「住み替えと自宅リノベーション、どっちがお得なんだろう？」

「住み替えも検討しているけれど、後悔しないかな……」

今のご自宅に不満や悩みがあるとき、あるいは暮らしの利便性を高めたいと考えたときに選択肢となるのが、住み替えと自宅リノベーションです。

住み替えは、新しい環境で心機一転した生活を始められる一方で、慣れない土地や住環境に適応するまで、少し時間がかかることもあります。

一方、自宅リノベーションは、理想の間取りやデザインを実現できる反面、完成までに数週間から数か月の期間を要する場合があります。

このように、住み替えと自宅リノベーションには、それぞれメリットとデメリットがあります。

そのため、新しい住まいを検討する際には、両者の特徴をきちんと理解することが大切です。そうすることで、自分の理想やライフスタイルに合った選択ができるでしょう。

本記事では、住み替えと自宅リノベーションで迷っている方に向けて、以下の項目を解説します。

• 住み替えのメリット・デメリット
• 自宅リノベーションのメリットとデメリット
• 住み替えと自宅リノベーションにかかる費用
• 住み替えが向いている人
• 自宅リノベーションが向いている人
• 自宅のリノベーション事例

これからの住まいを考える方の参考になれば幸いです。

住み替えとは、現在の住まいを売却または賃貸に出し、新たに住宅を購入・賃借して生活拠点を移すこと。

立地や建物条件を一から見直せる一方、費用や生活環境の変化も伴う選択肢です。

ここでは、住み替えの代表的なメリットとデメリットを整理し、自分に合った判断ができるよう解説します。

• 立地や周辺環境を自由に選び直せる
• 建物の性能や築年数を基準に選択できる
• ライフステージの変化に対応しやすい

住み替え最大のメリットは、住む場所そのものを変えられる点です。通勤・通学の利便性、買い物環境、自然環境など、これまで妥協していた条件を見直すことができます。

また、新築や築浅物件を選べば、断熱性・耐震性といった住宅性能の向上も期待できるでしょう。

家族構成の変化や老後を見据え、将来を見通した住まい選びがしやすい点も、住み替えならではの魅力といえるでしょう。

• 住宅購入費や諸経費など初期費用が高額になりやすい
• 引っ越しや各種手続きの負担が大きい
• 新しい生活環境に慣れるまで時間がかかる

住み替えでは、物件価格に加え、仲介手数料や登記費用、引っ越し代など多くの費用が発生します。売却と購入を同時に進める場合は、スケジュール調整がうまくいかない場合も。

また、住み慣れた地域を離れることで、近隣関係や生活リズムが変わり、慣れるまで時間がかかることもあるでしょう。費用面と生活面の両方を踏まえた慎重な検討が必要です。

自宅リノベーションとは、現在住んでいる住宅を活かし、間取りや設備、内装などを改修することで住み心地を向上させる方法です。

引っ越しを伴わずに理想の暮らしを実現できる一方、建物条件による制約もあります。ここでは、自宅リノベーションのメリットとデメリットを整理します。

• 引っ越しせずに住環境を改善できる
• ライフスタイルに合わせた間取り変更が可能
• 住み替えより費用を抑えやすい

自宅リノベーションの魅力は、住み慣れた環境を維持しながら、暮らしの質を高められる点にあります。家事動線の改善や収納の増設など、日常の不満をピンポイントで解消できるでしょう。

また、土地購入費が不要なため、住み替えと比べて総費用を抑えやすいのも特徴です。今の住まいを活かしながら、自分たちに合った空間をつくりたい人に適した方法といえるでしょう。

• 工事期間中は生活に制限が生じる
• 建物の構造や築年数による制約がある
• 追加工事による費用増加の可能性がある

リノベーションでは、工事中の騒音や生活スペースの制限など、一定の不便さを伴います。一軒丸ごとリノベーションをする場合は、一時的にホテルなどで生活する必要もあるでしょう。

また、耐力壁の位置や配管の関係で、希望通りの間取り変更ができない場合もあります。さらに、施工中に劣化が見つかり追加工事が必要になることも。事前調査と余裕ある資金計画が重要です。

住み替えと自宅リノベーションでは、費用の考え方が大きく異なります。

それぞれで必要な費用は以下のとおりです。

住み替えは住宅価格が総額の大部分を占めるのに対し、リノベーションは工事内容によって費用調整が可能です。

そのため、同じレベルの住環境改善を目指す場合、結論としては自宅リノベーションの方が費用を抑えられるケースが多いといえます。予算を重視するなら、まずリノベーションの可能性を検討する価値があるでしょう。

住み替えは、以下のような希望や悩みをお持ちの方に向いています。

• 立地を変えたい
• 自宅の面積に不満がある
• より柔軟な選択肢でリノベしたい

それぞれを詳しく解説します。

「通勤時間を短縮したい」

「子育て環境を重視したい」

など、立地条件を改善したい場合は住み替えが適しています。

リノベーションでは場所を変えることはできませんが、住み替えなら生活圏そのものを見直せます。将来の資産価値や災害リスクを考慮し、より安心できるエリアへ移りたい人にも向いています。

「家族が増えて手狭になった」

「広すぎて管理が大変」

など、面積に不満や悩みを感じている場合、住み替えが現実的です。

構造上、増築や減築が難しい住宅も多く、面積の問題はリノベーションでは解決できないケースがあります。暮らしに合った広さを求めるなら、住み替えを検討する価値があります。

住み替えは、新居を購入して終わりではありません。中古住宅を購入し、その後リノベーションするという選択も可能です。

立地と建物を切り分けて考えられるため、理想に近い住まいを実現しやすくなります。自由度の高い住まいづくりを求める人に適しています。

住み替えは、以下のような希望や悩みをお持ちの方に向いています。

• 引っ越しは避けたい
• 今の家に愛着がある
• 現在の面積に不満はない

それぞれについて、詳しく解説していきます。

仕事や子どもの学校の関係で引っ越しが難しい場合、自宅リノベーションは有効な選択肢です。

住み慣れた地域や生活リズムを変えることなく、住まいの不便な点だけを改善できます。転校や通勤ルート変更といった負担がなく、環境の変化によるストレスを抑えられる点も魅力です。

生活基盤を維持したまま快適さを高めたい人に向いています。

長年暮らしてきた家には、家族の思い出や安心感が積み重なっています。

自宅リノベーションなら、その愛着のある住まいを活かしつつ、今の暮らしに合った間取りや設備へと更新できます。住み替えでは得られない「住み慣れた安心感」を保ちながら、快適性を向上できる点は大きな魅力です。

家を大切にしながら住み続けたい人に適しています。

住まいの広さには満足しているものの、間取りや収納、設備面に使いにくさを感じている場合、自宅リノベーションが向いています。

必要な部分だけを集中的に改修できるため、無駄なコストを抑えながら住み心地を改善できます。

面積を変えずに暮らしやすさを高められる点は、住み替えにはないメリットといえるでしょう。

自宅をリノベーションしたいと考えても、どのような施工ができるのかわからず困っている方も多いでしょう。

この章では、弊社ユニテが手がけた自宅のリノベーション事例を3つ紹介します。

• 子どもの頃の思い出が詰まった自宅を老後生活向けにした事例
• 実家を受け継ぎ子育てをしやすい家にした事例
• 狭かった家を車いすでも暮らしやすい空間に

どのお宅も、思い出の詰まった家を大切にしながら、今のライフスタイルに最適な住み心地になるようにお力添えさせていただきました。

ぜひ、参考にしてください。

ご主人が幼少期を過ごした思い出深い富山の地で、これからの人生を穏やかに過ごしたいというご相談をいただきました。

キッチンは、収納力を重視しながらも明るく開放的に使えるよう、パントリーを備えた対面式を採用。窓に向かって調理できる配置とし、心地よい空間を実現しています。

また、将来の暮らしを見据え、室内の建具はすべて引き戸に。

濃い木目と明るいクロスを組み合わせたインテリアで、落ち着きのある中にも軽やかさを感じる住まいに仕上げました。

キッチン前には造作カウンターを設け、ダイニングとの動線をスムーズに。さらに、湿気対策としてカップボード背面にエコカラットを施工し、機能性とデザイン性を両立させています。

ご実家を受け継ぎ、子育てしやすい住まいへとリノベーションしたいというご要望をいただきました。

お子さまと過ごせるスペースを確保しながら、収納量も増やし、日々の暮らしやすさを重視した間取りとしています。

玄関まわりは、ユニテの新築ブランド「MagHaus」のナチュラルな雰囲気を取り入れ、木のぬくもりを感じられる空間に。リビングはお子さまがのびのび遊べる広さを確保。

キッチンは対面式とし、料理中もリビングの様子を見守れる設計に。奥様こだわりのグレーカラーで統一し、床材には汚れを拭き取りやすいクッションフロアを採用するなど、デザイン性と機能性を両立しています。

ダイニングはあえてリビングと距離を取り、ひとり時間も楽しめる落ち着いた空間としました。

ご高齢のお母様と安心して暮らせる住まいを目指し、将来を見据えたバリアフリーリノベーションを行いました。

車いすでも無理なく移動できるよう、廊下や室内はゆとりのある動線で設計しています。リビングには光をたっぷり取り込める大きな窓を設け、室内にいながら庭の景色を楽しめる開放的な空間に。

キッチンは家族の気配を感じられる対面式とし、施主様の身長に合わせて高さを抑えた設計としています。将来、車いすでの使用も想定したプランニングにより、明るくあたたかみのある、安心して長く暮らせる住まいへと生まれ変わりました。

富山県で自宅リノベーションをご検討中の方は、ぜひ一級建築士も在籍するユニテにご紹介ください。

これまで、築古物件や二世帯住宅など、数多くの家の施工に携わってまいりました。

現在のライフスタイルや家族構成に合わせながら、快適さと利便性を両立させたリノベーションを一緒に叶えましょう。

この記事は、住み替えと自宅リノベーションのどちらを選ぶべきか悩んでいる方に向けて、判断のヒントとなる情報を解説しました。

• 住み替えのメリット・デメリット
• 自宅リノベーションのメリット・デメリット
• 住み替えと自宅リノベーションの費用目安
• 住み替えが向いている人の特徴
• 自宅リノベーションが向いている人の特徴
• 実際の自宅リノベーション事例

住み替えは、立地や住宅性能を一から見直せる反面、費用や環境変化の負担が大きくなりがちです。一方、自宅リノベーションは、住み慣れた環境を維持しながら、今の暮らしや将来に合わせた住まいへと整えられる選択肢です。

どちらが正解ということはなく、ライフスタイルや家族構成、予算、住まいへの想いによって最適な答えは変わります。

大切なのは、それぞれの特徴を正しく理解し、自分たちにとって何を優先したいのかを明確にすること。本記事が、後悔のない住まい選びを考えるきっかけとなれば幸いです。