現代的なデザインでおしゃれな躯体現し。おしゃれな家にしてみたいけど、デメリットも知っておいて後悔しない家作りをしたいですよね。この記事では躯体現しの特徴やメリット・デメリットについて詳しく紹介します。
株式会社ユニテ 設計部
設計部門の責任者として年間20棟以上の新築住宅設計を手掛ける。
【 保有資格 】
一級建築士 / 建築施工管理技士一級 / 宅地建物取引士 / 応急危険度判定士
「躯体現しってどんなメリット・デメリットがある?」
「躯体現しの特徴について詳しく知りたい!」
現代的なデザインでおしゃれな躯体現し。
おしゃれな家にしてみたいけど、デメリットも知っておいて後悔しない家作りをしたいですよね。
この記事では躯体現しの特徴やメリット・デメリットについて詳しく紹介します。
躯体現しを考えている人はぜひ参考にしてみてください。
躯体現しとは?
躯体現しの特徴について以下から紹介します。
躯体現しとは
「躯体現し(くたいあらわし)」とは、家やマンションの柱や梁(はり)など、建物の大事な部分をそのまま見えるようにする方法です。
別名は「コンクリート現し」であり、無機質なデザインが人気のデザイン。
壁や天井で見えない部分をあえて見せることで、素材そのものの味わいを楽しむデザインになります。
躯体現しができるマンション
マンションの構造には以下の2つがあり、躯体現しを行うときに確認が必要です
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ラーメン構造は6階以上の建物でほぼ使用されており、部屋の隅に柱が見える家はラーメン構造である可能性が高いです。
壁式構造は5階建て以下の低い建物に多く採用されており、壁で家を支えているため室内はスッキリとした印象のものが多いです。
躯体現しにおすすめなのは壁が少ないラーメン構造ですが、壁式構造でも可能。
ラーメン構造は壁が少ないため、より自由度が高いデザインにすることができるでしょう。
躯体現しのメリット
躯体現しのメリットは以下のとおりです。
- 天井が高くなり開放感がある
- 現代的なおしゃれな家になる
- コストを削減できる
以下から詳しく紹介します。
天井が高くなり開放感がある
天井の内材を取り除くため、天井が10~20cm高くなることにより開放感を得ることができます。
天井だけでなく壁もなくすことにより、より広々とした空間として感じることができるでしょう。
天井や壁材が少ないことにより。開放感のある家を演出することが大きなメリットといえます。
現代的なおしゃれな家になる
コンクリートや鉄がむき出しになることで、工場っぽいスタイルやおしゃれでモダンなデザインの部屋ができます。
木材やレンガと組み合わせることで温かみのある空間にすることもできます。
個性的なデザインであるからこそ、おしゃれな家作りをしたい人にはメリットといえるでしょう。
コストを削減できる
天井や壁を仕上げる工事が必要でないため、コストを削減することができます。
また、今ある構造をそのまま使えるので、時間や手間も減らすことができるためコスト削減に繋がるでしょう。
仕上げ材も使わないため、素材の劣化による修繕も必要ありません。長期的に見てもコストを削減できるデザインと言えるでしょう
躯体現しのデメリット
躯体現しのデメリットは、以下のとおりです。
- 断熱性が低くなる
- 防音性が低くなる
- 劣化が見えやすい
- 結露が発生しやすい
以下から詳しく紹介します。
断熱性が低くなる
躯体現しでは、壁や天井の内部に入れる断熱材を使わないことが多く、外気温の影響を受けやすくなります。
コンクリートや鉄は熱を伝えやすい素材であるため、冬は寒く、夏は暑い空間になりかねません。
対策方法としてはカーテンやじゅうたんを工夫し、断熱効果を上げる方法があります。窓からの外気の影響を減らすよう工夫しましょう。
防音性が低くなる
躯体現しでは断熱材や仕上げボードがないため、音が響きやすいデメリットもあります。そのため、自分の音や近所の音が響くため、生活音が気になることも考えられます。
対策方法としては防音カーテンや吸音パネルなど防音できるアイテムを使う方法があります。防音アイテムを使うことで外からの音が入りにくく、室内の音ももれにくいため安心して過すことができるでしょう。
また、家具の配置を工夫すること防音対策になります。
大きな家具や本棚などを壁際に配置することで、音が外に伝わるのを軽減することができます。
足音に対しては、床にじゅうたんやマットを敷くことで、下階への音の広がりを防ぐことができるため検討しましょう。
劣化が見えやすい
躯体現しでは壁紙がないため、家の素材が常に見えるようになります。そのため、劣化した部分が見えやすいデメリットもあります。
躯体現しはデザイン性は高いですが、ひび割れなどの劣化が見えると全体の印象を損なってしまうことに。
また、表面のデコボコや塗装の剥がれもそのまま残ることがありホコリや汚れがたまる原因になりかねません。
そのため、定期的なメンテナンスや掃除を行って美観を維持するようにしましょう。
結露が発生しやすい
躯体現しは結露が発生しやすいです。コンクリートは熱を伝えやすく、表面が冷たいため結露が発生しやすいからです。
また、コンクリートは水分を含みやすいため、乾燥するまでに多くの時間が必要。そのため、部屋の湿気にも大きく影響することになります。
結露や多湿を放置するとカビの発生や家の劣化に繋がりかねないため、対策を行いましょう。
躯体現しでのおすすめ除湿対策は以下です。
- 換気をする:窓を2ヵ所以上開けて空気の通りを作る
- エアコンの除湿機能を使う
- サーキュレーターを使用し空気の流れを作る
デザイン性が高い躯体現しですが、結露や多湿のリスクもあります。快適でおしゃれな空間で住めるよう、上記のような対策を行いましょう。
躯体現しがおすすめの人・おすすめでない人
躯体現しがおすすめの人とおすすめでない人は以下のとおりです。
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以下から詳しく紹介します。
躯体現しがおすすめの人
躯体現しがおすすめの人は以下に当てはまる人です。
- 開放感のある家が好みな人
- デザイン性が高い家が好みな人
- 工事費のコストを減らしたい人
躯体現しは開放感あるデザイン性が高い家が好みの人におすすめです。コンクリートがむき出しであるため、シックなデザインの家にすることができます。
素材を工夫することで唯一無二の家を楽しめることが大きなメリットと言えるでしょう。
躯体現しがおすすめでない人
躯体現しがおすすめでない人は以下に当てはまる人です。
- 断熱や防音を重視したい人
- お手入れやメンテナンスを重視したい人
- 湿気が気になる人
躯体現しはコンクリートが表面に出ているため、音や熱を伝えやすいデメリットがあります。
また、結露や多湿など水分に対してのデメリットもあるため対策が必要。
おしゃれな家で快適に気持ちよく生活できるよう、事前に対策を行いましょう。
躯体現しの注意点
躯体現しを採用するときの注意点は以下になります。
- 角部屋や最上階の部屋は避ける
- 床の躯体現しはできない
- 配管やダクトがむき出しになる
以下から詳しく解説します。
角部屋や最上階の部屋は避ける
躯体現しでは角部屋や最上階はおすすめできません。角部屋や最上階は外気に触れることが多いため、快適に過しにくくなるからです。
外気の影響を受けやすいため、結露ができやすいこともおすすめでない理由です。結露はカビの原因になるので、避けた方がよいでしょう。
角部屋で躯体現しをしたい場合は以下のような対策がおすすめです。
- 寒さ対策:断熱材や暖房器具を追加して快適に過ごせるようにする
- 部分的な躯体現しをする:梁など一部分だけを現しにして楽しむ
床の躯体現しはできない
床を躯体現しにすることはできません。
床をむき出しにすると寒さや冷たさを感じやすくなり、快適さが失われるからです。もし床に躯体現しを取り入れたい場合は、特別な素材を使って工夫することが必要です。
また、床を現してしまうと音が下の階により響きやすくなります。そのため、音の観点からマンションの規定で禁止されている場合も多数。
床の現しが許可されている場合でも、足音への対策は十分行うことをおすすめします。
配管やダクトがむき出しになる
躯体現しでは、配管やダクトがむき出しになります。デザインとして魅力的に見えることもありますが、掃除やメンテナンスが必要になることは覚えておきましょう。
むき出しの配管はホコリが溜まりやすく、こまめなお手入れが必要に。配管を通る音が響くこともあるため、気になる場合があります。
対策としては、配管をシンプルなカバーで隠したり、壁や天井の色に合わせて塗装することで目立たなくできるため検討してみましょう。
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当社では年間1,000件のリノベーションのご依頼を頂いており、住まいづくりの経験が豊富です。
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躯体現しのまとめ
躯体現しのまとめは以下になります。
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躯体現しはおしゃれなデザインでありながら、開放的な空間を作ることができます。しかし、断熱性や防音性は低いためあらかじめ対策が必要になります。
また、結露も発生しやすいため除湿対策も必要です。
事前に対策を行っておくことで、快適なマイホーム生活になるため検討しておきましょう。
躯体現しでお悩みの方は、まず専門業者に相談を依頼することをおすすめします。自分の要望やメリット・デメリットをよく照らし合わせながら検討しましょう。