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床のリフォームを徹底解説! 材木の選び方と費用を抑える方法

このコラムでは、床のリフォームにかかる費用や選べるデザインを解説。壁や家具と合わないといった失敗を防ぐためのコツも紹介します。床を新しく変えたいときや部屋の雰囲気をガラリと変えたいときの参考にしてください。

監修者
一級建築士/O.Fumihiro
一級建築士
O.Fumihiro

株式会社ユニテ 設計部

設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。

【 保有資格 】

一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士

「床のリフォームにかかる費用っていくらぐらい?」

「床材には、どんな素材があるの?それぞれの違いは」

 

など、床のリフォームを検討しても、分からないことが多く、お困りの方は多いでしょう。

 

床のリフォームは、壁材や家具などに合ったデザインを選ぶだけではなく、予算や現在の床の劣化具合、求める機能など、さまざまな要素を考慮して選ぶ必要があります。

 

まずは、床のリフォームを考える際に抑えておくべきポイントを整理しましょう。

 

本記事では、床のリフォームを考える際の手助けとなるよう、以下について解説します。

 

  • 床のリフォーム費に影響する6つの要素
  • 6種類の床材
  • 床のリフォームにかかる費用
  • 「張り替え」と「重ね張り」の違い
  • 床のリフォームの際に注意すべきこと
  • 自分でできる床のDIYリフォーム
  • 床のリフォームにかかる日数

床のリフォーム費に影響する6つの要素

床のリフォームを検討するときに、どうしても費用が気になるという方は多いのではないでしょうか。

 

リフォーム費に影響する要素は、次の6つです。

 

  • 室内面積
  • 施工方法
  • 床材
  • 家具移動の有無
  • 補助金
  • 業者

 

ご自宅の状況によって、どうしても費用がかかってしまう部分と節約できる部分は異なります

 

それぞれの要素についてしっかりと学び、どうすれば理想の床のリフォームを叶えられるか、考えてみましょう。

室内面積

室内面積と比例して、床のリフォームの費用は高くなります

 

部屋の一部の床のみを張り替えるとなると、見た目が悪くなってしまうので、ここで費用を抑えるのは難しいでしょう。

 

もしどうしても床のリフォームの費用を抑えたい場合は、家全体ではなく特定の部屋のみリフォームするなどを検討してみてください。

施工方法

床のリフォームには、「張り替え」と「重ね張り」という2つの施工方法があります。

 

張り替えは、現在の床材を取り外す手順が必要になるため、費用が高くなりやすいです。

一方で、重ね貼りは現在の床材のうえに新しい床材を張り付けるため、費用を抑えられます。

 

どちらの施工方法でリフォームを進めるかは、現在の床材の劣化具合によって異なります。

リフォーム会社と相談のうえ、決めるようにしましょう。

床材

オーソドックスな床材といえば、木製のフローリングや畳を想像する方が多いかもしれません。こうした昔ながらの素材は、やや高額になる傾向にあります。

 

一方で、クッションフロアやフロアタイルは、比較的リーズナブルに取り入れられます。

特にクッションフロアは、見た目がフローリングに似ていることから人気です。

 

しかし、各素材にはメリットとデメリットがあります。費用だけで使用する床材を決めると、劣化やカビの原因になり、結局は手入れや修理で出費がかさんでしまうかもしれません。

 

それぞれの床材の特徴を知ったうえで、決めるようにしましょう。

家具移動の有無

床をリフォームするときは、家具を移動させる必要があります。

リフォーム会社によっては、家具移動も行ってくれる場合がありますが、追加費用を請求される可能性があります。

 

できるだけ家族内で協力して、家具を別の部屋に運んだり預かりサービスに持っていくと費用を抑えられます。

補助金

床のリフォームをする際、補助金を受けられる場合があります。

例えば床のリフォームの際に断熱工事をした場合は、省エネ促進のための補助金を受けられます。

 

また、お住まいの自治体の補助金を活用することも可能です。

自治体の窓口やホームページから、床のリフォームを対象とした補助金を探してみてください。

 

気をつけてほしいのは、給付上限額や世帯数が決まっていることです。

上限に達した場合、補助金を受けることはできません。

 

できるだけ早めにリフォームを実施し補助金を受けるか、来季の申し込みまで待つようにしましょう。

業者

床のリフォームにかかる費用は、業者によって異なります。

 

そのため、ひとつの業者で決めるのではなく、複数の業者の費用を調べることがおすすめ

 

まずはホームページや資料である程度の予算を確認してください。その後、実際に相談をしてから見積を請求しましょう。

6種類の床材

一般的な住宅で使われる床材には、以下の6種類があります。

 

  • 無垢フローリング
  • 複合フローリング
  • クッションフロア
  • フロアタイル
  • カーペット

 

大きな決め手となるのは、デザインと費用でしょう。

しかし、特徴を知ってから決めることで、使い勝手の悪さや劣化を避けられます

 

快適で長持ちする床材を選べるよう、それぞれの特徴を知っていきましょう。

無垢フローリング

無垢フローリングとは、言葉通り自然のままの木材を使ったフローリングのこと。

丸太から切り出した木をフローリング板に加工しています。

 

メリット

  • 木材本来のやさしい木目や雰囲気がある
  • やわらかみがあり、足の感覚が心地よい
  • 断熱性が高い

 

デメリット

  • 湿度が高いと縮む
  • 木の種類によっては傷つきやすい
  • 施工費が高い

複合フローリング

複合フローリングとは、複数の板を貼り合わせた合板や集成材のうえに木材やシートを貼り合わせて作ったフローリング材のことです。

 

メリット

  • 無垢フローリングに比べて安価
  • 湿気による変形や収縮が少ない
  • 耐熱性・耐久性・耐水性に優れている

 

デメリット

  • 表面の板がはがれてくる可能性がある
  • 無垢フローリングに比べると、木本来の風味に欠ける
  • 床材によっては安っぽい印象を与える

クッションフロア

クッションフロアとは、塩化ビニール系の素材で作られた床材のことです。

名前の通りクッション性があり、フローリング風やタイル風など、さまざまな模様があります。

 

メリット

  • 比較的費用が安い
  • 豊富なデザインから選べる
  • 耐水性があり、水まわりに向いている

 

デメリット

  • 劣化が早い
  • 重量のある家具を置くとへこむ
  • 湿気が溜まりやすくカビが生えやすい

フロアタイル

フロアタイルは、クッションフロアと同じく塩化ビニール系の素材で作られた床材のことです。

クッションフロアよりも耐久性が高く、大理石風などさまざまなデザインから選べることが特徴です。

 

メリット

  • 比較的費用が安い
  • 本物の素材そっくりな見た目に仕上げることができる
  • ツヤがあり高級感のある素材もある

 

デメリット

  • クッションフロアよりも高額
  • 施工時間がやや長い
  • クッション性に欠け、ややひんやり感がある

カーペット

床のリフォームでは、床全体にカーペットを敷くことも可能です。

ホテルの部屋の床といえば、イメージしやすいでしょう。

リビングダイニングといった生活空間はもちろんですが、階段に取り入れることで転倒時のケガ防止・緩和にもつながります。

 

メリット

  • やわらかく温かみがある
  • 足が疲れにくい
  • ほこりが吸着され舞い上がりにくい

 

デメリット

  • 汚れると落としづらい
  • ほこりやダニが溜まりやすい
  • ヘタりやすい

和室などで、よく取り入れられている畳。

独特の落ち着いた和風の雰囲気やい草の香りの良さから、取り入れる方も多いでしょう。

 

メリット

  • クッション性が高く疲れにくい
  • 断熱性が高く、足が冷えづらい
  • 防音効果があり、階下に響きにくい

 

デメリット

  • ほこりやゴミが入り込みやすい
  • 湿気が溜まりやすい
  • 費用がかかる

材木別・床リフォームにかかる費用

ここでは、床材ごとのリフォームにかかる費用を紹介します。

 

床材

6畳あたりの費用

無垢フローリング

15万~27万

複合フローリング

9万~21万

クッションフロア

4.5万~10万

フロアタイル

5.5~10万

カーペット

5.3万~12万

7万~20万

「張り替え」と「重ね張り」の違い

床のリフォームには、張り替えと重ね張りの2種類の施工方法があります。

 

どちらを選ぶかによって、可能なリフォーム内容や費用なども異なります。それぞれの施工方法の特徴とあわせて、メリット・デメリットをご紹介します。

張り替えによる床のリフォームの特徴

張り替えとは、現在の床材をはがして、新しい床材を張っていく施工方法を指します。

現在の床材が劣化している場合は、基本的に張り替えの施工のみでの対応となります。

 

メリット

  • フローリングから畳など、さまざまな床材への変更が可能
  • 併せて床材の劣化の修繕につながる
  • 部屋の雰囲気をがらりと変えることができる

 

デメリット

  • 重ね張りよりもコストがかかる
  • リフォーム期間がやや長くなる

重ね張りによる床のリフォームの特徴

重ね張りとは、現在の床材のうえに新しい床材を張っていく施工方法を指します。

現在の床材が劣化している場合に重ね張りをすると、家の強度の弱まりを放置してしまうことになります。

そのため、築年数が古い場合は施工対象外となる可能性があります

 

メリット

  • 張り替えよりもコストが安い
  • リフォーム期間が短い
  • 施工時の粉塵が少なく、施工後の掃除が楽

 

デメリット

  • 床の高さが数cm高くなる可能性があるため、とびらの高さに注意が必要
  • 古い床材とのあいだに湿気が溜まる可能性がある

床のリフォームの際に注意すべきこと

床のリフォームで、せっかく好みや目的に合った床材を選べても、ふとした見落としで使い勝手が悪くなったり、部屋の雰囲気と合わなくなったりすることがあります。

 

床のリフォームをする際は、以下5点を考慮したうえで決めるようにしましょう。

 

  • 現在の床の劣化具合
  • 各とびらの高さ
  • 遮音効果の有無
  • 断熱性の有無
  • 巾木やドアの色味

現在の床の劣化具合

特に古い住宅で注意すべき点が、現在の床の劣化具合です。

カビが生えていたりシロアリ被害にあったまま新しい床材を重ね張りしてしまうと、新しい床材が傷んでしまうのはもちろんのこと、家そのものの耐久性の低下にもつながります

 

床のリフォームをする際は、リフォーム会社と現在の床の状態を、まずは確認してください。傷んでいる場合は、床の張り替え施工が必須です。

床ととびらの隙間の長さ

重ね張り施工を検討している方に注意していただきたい点が、とびらの一番低い箇所と床のあいだのスペースです。

 

あまりスペースに余裕がない状態で重ね張りをすると、とびらの開け閉めをする際に床とすれ、とびらや床が傷ついてしまいます

 

廊下からのとびらやクローゼットのとびらと床のあいだが何ミリ空いているのか、事前に確認しておくようにしましょう。

 

遮音効果の有無

アパートやマンションなど集合住宅地のリフォームを考えている方や、二世帯住宅にお住まいの方は、床材の遮音効果を確認するようにしましょう。

 

床材が硬いと、歩いたりものを落としただけで、下の階に音が響く可能性があります。

 

居者同士のトラブルや家族内の不満を防ぎ、快適に日々を過ごすためにも、遮音効果は欠かせません、

 

クッションフロア、フロアタイル、カーペット、そして畳のようにクッション性が高い床材は、遮音効果が高い傾向にあります。

 

フローリングの場合でも、遮音性能をそなえた下地を床材の下に入れておくことで、音の響きを防ぐことができます。

断熱性の有無

一般的に、無垢フローリングや畳は断熱性が高いと言われています。

 

しかし、普段から底冷えが気になる方や光熱費を抑えたい方は、床下に断熱材を入れることをおすすめします。

 

そうすることで、床が外気の影響を受けづらく、各季節を通して快適に過ごせるようになります。

 

床のリフォームを相談する際に、断熱材の施工も同時に行えるか相談してみましょう。

巾木やとびらの色

巾木とは、壁の下部についている部材のこと。壁と床の隙間をカバーするために設置されています。

 

巾木は床と最も近い箇所にある部材のため、床材と色が合わない場合、部屋の雰囲気が台無しになってしまいます。

 

同様に、とびらのデザインとも合わない場合は、チグハグな印象になるでしょう。

 

床材のデザインを考えるときは、巾木やとびらとの相性を考えることをおすすめします。

 

部屋全体のデザインを変えたい場合は、巾木やとびらも一緒にリフォームできるか、検討してみるといいでしょう。

自分でできる床のDIYリフォーム

ご自身で床のDIYリフォームをしたいとお考えの方もいるのではないでしょうか。

 

最近は、個人でも簡単に取り扱える床材が販売されているため、誰でも気軽に床リフォームを楽しむことができます。

 

DIYリフォームでよく使われる床材は、クッションフロアやフロアパネルです。

 

クッションフロアは部屋の形に合わせて切って使用します。

フロアパネルは一枚ずつ張り合わせて使用できます。

 

メリットは、通販やホームセンターなど、幅広い床材の選択肢を持てること。

比較的安価に抑えられるうえ、模様替えをしたくなれば新しい床材に簡単に交換できます。

 

デメリットは自分でやる分、労力がかかること。

6~8畳ほどの広さで半日から丸一日かかるといわれています。

 

また、部屋の形に合わせてうまく床材を切れないことや、床材の下に湿気が溜まりカビが生えることもあります。

 

ご自身でDIYリフォームをするときは、しっかりと掃除をし、カビ対策を行ったうえで床材を張るようにしましょう。

 

また、定期的に床材を張り替えることで空気が循環し、カビが生えにくくなります。

床リフォームにかかる日数

床リフォームにかかる日数は、使用する床材と施工方法によって異なりますが、おおよそ3日以内で終わることが一般的です。

 

フローリングの重ね張りであれば1日程度

張り替えや、カーペット床材の使用であれば、2~3日ほどです。

 

比較的短期で終わるため、一部の部屋のみリフォームを検討している場合は、施工場所以外の部屋で生活をすることも可能。工事期間中の宿泊施設を探す手間や費用が省けます。

富山県で床リフォームを検討中なら、ユニテにご相談ください!

床リフォームを検討中の方は、ぜひリフォーム実績が豊富なユニテにご相談ください。

 

床のみのリフォームはもちろんのこと、巾木やとびらも含めたリフォーム家全体のリフォームも可能。お客様の要望に合わせて、ベストな解決策を一緒に考えていきます。

 

また、古い家屋のリフォーム実績も豊富です。床材の劣化や基礎などの耐震性の低下が気になる方は、合わせてご検討ください。

 

デザイン性はもちろんのこと、安心かつ快適に暮らせる家を叶えます。

まとめ

床のリフォームについて、以下7点をお伝えしました。

 

  • 床のリフォーム費に影響する6つの要素
  • 6種類の床材
  • 床のリフォームにかかる費用
  • 張り替え」と「重ね張り」の違い
  • 床のリフォームの際に注意すべきこと
  • 自分でできる床のDIYリフォーム
  • 床のリフォームにかかる日数

 

床材は、ご自身の好みや住宅環境などに合わせて選ぶことが大切

床のリフォームを検討する際に、ぜひ参考にしてください。