1. トップ
  2. コラム
  3. 基礎補強リフォームの費用相場は?施工別の価格と補強が必要な家の特徴
基礎補強リフォームの費用相場は?施工別の価格と補強が必要な家の特徴

基礎補強リフォームの費用相場や工法ごとの特徴を解説。ヒビ割れ補修からベタ基礎化までの価格目安に加え、補強が必要な住宅のサインや工事前に確認したいポイントもわかりやすく紹介します。

「基礎のヒビ割れを見つけたけれど、このまま放置して大丈夫だろうか?」

「基礎補強が必要と言われたけれど、本当に工事が必要なのか知りたい」

 

大切な我が家で長く安心して暮らし続けるために、建物を足元から支える基礎の安全性は忘れてはいけないポイントです。

 

しかし、費用の相場がわからず不安になりますよね。また、本当にお金をかけてまで施工をしたほうがいいのか、迷う方もいるでしょう。

 

実際、症状によっては補修のみで対応できる場合もあれば、耐震性能を高めるために本格的な補強工事が必要になるケースもあります。

 

まずは基礎補強にはどのような工法があり、どの程度の費用がかかるのかを理解することが大切です。

 

そのため本記事では、基礎補強リフォームについて以下の項目を解説します。

 

  • 基礎補強リフォームの具体的な施工内容
  • 工法別の費用相場と工期
  • 基礎補強リフォームが必要となる住宅の特徴
  • 損をしないために工事前に実施すべきこと

 

基礎補強が本当に必要なのか判断したい方や、将来の耐震対策を検討している方はぜひ参考にしてください。

基礎補強リフォームの施工内容

ここでは、主な基礎補強リフォームの工法を紹介します。

 

  • ヒビ割れ補修
  • 炭素繊維・アラミド繊維シート補強
  • 基礎の増し打ち補強
  • 布基礎からベタ基礎への改修

 

それぞれ目的や効果が異なるため、住宅の状態に応じて適切な工法を選ぶことが重要です。

 

ヒビ割れ補修

基礎にヒビ割れが発生している場合は、まず補修工事を検討します。ヒビ割れを放置すると雨水が内部へ浸入し、鉄筋の腐食やコンクリートの劣化を招く恐れがあるためです。

 

施工では、ヒビ割れ部分をV字またはU字状に加工し、専用の補修材を充填して隙間を塞ぎます。その後、モルタルなどで表面を整えて仕上げます。ヒビ割れの状態によっては、エポキシ樹脂を内部へ注入する工法が採用されることもあります。

 

補修によって水の侵入を防ぎ、基礎の劣化進行を抑える効果が期待できます。ただし、あくまで損傷部分の修復が目的であり、基礎そのものの耐震性能を大きく向上させる工事ではありません。

炭素繊維・アラミド繊維シート補強

基礎の強度不足が懸念される場合には、炭素繊維やアラミド繊維シートによる補強が行われます。ヒビ割れがある場合や、鉄筋が入っていない基礎の耐震性を向上させたい場合に採用される工法です。

 

施工では基礎表面を整えたうえで専用樹脂を塗布し、高強度のシートを貼り付けます。大掛かりな掘削やコンクリート打設を伴わないため、比較的短期間で施工できます。

 

基礎全体の剛性向上が期待でき、耐震診断の評価改善につながる場合も。工事規模を抑えながら耐震性を高めたい住宅に適した方法です。

基礎の増し打ち補強

耐震補強工事でよく採用されるのが基礎の増し打ち補強です。既存基礎だけでは地震時の力に十分耐えられない場合に行われます。

 

既存の基礎に沿って新たに鉄筋を組み、コンクリートを打設して基礎を一体化。建物全体ではなく、耐震上重要な箇所を重点的に補強するケースが一般的です。

 

補強後は基礎の耐力が高まります。ただし、解体や型枠工事などが必要になるため、他の工法と比べて費用や工期は大きくなります

布基礎からベタ基礎

基礎全体の性能向上を目的として、布基礎からベタ基礎へ改修する方法もあります。湿気対策や不同沈下対策を含めて総合的に改善したい場合に検討される工法です。

 

施工では床を解体して基礎を露出させたうえで、床下全面に鉄筋コンクリートを施工します。建物の荷重を面で支える構造になるため、荷重が分散されやすくなります。

 

耐震性や耐久性の向上が期待できますが、工事規模が大きく費用も高額になりやすいでしょう。大規模リフォームと併せて行われることが多い工法です。

基礎補強リフォームの費用相場

基礎補強リフォームの費用は施工方法によって大きく異なります。

 

先ほどご紹介した以下の施工ごとに、費用相場を紹介します。

 

  • ヒビ割れ補修
  • 炭素繊維・アラミド繊維シート補強
  • 基礎の増し打ち補強
  • 布基礎からベタ基礎への改修

 

事前に相場を確認しておくことで、計画的な基礎補強リフォームを進めやすくなるでしょう。

ヒビ割れ補修

ヒビ割れ補修は比較的費用を抑えやすい工事です。費用は1箇所あたり1〜2万円程度が目安で、全体では10万円前後になることが多いでしょう。

 

エポキシ樹脂を注入する工法の場合は、1箇所あたり2〜3万円程度が相場です。補修箇所が多いほど費用は増加しますが、工期は短く、軽微な補修であれば1日程度で完了します。

炭素繊維・アラミド繊維シート補強

シート補強は基礎表面の処理や樹脂塗布など複数の工程を経て施工します。費用は施工範囲によって変動しますが1メートルあたり2〜3万円程度が目安です。住宅全体に施工する場合は60〜100万円程度になるケースが多く、増し打ち補強より費用を抑えやすい傾向があります。

 

大規模な解体を伴わないため、施工は1〜3日程度で終わるでしょう。

基礎の増し打ち補強

増し打ち補強は鉄筋工事やコンクリート打設が必要になるため、費用は高くなります。相場は1メートルあたり6〜8万円程度です。

 

また、床や壁の解体・復旧工事が発生する場合は追加費用が必要。補強箇所数によって異なりますが、全体では数十万円から100万円以上になることもあります。工期は部分補強で数日、建物全体の場合は1か月前後を見込んでおきましょう。

布基礎からベタ基礎

布基礎からベタ基礎への改修は、基礎補強工事の中でも特に大規模な工事です。そのため費用も上がりやすく、相場は200〜500万円程度です。

 

床や一部の壁の解体、配管移設、基礎工事、内装復旧など多くの工程が必要になります。その分、工期も伸びやすいことは頭に入れておきましょう。全面リフォームや大規模改修を予定している場合に検討されることが一般的です。

基礎補強リフォームが必要になる住宅の特徴

基礎補強が必要かどうかは、住宅の状態によって異なります。

 

どうしても目で確認できる部分ではないので、最終的には施工会社などの専門業者と相談したうえで施工を決めることが大切です。

 

ここでは、相談する前のひとまずの基準として、基礎補強リフォームの必要性が高い住宅の特徴を挙げます。

 

  • 基礎にヒビ割れがある
  • 床の傾きや建具のズレがある
  • 1981年6月1日以前に建てられた
  • 無筋コンクリート基礎である
  • 不同沈下している

 

それぞれの特徴について、詳しく解説します。

基礎にヒビ割れがある

基礎のコンクリート部分に、目視できるヒビ割れがある場合は注意が必要です。

 

特に幅が0.3mm以上、深さが4mm以上あるヒビ割れは「構造クラック」と呼ばれます

 

これは建物の重みや過去の揺れによる負荷が、特定の場所に集中して発生するもの。隙間から雨水が浸入すると、内部の鉄筋に錆が生じる原因にもなりかねません。鉄筋が錆びて膨張するとコンクリートを内側から押し広げ、基礎の強度の低下につながります

 

また、髪の毛ほどの細いヒビ割れであっても、無数にある場合はコンクリート自体の経年劣化が進んでいる目安となります。

床の傾きや建具のズレがある

室内を歩くときに床の傾きを感じたり、ドアや引き戸がスムーズに閉まらなくなったりしている場合も、基礎の影響が考えられます。

 

これらは建物を支える足元が歪み、家全体に傾きが生じているときによく見られるサインです。

 

また床の傾きや建具のズレによって、壁のクロスに不自然な斜めのシワや破れが入ることもあります。これは、建物の荷重を支える基礎の一部が沈み込んでいるか、全体のバランスが崩れているおそれがあるから。

 

住まいの安全性を維持するためにも、一度基礎の現状を確認することが推奨される状態です。

1981年6月1日以前に建てられた

 

ご自宅が建てられた日付が「1981年(昭和56年)6月1日以前」である場合は、基礎補強を検討するひとつの目安になります。

 

この日を境に、日本の建築基準法は「新耐震基準」へと改正されました。これ以前の建物は「旧耐震基準」に基づいて設計されている場合がほとんど。旧耐震基準の住宅は、大地震の揺れに対する想定強度が現在の基準よりも低く設定されています。

 

基準

概要

旧耐震基準

  • 1981年5月31日までに建てられた家屋
  • 震度5では倒壊・崩壊しない

新耐震基準

  • 1981年6月1日以降に建てられた家屋
  • 震度6強~7では倒壊・崩壊しない

 

特に基礎に関しては、コンクリートの仕様や形状についての規定が現在よりも緩く設定されていました。大きな震災が来た際の予防として、基礎補強を検討しておくと、よいでしょう。

無筋コンクリート基礎である

古い住宅に見られる、内部に鉄筋が配置されていない無筋コンクリートの基礎も、補強を検討したい特徴のひとつです。

 

コンクリートは上からの圧縮には強いですが、引っ張られる力には脆いという性質を持っています。現在の基準のように内部に鉄筋が配置されていれば、揺れによる引張力にも耐えやすくなるでしょう。

 

しかし鉄筋のないコンクリートは、大きな負荷がかかった際にヒビ割れが大きく広がりやすいです。外見はしっかりしたコンクリートに見えても、床下調査を行うと鉄筋が入っていないケースもあります。専門家に確認してもらうことをおすすめします。

不同沈下している

地盤の強度が不均一であったり地盤改良が不十分だったりして、建物が不均等に沈み込んでしまう場合があります。この状態を、不同沈下といいます。

 

建物が全体的にまっすぐ沈むのであれば、さほど大きな問題にはなりません。ですが、一部分だけが斜めに沈み込んでいくと、基礎や土台にねじれの負荷がかかります

 

これにより、コンクリート基礎に亀裂が生じやすくなるだけでなく、柱や梁といった建物の骨組みまで歪んでしまいます。

 

骨組みが歪むと、建物本来の耐震性能を十分に発揮できなくなるおそれがあるため、適切な対策が必要です。

基礎補強リフォームをする前にすべきこと

基礎補強工事は決して安い工事ではありません。不要な工事を避けるためにも、事前に以下のポイントを確認しておきましょう。

 

  • 耐震診断を受ける
  • リフォーム会社に現地調査を依頼する
  • 補助金制度を確認する

 

それぞれを事前にしておくべき理由について、解説します。

耐震診断を受ける

基礎工事を検討し始めたら、まずは計画を立てる前に専門家による耐震診断を受けることをおすすめします。

 

耐震診断は、日本建築防災協会が定めた方法と基準に基づき、建物の構造や基礎、壁の配置などをチェックして地震への耐性を4段階で評価するものです。

 

これにより、本当に基礎の補強が必要なのか、あるいは壁の強化など別の対策が適しているのかが客観的に分かります。

 

また、将来的に工事を行う際、自治体の助成金や税額控除を受けたい場合の必須条件になっていることが多いです。リフォーム会社と施工内容を決定する前に、診断しておくと良いでしょう。

リフォーム会社に現地調査をしてもらう

耐震診断のデータと合わせて、経験のあるリフォーム会社に現地調査を依頼しましょう。

 

耐震診断で必要な改善点を把握できても、敷地の広さや隣家との距離によって、採用できる工法に制限が出ることもあります。

 

そのため、複数の会社に現地を見てもらい、見積もりや提案内容を比較しましょう。そうすることで、適正な価格と最適な補強方法を見極めやすくなります。

補助金制度を確認する

耐震工事に対する国からの直接的な補助金はありません。しかし、要件を満たす工事を行った場合には所得税と固定資産税の2つの税金を軽減できる特例措置が用意されています。

 

所得税の特例措置

適用条件

・耐震改修にかかった費用であること

・1981年6月よりも前に建築された家屋であること

・日本建築防災協会の基準にもとづいた耐震診断を受けていること

・診断結果「1.0未満」を「1.0」に改修するための工事であること

・税務署に確定申告を行うこと

減額内容

施工費用の10%相当を所得税から控除

 

固定資産税の特例措置

適用条件

・1982年1月1日よりも前に建築された家屋であること

・改修後の床面積が50平方メートル以上、280平方メートル以下であること

・日本建築防災協会の基準にもとづいた耐震診断を受けていること

・診断結果「1.0未満」を「1.0」に改修するための工事であること

・工事後3カ月以内に申告していること

・工事にかかった費用が50万円以上であること

減額内容

1年間、1戸あたり120㎡分の固定資産税を半額

 

これらの減税制度に加え、多くの市区町村では独自の補助金制度を設けています。ただし、いずれの制度も工事着工前の申請が条件となっていることがほとんどです。契約を進める前に役所の窓口やリフォーム会社に相談し、手続きの流れを確認しておきましょう

富山県で基礎補強リフォームをするならユニテにご相談ください

富山県内でご自宅の基礎に不安を抱えている方や、適切な耐震補強を行いたいとお考えの方は、ぜひ株式会社ユニテまでお気軽にご相談ください。

 

ユニテでは、地域の気候風土や地盤の特徴を熟知した専門スタッフが、お客様のお住まいを丁寧に点検いたします。

 

「古い家だけれどリフォームで長く住み続けたい」「必要な工事だけを適切に行いたい」というご要望に寄り添い、現在の基礎の状態を分かりやすくお伝えします。

 

富山県内での豊富な実績を活かし、安心できる住まいづくりをお手伝いいたしますので、まずは小さなヒビ割れのご相談からでもお気軽にお声がけください

まとめ

建物を足元から支える基礎は、住まいの耐久性と安全性を左右する重要な構造体です。基礎にヒビ割れが見られたり床に傾きを感じたりする場合は、コンクリートや地盤になんらかのサインが出ている可能性があります。放置すると劣化が進行し、将来の地震に対する備えとしても不十分になってしまうおそれがあります。

 

基礎補強リフォームには、軽微なヒビ割れを塞ぐ部分的な補修から、強度を高める繊維シート貼り、基礎の幅を広げる増し打ち、床下全体を作り直すベタ基礎化まで様々な選択肢があります。適切な対策をコストを抑えて行うためには、まず専門機関による耐震診断を受け、ご自宅の現状を客観的に把握することが大切です。

 

耐震基準を満たすための改修であれば、自治体の補助金や税制上の優遇措置を活用し、費用負担を軽減しましょう。プロによる現地視察を経て必要な工事を見極めることで、建て替えを選択しなくても、今ある住まいを長く安心して暮らせる空間に維持することができます。まずは信頼できる専門会社への点検相談から始めてみてはいかがでしょうか。