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ペニンシュラキッチンにしても後悔しない!メリットや対策を解説

実際にペニンシュラキッチンを導入すると、予想外の不便さに後悔する方も少なくありません。本記事では、ペニンシュラキッチンにしても後悔しない、メリットや対策について解説。理想のペニンシュラキッチンにしたい方はぜひ最後までご覧ください。

監修者
一級建築士/O.Fumihiro
一級建築士
O.Fumihiro

株式会社ユニテ 設計部

設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。

【 保有資格 】

一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士

ペニンシュラキッチンは、その開放感とスタイリッシュなデザインで人気のキッチンです。
しかし、実際にペニンシュラキッチンを導入すると、予想外の不便さに後悔する方も少なくありません。

 

本記事では、ペニンシュラキッチンにしても後悔しない、メリットや対策について解説します。

 

ユニテのリノベーションによりペニンシュラキッチンを取り入れたお客様の実例も紹介しますので、理想のペニンシュラキッチンにしたい方はぜひ最後までご覧ください。

ペニンシュラキッチンとは

ペニンシュラキッチンとは、キッチンのレイアウトの1つで対面キッチンに分類されます。
ペニンシュラとは、英語で「半島」を意味し、キッチンの左右の片側だけが壁に接しているのが特長です。

 

ペニンシュラキッチンは、開放感と機能性のバランスを取りたい方や、限られたスペースを効果的に活用したい方に人気があります。

アイランドキッチンとの違い

ペニンシュラキッチンは、同じく対面キッチンであるアイランドキッチンと比べられます。
それぞれの特長は以下の通りです。
 

 

ペニンシュラキッチン

アイランドキッチン

レイアウト

左右どちらかが壁に接する

四方が壁に接していない

設置スペース

設置スペースを選ばない

6帖程度必要

収納力

収納スペースを確保しやすい

収納は限定される

価格

費用を抑えられる

比較的高価

 

アイランドキッチンは設置スペースの確保が必要で、比較的費用がかかります。

 

一方でペニンシュラキッチンは、比較的コンパクトな空間でも取り入れやすく、予算面でも設置費用を抑えられるでしょう。
 

ペニンシュラキッチンの価格

ペニンシュラキッチンの価格相場は60〜150万円ほどです。


ペニンシュラキッチンにリノベーションする場合などは、別途工事費が約30〜40万円かかります。


採用するキッチンのオプションやグレードによって値段が変動するので注意しましょう。

 

アイランドキッチンの価格相場は80〜260万円ほどのため、対面キッチンを検討している方はペニンシュラキッチンを採用すれば価格を抑えられます。
 

ペニンシュラキッチンにして後悔した4つのポイント

ペニンシュラキッチンにして後悔したと感じる理由には、主に以下の4点が原因です。

後悔したポイント

 

  • キッチンが丸見えになる
  • 油はね・水はねが気になる
  • 臭いが部屋に広がる
  • 収納が少ない

 

 

理想のペニンシュラキッチンにするためには、後悔したポイントを把握しておくことが大切です。

 

ペニンシュラキッチンにして後悔したポイントについて詳しく見ていきましょう。
 

1,キッチンが丸見えになる

ペニンシュラキッチンはキッチン全体が丸見えになってしまいます。


「キッチンが散らかっているとリビングから見えてしまうため、常に整理整頓を心がけなければならない」と、後悔している方がいるようです。

 

調理中の様子がリビングやダイニングから完全に見えてしまうので、来客時などプライバシーが保てないというデメリットもあります。
 

2,油はね・水はねが気になる

ペニンシュラキッチンの前や周りには壁がないスペースが多いです。
調理や洗い物によって、油や水が直接床に飛び散ってしまいます。

 

オープンで開放感のあるペニンシュラキッチンですが、リビングやダイニングスペースまで油や水が飛んでしまい、調理のたびに掃除が必要に。


油はねや水はねを毎回拭かねければならず、後悔している方も多いポイントです。

 

「共働きで、できるだけ家事の時間を減らしたい」と、考えている方は、対策を考えておきましょう。

3,臭いや煙が部屋に広がる

ペニンシュラキッチンの後悔したポイントとして、料理の臭いや煙が部屋に広がりやすい点が挙げられます。


ペニンシュラキッチンは、ダイニングやリビングと一体となっており、換気扇では吸いきれなかった臭いが部屋中に広がってしまうのです。

 

カーテンなどにも臭いがしみついてしまい、次の日も臭うことも。ペニンシュラキッチンは臭いや煙の対策が必要です。

4,収納が少ない

ペニンシュラキッチンは収納スペースに限りがあります。


壁付けキッチンはキッチンの上に吊戸棚を設けますが、ペニンシュラキッチンは開放的なデザインを活かすため設置しないケースが多いのです。

 

そのため、収納スペースがシンクやコンロの下のみとなってしまいます。


食器や調理家電が多い方がペニンシュラキッチンを取り入れると、収納スペースに困ることがあるでしょう。
 

ペニンシュラキッチンにしても後悔しないアイデア

ペニンシュラキッチンにして後悔したポイントを紹介しましたが、しっかり対策すれば後悔せず使いやすいキッチンになります。


後悔しないペニンシュラキッチンにするアイデアは以下の通りです。
 

考えておきたい対策
  • 手元隠し・腰壁を設置する
  • 油はね・水はねガードを設置する
  • 換気システムを強化する
  • 収納スペースを確保する

 

後悔しないペニンシュラキッチンにするアイデアを紹介します。

手元隠し・腰壁を設置する

手元隠しや腰壁を設置して、キッチンが丸見えになるのを防ぎましょう。

 

手元隠しとは、キッチンカウンターの下部に設置する仕切りや壁のことを指します。
腰壁とは、床から腰ぐらいの高さまで板材を貼り付けて作った壁のことです。キッチンとリビング・ダイニングの間に取り付ける、造作壁のことを言います。

 

手元隠しや腰壁のどちらとも、ごちゃつきがちな作業中の手元を隠せます。
また、調理による油はねや水はねからリビングやダイニングを守るメリットもあります。ダイニング側にカウンターを設置したり、収納スペースを設けたり、配膳のために料理を置けるメリットも。

 

しかし、手元隠しや腰壁を設置すると、ペニンシュラキッチンの魅力である開放感が抑えられてしまいます。
部屋の広さや生活スタイルによって高さや幅を検討しましょう。

油はね・水はねガードを設置する

油や水が直接床に飛び散るのを防ぐためには、油はね・水はねガードを設置すると良いです。
完全にガードはできませんが、油や水が直接床に飛び散るのを防げます。

 

油はね・水はねガードは、ペニンシュラキッチンの開放感を活かしデザイン性を損なわないために、ガラス性が一般的です。
油はね・水はねガードをサッと拭けば良いので、お手入れも簡単です。

 

油はね・水はねガードは、キッチン本体と同時に取り付ける仕様が多く、ワークトップに穴をあけたり、ビスどめしたりと加工が必要です。


そのため、後付けができないケースが多く、ペニンシュラキッチンの導入を考えている方は設置するかどうかしっかり検討してください。

換気システムを強化する

臭いや煙が部屋に広がりやすいペニンシュラキッチンは、レンジフード(換気扇)など換気システムを強化しましょう。

 

ペニンシュラキッチンはリビングやダイニングと一体となっているので、広さを考えた上で換気扇を選ぶことが大切です。
臭いが気になる方は、キッチンサイズの標準よりも1サイズ大きいレンジフードを取り入れると良いでしょう。

 

また、レンジフードのファンの種類によっても換気効率が異なります。
ペニンシュラキッチンに設置するレンジフードは、シッコロファンやターボファンが一般的です。
その中でも、シッコロファンよりターボファンの方が風量があり、効率的に換気を行うのでおすすめです。

収納スペースを確保する

ペニンシュラキッチンを設置するなら、収納スペースを確保しましょう。

 

キッチン背面に収納棚を作れば、食器や調理家電なども収納できます。
シンクとコンロが2列に分かれたⅡ型(セパレート型)のペニンシュラキッチンなら、収納スペースだけでなく作業スペースも確保できるでしょう。

 

また、開放感は少なくなりますが、ペニンシュラキッチンに吊戸棚を設置するパターンも。
吊戸棚を設置すれば、収納量を増やせます。

 

キッチンを設置するスペースにゆとりがあるなら、パテントリーを設置すると良いでしょう。


パントリーの中に棚を付けると、大量の食品などをストックできます。
さらに、パテントリーにスライドドアや折れ戸を設置すれば、通り抜け可能となりキッチンの家事効率が高まり便利です。

ペニンシュラキッチンのメリット

ペニンシュラキッチンにして後悔するポイントはありますが、それ以上にメリットも大きいです。


ペニンシュラキッチンの主なメリットは以下の3つ。

 

ペニンシュラキッチンのメリット
  • 間取りを選ばず設置できる
  • 開放感がありおしゃれ
  • コミュニケーションが取りやすい

 

ペニンシュラキッチンのメリットを知れば、ライフスタイルや好みに合った最適なキッチンが見つかります。

 

ペニンシュラキッチンのメリットについて深く掘り下げてみましょう。
 

間取りを選ばず設置できる

ペニンシュラキッチンは、さまざまな間取りに設置できます。
キッチン本体の左右どちらでも壁に取り付けられるからです。

 

同じ対面キッチンであるアイランドキッチンは、両サイドに通路が必要となり、設置するにはある程度広いスペースが必要になります。
一方でペニンシュラキッチンは、比較的狭いスペースでも設置できるでしょう。

 

また、ペニンシュラキッチンはL字型やI字型、Ⅱ型など、部屋の形状や大きさに合わせて自由にレイアウトを調整できます。
狭小住宅から広々とした住まいまで、幅広い住居スタイルに採用できるので、ペニンシュラキッチンはキッチンのリノベーションにもおすすめです。

開放感がありおしゃれ

ペニンシュラキッチンはリビングやダイニングと一体になっており、開放感を感じられます。

 

キッチンをさえぎる壁や棚などがないため、すっきり広々とした空間。
リビングとの一体感を生み出せるので、インテリアなど部屋の雰囲気をトータルで演出できます。

コミュニケーションが取りやすい

対面キッチンであるペニンシュラキッチンは、コミュニケーションが取りやすいです。
調理をしていてもリビングやダイニングにいる家族や来客と会話を楽しむこともできます。

 

また、小さなお子様がいるご家庭なら、調理中もダイニングやリビングの様子を見守りながら家事ができ安心です。

後悔しないペニンシュラキッチンの実例

ここでは、ペニンシュラキッチンを取り入れた当社ユニテのリノベーション実例をご紹介します。

 

お客様の実例を通じて、どのようにして後悔しないペニンシュラキッチンを取り入れたのかを見てみましょう。
 

実例1、【黒部市】カフェ風×オールドアメリカン風な家

築40年以上の祖父母の家を受け継ぎ、30代夫婦がリノベーションを行ったご自宅です。
裏庭を眺められるように設置した大きな窓。ペニンシュラキッチンを採用したことで、キッチンからも裏庭を眺められます。

 

コンロの前には、ウォールタイプの油はねガードを設置しました。レンジフードとコンロの間に壁のように設置し、油はねをしっかりガードしています。

 

木目調のキッチンを採用することで、リビング・ダイニングとの一体感が生まれ空間をまるごと演出しました。
 

実例2、【富山市】車庫をシンプルに暮らせる空間に

築50年の農機具小屋として使用していた車庫を、居住空間を合わせたお家にリノベーションしたご自宅です。

 

ペニンシュラキッチンの前には腰壁を設置し、キッチンが丸見えになるのを防ぎました。

 

また、カウンターを設置することでダイニングテーブルのスペースを有効活用しています。
料理を盛り付けてそのまま提供できるので、家事動線にも優れたお家です。

実例3、【滑川市】子供を見守れるLDKにリフォーム

築30年以上のご自宅を、子供を見守れるようにリフォームしました。
少し前の住居は、キッチンが生活拠点から離れており、お子さんの様子を確認することがとても大変だったそうです。

 

ペニンシュラキッチンなら子供たちの様子を見ながら料理ができるようになりました。

 

こちらのご自宅のように、ペニンシュラ風のI型キッチンもおすすめです。
オープンキッチンのようにコミュニケーションがとれ、手元を隠せられます。
片側に壁を設置すれば換気扇も取り付けやすくなり、I型キッチンなら費用も比較的抑えられます。

 

子供を見守れ、安心して料理ができるキッチンになりました。

ペニンシュラキッチンは対策すれば後悔しない!使いやすくおしゃれなキッチンに

ペニンシュラキッチンの後悔したポイントと解決する方法をまとめました。
 

ペニンシュラキッチンにしても後悔しないポイント
  • キッチンが丸見えにならないように、手元隠し・腰壁を設置する
  • 油はね・水はねガードを設置し、油はね・水はねを防止する
  • 換気システムを強化して、臭いが部屋に広がるのを防ぐ
  • 背面収納などを活用し、収納スペースを確保する

 

また、ペニンシュラキッチンにはメリットがあります。

 

ペニンシュラキッチンのメリット

 

  • 間取りを選ばず設置できる
  • 開放感がありおしゃれ
  • コミュニケーションが取りやすい

 

 

ペニンシュラキッチンはしっかり対策をすれば後悔しないキッチンになります。

 

開放的で使いやすいキッチンにしたいなら、ユニテへご相談ください。
あなたらしい理想のペニンシュラキッチンを提案します。


今回ご紹介したアイディアを参考に、使いやすく開放的なペニンシュラキッチンを取り入れてください。