
子供を見守りながら、自分の時間や家事も両立したいと考える家庭に、リビングの一角を子供部屋にする方法が注目されています。この記事では、リビングに子供部屋を作るメリットとデメリット、年齢別の工夫、使いやすい空間をつくるためのポイントを紹介します

株式会社ユニテ 設計部
設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。
【 保有資格 】
一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士
子育て中の家庭では、「子供の安全を見守りながら、自分の時間や家事も両立したい」と考える方が多いでしょう。
そんな家庭に注目されているのが、リビングの一角を子供部屋として活用するアイデアです。
しかし、リビングは家族全員がくつろぐ場所でもあります。
子供の遊び場や学習スペースを設ける際には、快適さと安全性の両立を意識した設計が欠かせません。
この記事では、リビングに子供部屋を作るメリットとデメリット、年齢別の工夫、そして使いやすい空間をつくるための具体的なポイントを紹介します。
リビングに子供部屋を作るメリット
リビングに子供部屋を設けることで得られる主なメリットは、以下の3つです。
・安全性
・コミュニケーション
・整理整頓のしやすさ
特に、共働き世帯やワンオペ育児中の家庭にとっては、子育てと家事の両立の大きな助けになります
子供の安全を確認しやすい
最も大きなメリットは、子供の安全を確認しやすいことです。
リビングはキッチンやダイニングと隣接していることが多く、家事をしながらでも子供の様子を確認できます。
特に0〜2歳の幼児期は、ちょっとした段差や家具の角でも怪我につながりかねません。
親の目が届く範囲に遊び場を設けることで、転倒や誤飲などの事故を未然に防げます。
たとえば、リビングの一角にプレイマットを敷いておもちゃをまとめておけば、子供が遊ぶ様子を確認しながら家事を進められます。
「静かだな」と感じたときも、視線を向けるだけで安全をチェックできるため、親にとっても安心です。
子供とのコミュニケーションがとりやすい
リビング内に学習や遊びのスペースを設けると、自然な会話のきっかけが増えるのも大きなメリットです。
親子が同じ空間で過ごすことで、「どこまで宿題終わった?」と声をかけたり、子供からのちょっとした質問にもすぐ答えたりできます。
こうした日常のやりとりは、子供の安心感や自己肯定感を育てる大切な要素です。
また、親がそばにいることで集中力が続きやすく、勉強や読書の習慣づけにもつながります
リビング全体が散らかるのを防げる
リビングに明確な「子供スペース」を設けることで、散らかる範囲を限定できます。
遊ぶエリアを決めておくと、おもちゃが部屋全体に広がりにくくなります。
収納ボックスや棚を使って片付けやすい仕組みを作れば、片付けの習慣づけにも効果的です。
たとえば、手の届く高さにカゴや引き出しを置き、ラベルを貼ると自分で整理できるようになります。
子供自身が使いやすいような収納を意識することがポイントです。
リビングに子供部屋を作るデメリット
リビング内に子供部屋を設けるときには、いくつかの課題もあります。
限られたスペースを有効活用するには、デメリットを理解したうえで対策を講じることが重要です。
リビング空間が狭くなる
リビングは家族全員が過ごす場所です。
その一部を子供部屋として使うと、どうしても圧迫感が出やすくなってしまいます。
家具を選ぶ際は、ロータイプや脚付きで床が見えるデザインを選ぶと開放感が保てます。
また、パーテーションやオープンラックを使って、完全に仕切らずに空間を分けることで、リビングとしての一体感を維持できます。
収納は浅いものや引き出しのあるものを選ぶと、通路を広く確保でき、空間がすっきり見えます。
リビング全体が散らかって見える場合もある
おもちゃや学用品のカラフルさで、リビングが雑多な印象になってしまうこともあります。
対策としては、「見せない収納」と「色の統一感」がポイントです。
たとえば、家具と同系色のボックスや天然素材のバスケットを選ぶと、統一感が生まれます。
急な来客時にも、フタ付きボックスにしまうだけで見た目が整い、慌てず対応できます。
また、定期的に使わないおもちゃを見直し、収納量を適正化することも大切です。
リビングに子供部屋を作る方法・レイアウトのコツ
では、実際にどのようにリビングの一角に子供部屋を作ればよいのでしょうか。
ここでは、実践的なレイアウトとレイアウトのコツを紹介します。
ゾーニング・間仕切り・小上がりの設置
リビングの一角を学習スペースやプレイルームとして区切ると、子供が使いやすく、空間にもメリハリが生まれます。
・パーテーションや本棚でゆるやかに区切る
・畳の小上がりを設け、下部収納を活用する
・ロールスクリーンや可動間仕切りで、成長に応じて開閉する
これらを組み合わせることで、幼児期から小学生期まで使いやすい空間を実現できます。
子供の成長に応じて用途を変えられるよう、固定しすぎない設計を意識しましょう。
家具・学習机の設置と動線確保
リビング学習をする場合、机の配置が重要です。
集中して勉強ができるよう、テレビや家族の動線から離れた、明るく落ち着いた場所を選びましょう。
たとえば、部屋の隅や壁際を活用し、デッドスペースを学習コーナーに変えるのもおすすめです。
兄弟がいる場合は、横並びで使える長机を設置すると、限られた空間を有効に使えます。
また、壁面収納や折りたたみデスクを組み合わせれば、リビングの印象を損なわずに機能性を高められます。
安全性の考慮
家具の配置では、安全面の配慮が欠かせません。
角にはコーナーガードを取り付け、棚やラックは転倒防止金具でしっかり固定しましょう。
床にはクッション性のある素材を選び、転倒時のケガを防ぐ工夫も必要です。
また、コンセントやコード類はカバーやコードボックスを使って隠し、誤って引っ張らないようにすることも大切です。
安全で快適に過ごせるリビングづくりを心がけましょう
照明・カラー・インテリアの工夫
学習スペースには十分な明るさを確保しましょう。
昼は自然光を、夜は目に優しいLED照明を取り入れると、長時間でも疲れにくくなります。
リビング全体は暖色系の照明で温かみを持たせ、学習コーナーには白色光を使用するなど、照明の色分けも効果的です。
また、子供が集中しやすいように、学習スペースの周囲にはあまり装飾を置かないこともポイントです。
住居タイプ別の工夫
平屋の場合:
平屋は家族の気配を感じやすいので、リビングから見渡せる場所に学習スペースを作るのがおすすめです。
将来的に個室として使えるよう、可動式の間仕切りを設置するのも便利です。
マンションの場合:
マンションはスペースが限られるため、壁面収納や小上がり収納など、高さを活かした収納を工夫しましょう。
リビングの一角にスタディコーナーを作れば、家族の様子を感じながら集中できる環境がつくれます。
年齢別のリビング内子供部屋の工夫
小学校低学年まではリビング内の子供部屋学習が効果的ですが、成長とともにプライバシーの確保も必要になります。
親子のコミュニケーションを維持しながら、小学校高学年以降はプライバシーを確保しやすい個室環境へ移行する計画を立てておくとスムーズです。
0~2歳:のびのび安全に遊べるスペース
この時期は、安全性を最優先にしましょう。
ベビーベッドやプレイマットを中心に配置し、家具の角にはコーナーガードをつけます。
床にはクッション性のあるマットやラグを敷き、転倒時の衝撃を和らげましょう。
おもちゃは手の届く場所にまとめ、誤飲の危険がある小物は高い位置に収納します。
視界を遮らない高さの家具でまとめると、親の目が届きやすく安心です。
3~6歳:収納を意識したスペース
この時期は、遊びの幅が広がり、モノも一気に増えるタイミングです。
遊ぶ場所と片付ける場所を明確に分けることがポイントです。
子供の手が届く高さに収納棚を設け、片付けの習慣を育てましょう。
その際、背丈の低いシェルフを間仕切り代わりに使って見せる収納と隠す収納を使い分けると、リビングがすっきり見えます。
小学生低学年:学習スペースの確保
学校生活が始まると、学習机・本棚などの設備や、集中できる学習スペースの確保が必要になります。
リビングの一角に学習机を設けると、親の目が届く中で安心して勉強できます。
机の近くにランドセルや教材を収納できる棚を置き、教材や筆記用具をすぐに取り出せるよう工夫することで、登下校後の片付けがスムーズになります。
定期的にレイアウトを見直し、子供の成長に合わせて収納量を調整することも大切です。
小学校高学年以降:プライバシー確保
小学校高学年になると、自分だけの落ち着ける空間を求めるようになります。
もし空間に余裕があれば、独立した子供部屋を作るのが理想的でしょう。
しかし、マンションなどスペースが限られている場合には、リビングでも半個室のような工夫をするのも一つの方法です。
たとえば、パーテーションや背の高い本棚を使って、通る動線を確保しつつ、横や隣に集中スペースを作ることで、家族の目が届きながらも落ち着ける場所をつくれます。
将来的に中学生になって学習や趣味に集中する時期には、必要に応じて間仕切り壁を追加して完全な個室にするリフォームも選択肢です。
子供の成長や用途の変化に合わせて柔軟にレイアウトを考えることで、長く快適に過ごせる住まい計画が立てられます。
独立した子供部屋を検討している方は、以下の記事がおすすめ
散らからない収納アイデア
子どもが成長してくると、リビングにおもちゃや学用品が増え、散らかりがちになります。
積み木や絵本、ドリルや習い事の道具など、種類も量も多くなるため、片付けが追いつかないこともあるでしょう。
片付けやすさと見た目のすっきり感を両立させる収納アイデアを取り入れることで、家族みんなが使いやすいリビング空間を維持できます。
以下では、日常的に整理整頓がしやすく、リビングを快適に保つための具体的な収納の工夫をご紹介します。
おもちゃ・学用品の収納
おもちゃや学用品は、まず子供が自分で片付けられることを重視しましょう。
収納棚やボックスは手の届く高さに配置し、定位置を決めておくと、片付けの習慣がつきやすくなります。
使用頻度や種類に応じて収納場所を分けることで、「何をどこに戻すか」がひと目でわかるようになります。
また、壁面収納や突っ張り棒を活用すれば、省スペースでも効率よく整理可能です。
リビングで学習する場合は、教科書やノートをファイルボックスで立てて収納し、文房具は引き出しや小物ケースで分類すると出し入れがスムーズです。学習机の横にワゴンや引き出しを置けば、見た目もすっきり整います。
大型おもちゃ、習い事アイテムの収納・配置
ピアノや電子ピアノ、キーボードなどの大型アイテムは、リビングの動線を妨げない位置に置きましょう。
窓際や壁際に寄せると圧迫感を抑えつつ、家族の目が届く範囲に保てます。
習い事用のバッグや道具は、「玄関に近い収納」や「リビングの出入口付近」にまとめると便利です。
毎回の準備や片付けが短時間で済み、忘れ物防止にもつながります。
収納場所の工夫
リビングは家族全員が使う共有スペースです。
限られたスペースでも、壁面収納・可動式家具・隙間収納を組み合わせれば、多くのものをすっきり片付けられます。
特に壁面収納は、空間を有効活用できるだけでなく、インテリアとしても映えます。
見せる収納と隠す収納をバランスよく取り入れることで、散らからないけれど居心地のよいリビングを作れます。
リフォーム時に造作収納を取り入れれば、使いやすさとデザイン性を両立することも可能です。
リビングに子供部屋を作りたい方はユニテにご相談を
子供の成長に合わせて変化できるリビングづくりは、家族の快適さを左右します。
「今あるリビングをどう使うか」「限られた空間をどう分けるか」に悩んでいるなら、プロに相談するのが近道です。
ユニテでは、リビングの広さや家族構成、生活動線に合わせた最適なレイアウトや収納プランを提案しています。
スタディスペースやおもちゃ収納、間仕切り設計など、細かな要望にも柔軟に対応可能です。
将来的に子供が成長しても使いやすい空間を目指すなら、デザインと実用性の両立が得意なユニテへぜひご相談ください。





