この記事では独立型キッチンのメリット・デメリットについて解説。 独立型キッチンはほかのキッチンとどう違うのか、後悔しない空間にするポイントも紹介します。 独立型キッチンを取り入れて、理想のキッチンを手に入れましょう。
株式会社ユニテ 設計部
設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。
【 保有資格 】
一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士
近年アイランドキッチンのようなオープンキッチンが人気ですが「さらに料理を楽しめる」と、あえて独立型キッチンを選ぶご家庭も増えています。
今回は、独立型キッチンのメリット・デメリットについて解説。
独立型キッチンはほかのキッチンとどう違うのか、後悔しない空間にするポイントも紹介します。
独立型キッチンを取り入れて、暮らしに新たな味わい与える理想のキッチンを手に入れましょう。
独立型キッチンとは?
リビングやダイニングなどほかの生活空間から独立しているキッチンのことを独立型キッチンといいます。
壁やドアで仕切られているため、料理に専念したい方や、キッチンに収納スペースを確保したい方におすすめです。
独立型キッチンは別名クローズドキッチン
キッチンは、独立型・オープン型・セミオープン型があり、独立型キッチンは、別名「クローズドキッチン」と呼ばれています。
特徴 | こんな人におすすめ | |
---|---|---|
独立型キッチン |
キッチンが壁やドアでほかの部屋と仕切られている |
・料理に集中したい方 |
オープン型キッチン |
キッチンとダイニングの間に壁を設けず、空間の広さを感じる |
・家族との交流を重視したい方 |
セミオープン型キッチン |
シンクやコンロがダイニングに向かって設置され、頭上に吊り戸棚や一部の壁がある |
・独立型とオープン型の良いところを取り入れたい方 |
キッチンレイアウトは、以下の点を踏まえ最適なキッチンレイアウトを選択しましょう。
・住宅の広さ(採用するキッチンによって設置スペースが必要)
・生活スタイル(毎日料理をする、共働きなど)
・家族構成(人数だけでなく子どもの年齢も考慮して)
独立型キッチンのレイアウト
独立型キッチンは、さまざまなレイアウトに対応できるのでおすすめです。
コンロやシンクなど、キッチンの設備が一直線に並ぶI型キッチンなら、狭いスペースにも設置できます。
L型キッチンなら、作業スペースや収納スペースが広く取れるのでおすすめです。
独立型キッチンを取り入れるときは、I型やL型を採用するご家庭が多いですが、II型(レパレート型)やコの字型も選ばれています。
一般的に調理スペースと洗い場が分かれているII型(セパレート型)キッチンは、複数人での調理にもおすすめ。
コの字型キッチンは効率的に調理を楽しめるので、ホームパーティーを開く方にとって理想的な選択肢です。
独立型キッチンはどんなレイアウトでも設置でき、料理好きな方の理想のキッチンにできるでしょう。
独立型キッチンのメリット
料理を楽しめる独立型キッチンですが、メリットは以下の通りです。
・料理に集中できる
・本格的な料理を楽しめる
・料理中の音・臭い・煙を軽減
・収納スペースやデザインが自由
それぞれ独立型キッチンの魅力について見ていきましょう。
料理に集中できる
独立型キッチンは、リビングやダイニングなどほかの生活空間から独立しているので料理に集中できます。
特に来客時は、料理中の様子や台所の乱れは見られたくないもの。
独立型キッチンなら、作業中の散らかりもほかの部屋に影響しません。
家族や来客の視線を気にせずに調理に専念できます。
独立型キッチンは料理に集中できるので、キッチンに入るだけで料理モードに入れるでしょう。
本格的な料理を楽しめる
独立型キッチンは、本格的な料理を楽しめる理想の環境が整っています。
独立型キッチンは複数の作業を同時に進行できます。本格的な調理器具も設置できるでしょう。
また、本格的な料理になると、スパイスなどの臭いが気になりますよね。
独立型キッチンは、壁やドアで仕切られているため臭いがほかの空間に広がりにくく、さまざまな料理にチャレンジできます。
低温調理や煮込み料理など、時間のかかる調理法をリビングの様子を気にせず実践できるでしょう。
さらに本格的な料理にチャレンジしたいなら、独立型キッチンがおすすめです。
料理中の音・臭い・煙を軽減
独立型キッチンは料理中の音・臭い・煙を気にせず調理できます。
独立型キッチンは、壁やドアで完全にほかの部屋と仕切られているからです。
アイランドキッチンなどオープンキッチンの場合は、調理の煙がリビングやダイニングに広がり、次の日も臭いが気になることがあります。
揚げ物などをすると油が広がり、調理後の掃除も大変です。
独立型キッチンならダイニングなどと別空間なので、燻製や揚げ物も気兼ねなく楽しめるでしょう。
独立型キッチンは、料理中の音・臭い・煙を軽減し、ほかの部屋の環境を保ちます。
収納スペースやデザインが自由
独立型キッチンは壁に囲まれているため、吊戸棚や食器棚など収納スペースを多く設置できます。
キッチンは調理器具・調理家電・食器・洗剤など、どうしても収納したいアイテムが多くごちゃごちゃしがちです。
収納スペースが多いと、整理整頓がしやすく料理もはかどります。
調味料や調理器具を出しっぱなしでも、リビングに影響しないのも嬉しいポイントです。
また、独立型キッチンは、さまざまなキッチンレイアウトやデザインを取り入れられます。
独立型キッチンにコの字型のレイアウトを取り入れれば、シンク・コンロ・冷蔵庫を結ぶ動線が短くなり、効率的に料理を進められ、調理作業がスムーズになるでしょう。
独立型キッチンは、自分の好きなデザイン・収納・レイアウトのキッチンを作れ、居心地の良い理想のキッチンに仕上げられます。
独立型キッチンのデメリット
料理を楽しめる独立型キッチンですが、デメリットがあります。
・家族とコミュニケーションが取りにくい
・配膳などの動線が悪い
・臭いがこもりやすい
・十分な広さがないと大人数で作業しにくい
独立型キッチンのデメリットを解説します。
家族とコミュニケーションが取りにくい
独立型キッチンは、家族とコミュニケーションが取りにくいデメリットがあります。
独立型キッチンはリビングやダイニングと完全に区切られているためです。
キッチンが完全な個室になるため、家族と会話をしながら料理するのは難しいでしょう。
まだ目が話せない小さなお子様がいるご家庭なら、見守りながら作業するのは難しいです。料理中に孤独感を感じる方もいます。
家族を見守りながら料理をしなければならない方は、独立型キッチンでも窓を設置したり、ガラスの仕切りを採用したりしましょう。
配膳などの動線が悪い
独立型キッチンはリビングやダイニングと完全に区切られているため、家事動線が悪く不便に感じる方がいるようです。
オープンキッチンはリビングやダイニングと一緒の空間になっているため、料理が完成すればすぐにテーブルへと運べます。
しかし、独立型キッチンはダイニングと離れていることが多く、料理を運ぶために何回か往復しなければなりません。
食事の際には、カトラリーやドレッシングなど準備するものも多いですよね。
まとめて運べるようトレーを用意したり、食器やカラトリーを一部ダイニングに収納したりしましょう。
臭いがこもりやすい
ダイニングやリビングに臭いが広がりにくい独立型キッチンですが、キッチン内に臭いがこもりやすい傾向にあります。
独立型キッチンはほかの空間から区切られているため、空気の循環が悪くなりやすく、臭いが留まりやすいのです。
調理をすると生ごみも出るため、気になる臭いが発生しやすくなります。
放置した汚れは臭いの原因になるので、こまめな掃除を心がけましょう。
コンロの近くに窓を設置し、換気を効率的に行える換気扇を採用すると臭いがこもりにくくなるためおすすめです。
十分な広さがないと大人数で作業しにくい
独立型キッチンは壁や仕切りで囲まれているので、オープンキッチンに比べると作業スペースが限られています。
複数人で作業する際は、動きが制限されてしまいます。
独立型キッチンは壁を利用し吊戸棚やパテントリーを多く設置できるので、できるだけ収納し作業スペースを確保しましょう。
I型やセパレート型などレイアウトのタイプや、カウンターの長さによって最適な独立型キッチンのスタイルがあります。
ぜひ、経験豊富なユニテへご相談ください。
お客様のライフスタイルとご希望に沿った最適な独立型キッチンを提案します。
後悔しない独立型キッチンを作るには
以下の点を意識すれば、理想の独立型キッチンを作れます。
・収納を増やし、家事動線を工夫して
・日差しを取り込み、明るい色調でキッチンを演出
・独立型→独立型へのリフォームは費用を抑えられる
収納を増やし、家事動線を工夫して
独立型キッチンは収納を増やし家事動線を工夫すれば、快適で使いやすいキッチンになります。
独立型キッチンは壁やドアで囲まれているため、吊戸棚・食器棚・飾り棚などを最大限に活用できます。
本格的な調理器具を収納したり、多くの食材を保管したりできるので、調理を楽しめる空間に。
収納が多いと作業スペースが確保できるため、複数人でも料理をしやすいキッチンになるでしょう。
独立型キッチンは家事動線が悪くなりがちです。
キッチンへの出入りがスムーズにできるよう、出入口の場所を工夫しましょう。
出てすぐの場所にダイニングテーブルを設置すれば、配膳もスムーズです。
収納を増やし、使いやすい家事動線を取り入れると、独立型キッチンのデメリットを抑えらえます。
日差しを取り込み、明るい色調でキッチンを演出
独立型キッチンはほかの空間と壁で区切られているため、家族とコミュニケーションがとりにくいデメリットがあります。
リビングが確認できる窓を設置すれば、お子様の様子を確認しながら作業することも可能です。
ほかの部屋よりスペースが狭くなるキッチンは、光が十分に行き渡らない可能性があります。
窓を設置すれば光が入り明るくなるのでおすすめです。
また、キッチンの壁などが暗い色だと空間全体が暗く感じられるため、明るい色で統一すると良いでしょう。
独立型キッチンに窓を設置し明るい色調で光を取り込めば、家族ともコミュニケーションがとりやすい空間になります。
独立型→独立型へのリフォームは費用を抑えられる
独立型キッチンをリフォームするなら、新しいキッチンも独立型キッチンを採用した方が費用を抑えられます。
独立型キッチンからアイランドキッチンにする場合、システムキッチンの場所を移動させる必要があります。
移動させるには、水を使うための給排水管や、換気するための排気ダクトの移動が必要です。
移動する距離はわずかですが、大がかりな工事となり費用もかかります。
また、マンションはキッチンの移動に制限がある場合もあるため、事前に確認が必要です。
キッチンの場所を移動させるよりも、独立型キッチンをさらに使いやすくグレードアップさせる方がコストを抑えられます。
もっと料理が楽しくなる!独立型キッチンで理想のキッチンに
独立型キッチンのメリット・デメリットや、理想のキッチンにするポイントを紹介しました。
【独立型キッチンのメリット】
・料理に集中できる
・本格的な料理を楽しめる
・料理中の音・臭い・煙を軽減
・収納スペースやデザインが自由
【独立型キッチンのデメリット】
・家族とコミュニケーションが取りにくい
・配膳などの動線が悪い
・臭いがこもりやすい
・十分な広さがないと大人数で作業しにくい
以下の点を意識すれば、後悔しない理想の独立型キッチンを作れるでしょう。
・収納を増やし、家事動線を工夫して
・日差しを取り込み、明るい色調でキッチンを演出
・独立型→独立型へのリフォームは費用を抑えられる
独立型キッチンは料理を楽しみたい方におすすめのキッチンです。
効率的な家事動線や換気システムを充実させれば、さらに快適な独立型キッチンを作れるでしょう。
ぜひ、あなたの理想のキッチンをユニテにお聞かせください。
快適で料理が楽しめるキッチンを作るお手伝いをさせていただきます。