・耐震や断熱のポイントなど
より安心してリノベーション計画を進めるために、設計や工事内容を理解できる本を紹介します。

最高に気持ちいい住まいのリノベーション図鑑
200件近くのリノベーション事例を集めた、アイデア集になっています。
仕上げ・部材・収納・間取り・敷地・環境・構造のテーマ別に実例が紹介されており、もとの素材を活かすようなアイデアも満載です。
自分の好きなデザインやアイデアを見つけやすく、実際のリノベーションプランを立てる際にピッタリな一冊です。
参照:Amazon

住まいの解剖図鑑
建築のプロが考えている設計の理由や意図が、一般の方にも分かるように解説されています。
住みやすい間取り・冷蔵庫などの動線を考えたキッチン配列・ベッドの配置・おすすめのテーブルの高さなど、なるほどと思えるポイントが満載です。
わかりやすいイラストも豊富なので、見ているだけでも楽しくなるでしょう。
参照:Amazon
デザイン・アイデアを生み出すための本
リノベーションで「どんなデザインにするか」を考えるとき、写真や図解が豊富な本・雑誌がとても役立ちます。
施工事例やビフォーアフターを眺めるだけで、こんな家にしたいというイメージが膨らみ、素材や家具配置のヒントも得られるでしょう。

Casa BRUTUS 特別編集 リノベーション大全
建築・インテリア・食・アートなど幅広いテーマを扱う月刊誌『Casa BRUTUS』のリノベーションにフォーカスしたムック本です。
ワンルームにする、減築する、間仕切るなど、シーン別のケーススタディや役立つアイデアがたくさん掲載されています。
リノベーションの先端事例も紹介されており、リノベーションのアイデアが欲しい人にはピッタリです。
参照:Amazon

LiVES(ライヴズ)
住宅&ライフマガジンで、毎号、こだわり抜かれた個性的な住宅が紹介されています。
こんなこともできるのかと驚かされる内容ばかりなので、リノベーションを検討している人には大きなヒントが得られるはずです。
気になるバックナンバーを取り寄せてもいいですし、定期購読してアイデアの引き出しを増やしていくのもいいでしょう。
参照:Amazon

RENOVATION HOUSE BEST STYLE BOOK
50件以上のフルリノベーション実例を取り上げ、詳細な施工データや間取りをイラストで紹介していた本です。
戸建の事例ばかりですが、専有面積も幅広く、住まれている方のリアルな声も掲載しているため、プランの参考になるでしょう。
参照:Amazon
物件タイプ別に役立つ本(マンション・中古住宅・団地)
リノベーションは、物件タイプによっても、工事内容や注意点が大きく異なります。
中古マンションの購入を検討している方が、戸建てのリノベーションを学んでも、せっかくの知識が活かせない場合も多くあるんです。
そこで、物件ごとの特徴をとらえた本を紹介します。

マンションリノベーションの基本
マンションのリノベーションに特化した本です。
実例やケーススタディを中心に、中古マンション物件の見極め方・リノベーションのスケジュール・業者の選び方・トラブル例など、マンションのリノベーションを成功に導くノウハウがたくさん紹介されています。
フルリノベにも部分リフォームにも役立つ一冊です。
参照:Amazon

必ず知っておきたい 「中古住宅+リノベーション」を賢くお得に買う方法
中古住宅の購入を検討している方におすすめの本です。
自分に合った価格帯を知ることの大切さを分かりやすく伝えており、新築ならではのリスク・中古住宅の失敗しない購入方法・中古住宅で得られるメリットも分かりやすく解説されています。
これからマイホームを買うことを検討している人にとっては、バイブルになるような本です。
参照:Amazon

団地リノベ暮らし
団地の購入を検討している人におすすめの本です。
分譲団地を購入し、自分のライフスタイルに合わせてリノベーションし、上質な暮らしをしている事例が紹介されています。
団地購入の前に知っておきたいポイントも解説されており、団地購入を検討している方にはおすすめの一冊です。
参照:Amazon
セルフリノベーションを考える人向けの本
なかには、業者に頼まず、セルフリノベーションしたいと考えている方もいるかもしれません。
DIYが好きな方にとっては、自分で好きな空間を作り上げたいという気持ちがあるでしょう。
しかし、趣味のDIYとセルフリノベーションは全く別次元です。
住宅の構造理解が無いまま始めてしまうと、大きな失敗や事故につながる危険もあります。
まずはしっかり本で基礎知識を学び、計画的に進めることが不可欠です。

ゼロから始める[木造建築]入門 第2版
木造建築の基礎知識の基礎知識はこの1冊で押さえられます。
図解が多く、広範囲かつ詳細にわかりやすく説明されているため、リノベーションを始める前に読んでおくのがおすすめです。
参照:Amazon

ゼロから始める建築の[施工]入門
RCや鉄筋コンクリートの基礎知識はこの1冊で押さえられます。
図解が多く、広範囲かつ詳細にわかりやすく説明されているため、リノベーションを始める前に読んでおくのがおすすめです。
参照:Amazon

これならできる!DIYでリフォーム&メンテナンス
壁・床・階段・水回り・外回りなど、家の中の様々な箇所のリフォーム手順について、使用する道具の使い方も含めて解説しています。
DIYでリフォームした事例や、メンテナンスの基礎知識も細かく取り上げているため、参考になるでしょう。
参照:Amazon
本だけでは分からないこともある

リノベーションについて学ぶとき、本はとても役に立ちます。
しかし、どれだけ分かりやすい本であっても、本の情報だけで計画を進めるのは要注意です。
実際のリノベーションは、物件の状態や立地条件、依頼する業者の方針などによって大きく左右されるからです。
ここでは、本を読むだけでは理解しきれないポイントを紹介します。
事前にしっかりおさえておくといいでしょう。
物件の立地条件や建物の状態は本では判断できない
まず、本の事例を鵜呑みにせず、物件ごとの状況をプロに正しく見極めてもらうことが必須です。
本には、中古マンションや古民家を買ってリノベーションした事例がたくさん紹介されていますが、それはあくまで一例に過ぎません。
実際には、同じ築年数の物件でも、立地や建物の状態によって、可能な工事内容や必要な費用が大きく変わってきます。
たとえば、以下のような点は、本を読んで知識を得ても、自身で判断できるものではありません。
・建物の耐震性
・基礎の状態
・雨漏りの状態
・シロアリの有無など
実際に、プロに現地調査や耐震診断を依頼しなければ分からないことです。
リノベーションを成功させて、長く安心して暮らすためにも、プロに物件の状況を確認してもらうと良いでしょう
実際の費用や工期はケースバイケース
本に書かれている費用や工期目安と、実際にかかる費用や工期には大きなズレが生じることがあります。
なぜなら、実際にかかる費用や工期は、その物件の状態や希望する改修内容によって大きく変動するからです。
たとえば、同じキッチンのリノベーションでも、壁付けからアイランドタイプに変更するのか、最新の設備に入れ替えるだけなのかによって費用は大きく変わります。
また、古い建物の場合、解体してみて初めて、基礎の老朽化がわかり、追加の工事が必要になるケースも少なくありません。
その場合には、当初想定していたより費用も高く、工期も長くなってしまいます。
実際のリノベーション計画を立てる時には、自分の家の状況や希望条件をプロと相談するのが不可欠です。
本で得た知識を活かすには専門家に相談が必要
本で得た知識を十分活かすために重要なのが、専門家へ相談することです。
本で学んでも、知識を持っていることと、実際に施工できることは全く別問題だからです。
たとえば、間取り変更のアイデアや断熱性能の改善について学んでも、自分の家ではどう適用できるのか、具体的な工事方法や予算をどう決めたらいいのかは本を読むだけでは判断できません。
ただし、本で得た知識を持って専門家との相談にのぞめば、相手の説明も理解しやすくなり、打合せもスムーズに進みます。
本で得た知識を活かしながら、専門家の助言を組み合わせることで、現実的で満足度の高いリノベーションが可能になるでしょう。
本で得た情報をリノベーションに効果的に活かす方法

本で得た情報を、実際のリノベーションに活かさないと意味がありません。
リノベーションの知識を得ることではなく、リノベーションによって理想の住まいを手に入れることが、本来のゴールだからです。
ここからは、本で得た知識をリノベーションに効果的に活かす方法について、3つのステップに分けて紹介します。
・本で基礎を学ぶ
・見学会や相談会で体感する
・専門家に相談する
本で基礎を学ぶ
まず最初のステップは、本で基礎を学ぶことです。
リノベーションには専門用語が多く、知識が無い人にとっては、打合せの段階でつまづいてしまうことも少なくありません。
たとえば、「断熱性能」「躯体」など、聞きなれない言葉が出てくるだけで混乱してしまい、打合せの内容が頭に入ってこないこともあります。
しかし、本で、あらかじめ用語の意味やリノベーションの基本的な工程を知っておけば、業者の説明内容がより具体的にイメージできるようになるはずです。
自分の希望をきちんと伝え、適切な質問ができるため、打合せもスムーズに進むでしょう。
つまり、本はただ情報をインプットするだけでなく、知識の土台を作って、実際のリノベーションに備えるための準備段階となるのです。
見学会や相談会で体感する
本で知識を得た後は、実際に体感してみるのがおすすめです。
リノベーション関連の見学会や相談会に参加することで、本に書かれていた間取りの工夫やデザインを実際に見て確認できます。
たとえば、間取り図で見ていたリビングが思ったよりも狭く感じたり、設計の工夫によって収納が十分に機能していたり、実際に訪れてみて初めて気づくこともあるはずです。
実際に見学会や相談会で体感することで、本で得た知識を具体的にイメージできるようになり、自分の求める条件もはっきりするでしょう。
専門家に相談する
本で知識を得て、相談会でイメージをふくらませたら、専門家に相談してみましょう。
本や相談会で得たアイデアや参考事例が、自分の家でも実現できるのか、どれくらいの予算で実現できるのかといった疑問点を、専門家に相談してみましょう。
設計士や工務店に相談することで、自分の理想が現実的なリノベーションプランに変わっていきます。
リノベーションを検討している方は、ぜひお住まいのエリアの専門家に相談してみましょう
リノベーションを検討中の方はユニテへご相談を
ネット上にたくさんの情報があふれていますが、紙の本から得られる情報もたくさんあります。
特に、リノベーションに関しては、本から有益な情報やアイデアがたくさん得られるので、ぜひ本を手に取ってみることをおすすめします。
本から知識を得た後は、そこから一歩踏み込んで、ご自身の理想の住まいを手に入れるために、専門家へ相談してみるといいでしょう。
弊社ユニテは、リノベーション経験豊富な専門家のノウハウとアイデアで、あなたの理想の住まいづくりをしっかりサポートいたします。
富山県でのリノベーションを検討中の方は、ユニテへご相談ください。