
リノベーションのために中古物件を探すときは、施工の向き不向きを見極めて探す必要があります。そこで本記事では、リノベーション向き物件の探し方を解説します。
「リノベーションに向いている物件ってどんな特徴があるの?」
「中古物件はどうやって探せばいいの?」
こうした疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
古い物件をリノベーションすれば、初期費用を抑えつつ、自分好みの住まいを実現できます。
ただし、購入後に希望どおりのリノベーションができないことが判明する場合もあります。そうなると、「やっぱり新築にすればよかった」と後悔してしまうでしょう。
中古物件といっても、購入費は決して安くありません。後悔なく理想の住まいを叶えるためには、リノベーションに向いている物件かどうかを見極めることが大切です。
そこで、本記事では以下の項目について解説します。
- リノベーション向き物件の7つの特徴
- リノベーション向き物件の探し方
- リノベーション向き物件を探す際にすべきこと
リノベーションにぴったりの物件探しに、ぜひお役立てください。
リノベーション向き物件の7つの特徴
リノベーションに向いている物件を探す際は、以下7点に該当しているかどうかを確認することをおすすめします。
- 築古で購入費が手頃である
- ラーメン構造である
- 売却時にリノベ・リフォームされていない
- 新耐震基準にのっとっている
- 周辺に十分な敷地がある
- 配管が動かしやすい
- 管理規約の制限が厳しくない
築古で購入費が手頃である

リノベーションを検討している場合は、築15〜20年の物件がおすすめです。
古い物件はボロボロで強度も落ちているという印象を抱く方が多いかもしれません。しかし、リノベーションでデザインの変更や基礎の修繕を行うのであれば、さほどデメリットにはならないでしょう。
むしろ、築が浅い物件は価格が高いうえに値下がりしづらいため、希望の価格では購入しづらい傾向にあります。
一方で、築15年〜20年の物件は価格が落ち着いており、資産価値も安定しています。
将来売却を考えている場合でも、将来的な価値が期待できます。
ラーメン構造である

リノベーション向きの物件を探すのであれば、壁式構造よりもラーメン式構造の物件を探すことをおすすめします。
壁式構造とは、柱の代わりに壁が建物を支える構造のこと。間取りを変更したくても壁を取り壊せません。
既存の間取りを活かしたい場合は問題ありませんが、間取り変更や収納スペースの変更を考えている場合は、理想通りのリノベーションは難しくなるでしょう。
一方でラーメン構造の建物は、柱と梁で建物を支えています。そのため、比較的柔軟に間取りの変更ができます。
大規模な改修を検討している場合は、ラーメン構造の物件を選びましょう。
売却時にリノベ・リフォームされていない

売却時にリノベーションやリフォームがされている物件は、価格に工事費が上乗せされているケースが多いです。そのため、購入費が高くなります。
特にデザインや間取りにこだわりがなく、中古でもきれいな家に住みたいのであれば、むしろ手間が省けるかもしれません。
しかし、自分好みに改修したいのであれば、リノベーションやリフォームがされていない物件を購入するほうがお得です。
施工費用は決して安くありません。できるだけ購入費を抑えられる物件を探しましょう。
新耐震基準にのっとっている

新耐震基準にのっとっている物件を探すことで、リノベーション時の耐震工事の手間や費用が省けます。
耐震基準とは、住宅に求められる最低限の基準のこと。既存の住宅は、以下のいずれかに当てはまります。
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基本的には建てられた時期で見分けることができるので、建築時期を確認して1981年6月以降に建てられた物件を探すとよいでしょう。
しかし、1981年6月より前に建てられた物件であっても、その後に耐震工事を行っているケースもあります。
そのため、以下2つの方法で調べるようにしましょう。
周辺に十分な敷地がある

リノベーション向きの中古物件を選ぶ際には、周囲にトラックや資材を置けるスペースがあるかどうかを事前に確認しておくと安心です。
工事の際には、基本的に建材や車両を敷地内や家の前に置いて作業します。
敷地が狭い場合は、離れた場所に資材を運んだり駐車場所を確保したりする必要があり、その分の手間で費用が追加されることがあります。
さらに、工事内容によっては建物のすぐそばまで車両を寄せる必要があるため、周辺に十分な駐車スペースがないと、施工内容が制限されてしまう可能性もあります。
配管が動かしやすい

水回りのリノベーションを検討している方は、配管経路を確認しておきましょう。
配管経路には、以下の2種類があります。
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スラブとは、床下に空間を持たせた構造のことを指します。天井と屋根板の間にできる隙間のように、鉄筋コンクリート造の建物ではそのスペースに配管が通されており、比較的自由に配管を動かしやすいのが特徴です。
一方で、床スラブに直接配管を通す「床スラブ貫通配管」の場合は、スラブそのものに手を加えなければならないため、工事に制限がかかることや費用が高額になることがあります。
管理規約の制限が厳しくない

リノベーション可能なマンションを探している場合は、管理規約の制限を事前に確認しましょう。
マンションには、それぞれ独自の管理規約が定められています。
共有部分の使用ルールや住人同士のマナーが主ですが、実際にはリノベーションに関する取り決めも含まれている場合があります。規約で認められていない工事は、建物の構造上問題がなくても実施できません。
規約には、修繕の方法やリフォームの可否などが細かく記載されており、規制が厳しいマンションでは注意が必要です。
例えば、防音の観点からカーペットをフローリングに変更できなかったり、配管の関係で水回りの位置を移動できなかったりすることがあります。
そのため、自由度の高いリノベーションを望む場合は、購入前に管理規約をよく確認し、規制が比較的ゆるい物件を選んでおくと安心です。
リノベーション向き物件の探し方
物件を探す際のポイントが分かっても、まずどこから物件情報を見つければいいのかお困りの方もいるでしょう。
この章では、探し方を2つ紹介します。
- 不動産ポータルサイトで検索
- 不動産会社への相談
不動産ポータルサイトで検索

ひとつめのおすすめの探し方は、一般的な不動産ポータルサイトを使用することです。
検索ページから希望の条件にチェックを入れて、自分の希望に沿った物件を探しましょう。
多数の不動産会社の物件が掲載されているため、候補数が豊富。また、最新の物件情報も手に入りやすいです。
不動産会社への相談

不動産会社に直接相談する方法でも、リノベーションに適した物件を探すことができます。
ポータルサイトと比べると候補数は少なくなりますが、ネットに掲載されていない物件を紹介してもらえる可能性があります。 不明点があれば担当者にすぐ質問できるのもメリットです。
相談する不動産会社を選ぶ前に、ホームページなどで取り扱っている物件の特徴や傾向を確認しておくとよいでしょう。
というのも、不動産会社には新築物件に強い会社と、中古物件を多く扱う会社があるからです。リノベーション向きの中古物件を探すなら、中古の取り扱い実績が豊富な会社に相談するのがおすすめです。
リノベーション向き物件を探す際にすべきこと
リノベーションに向けて物件を探すときに重要なことは、計画性を持つことです。
予算の決定や現地の確認なしで物件を購入してしまうと、あとで「想像よりも高くついた」「生活が不便になった」と後悔するかもしれません。
この章では、事前に決めておくべきことや確認しておくべきことを紹介します。
- 予算を決める
- 希望のリノベーション内容を決める
- 重要事項調査報告書に目を通す
- 地域の状況を調べる
- 水害リスク、地盤、治安、交通の便、スーパーなど
計画的な物件購入とリノベーション計画を立て、理想の住まいを叶えましょう。
予算を決める

リノベーション向きの物件を探すときは、まず総予算を決めておくことが大切です。
中古物件をリノベーションする場合は、物件の購入費に加えて施工費もかかります。予算を明確にせずに話を進めると、物件を決めたあとでリノベーション費用が足りなくなることもあります。
そのため、事前に計画的な予算を立て、それに沿った物件探しをすることをおすすめします。
希望のリノベーション内容を決める

事前に希望するリノベーション内容を決めておくと、それに合った物件を探しやすくなります。
たとえば、希望に沿った間取りや水回りの配置の物件を選べば、リノベーションにかかる手間や費用を抑えられます。その分、内装や設備にこだわったり、家具・家電の購入費や将来の貯金にまわしたりすることも可能です。
また、具体的なリノベーション内容が決まっていれば、予算も立てやすくなります。物件探しの軸が明確になり、購入に割り当てる金額もはっきりするため、計画的に進めやすくなるでしょう。
重要事項調査報告書に目を通す

マンションでリノベーションを検討している方は、契約前に重要事項調査報告書の内容をきちんと把握するようにしましょう。
重要事項調査報告書とは、マンションを購入するときに管理会社が作る書類のこと。マンションの管理状況やお金の使われ方、今後の修繕予定などが詳しくまとめられています。
言い換えると、重要事項調査報告書を確認することで、マンションの管理状態を把握できます。
マンションでは、管理状態や将来の修繕計画が資産価値や住み心地に関係してきます。戸建て物件とは異なり、管理会社の方針で左右される場合があるため、きちんと管理されているマンションを探しましょう。
地域の状況を調べる

物件を探すときは、周辺地域の耐震性や利便性を確認しておくことをおすすめします。
物件そのものが魅力的であっても、特に水害リスクが高い地域や地盤が弱い場所は避けたいですよね。また、治安や生活利便性は日々の暮らしの満足度を大きく左右します。
事前にネットでリサーチしたり、実際に物件に足を運んでみたりして、周辺環境を確認しておくようにしましょう。
少し手間かもしれませんが、長く安全かつ快適に住める物件を探すためには必要不可欠です。
富山県でリノベーション物件を探すなら、ユニテの見学会に参加しよう
リノベーション向きの物件を探す際は、リノベーション会社の見学会への参加がおすすめです。
実際にどのような施工が可能かを知らないままだと、リノベーション計画を立てるのが難しくなります。計画がなければ、どんな物件を選べばよいかイメージしづらいでしょう。
富山県にお住まいの方は、中古物件のリノベーション経験が豊富なユニテの見学会に参加してみてください。
見学会では、具体的な予算の目安を把握できるほか、耐震性や断熱性などの機能面についても学べます。分からないことがあれば、その場でスタッフに質問できるのも大きなメリットです。
まとめ
今回は、リノベーション向きの物件を探している方に向けて、以下の点を解説しました。
- リノベーション向き物件の7つの特徴
- リノベーション向き物件の探し方
- リノベーション向き物件を探す際にすべきこと
できるだけ費用を抑えつつ、希望するリノベーションが実現できそうな物件を選ぶことが大切です。あわせて、計画を立てるために事前に確認すべきポイントもお伝えしました。
理想の住まいを実現するための参考になれば幸いです。