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耐震診断とは? リフォームを検討する前に知っておきたい費用や補助金まとめ

耐震等級1の戸建ては実際にどれくらいあるのでしょうか。等級1の特徴や注意点、等級2・3との違いを解説。自宅の耐震性に不安がある方へ向けて、耐震リフォームの考え方も紹介します。

「うちの家は耐震診断を受けたほうがいいのだろうか?」

「耐震診断に、どれくらいの費用がかかるのか知りたい」

 

近年は大きな地震が各地で発生しており、自宅の耐震性について不安を感じる方も増えています。特に築年数が古い住宅にお住まいの場合、今のまま住み続けても大丈夫なのかと気になることもあるでしょう。

 

そんなときに役立つのが耐震診断です。耐震診断を受けることで、自宅が現在の耐震基準を満たしているか、どの部分に弱点があるのかを把握できます

 

また、診断結果によっては大規模な耐震リフォームが不要になる場合もあります。そのため、リフォームを検討する前に現状を正しく知ることが大切です。

 

この記事では、以下の内容について解説します。

 

  • 耐震診断の概要
  • 診断の流れと費用相場
  • 耐震診断を受けたほうがいい住宅の特徴
  • 耐震リフォームが必要になるケース
  • 活用できる補助金や税制優遇制度

 

耐震診断を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

耐震診断とは?

耐震診断とは、建物が地震に対してどの程度の強さを持っているかを調査・評価することです。

 

具体的には、以下の点を確認します。

 

確認箇所

概要

建物の形状

  • 壁や床がバランスよく配置されているか
  • 窓などの開口部で耐性が弱まっていないか

建物の外側

  • 屋根や壁の材質に問題はないか
  • 外壁にヒビは入っていないか
  • 樋にヒビは入っていないか

床下

  • 木材が湿気などで腐っていないか
  • シロアリやカビによるダメージがないか
  • 通気が十分で湿気が適度に逃されているか
  • 筋交いに問題はないか

基礎

  • 老朽やヒビ割れが起こっていないか
  • コンクリートの強度は十分か
  • 鉄筋に問題はないか

水回り

  • 水漏れが起こっていないか
  • 傷んでいる箇所はないか

屋根裏

  • 雨漏りが起こっていないか
  • 通気が十分で湿気が適度に逃されているか
  • 梁や柱はきちんと接合されているか

住宅の周辺

  • 塀は傾いていないか
  • 土地に傾斜はないか

 

耐震診断の結果によって、必要な施工がわかります。そのため、耐震リフォームを検討する際の第一歩として実施されることが一般的です。

リフォーム前に耐震診断を行うときの流れ

耐震診断は、建物の状態を確認しながら段階的に進められます。

耐震診断の流れ

 

  • 図面や建築時期などの資料を確認し、住宅の基本情報を把握
  • 現地調査で基礎や壁、柱、接合部などを確認し、劣化状況や構造上の特徴を確認
  • 結果をもとに耐震性能を評価し、必要に応じて補強方法や改修内容を提案

 

この流れで必要な改善点を把握したら、リフォーム会社に相談しましょう。具体的な施工内容や見積もりを検討していきます。

リフォーム前に耐震診断を行うときの費用

耐震診断にかかる費用は、依頼する業者や建物の延床面積、構造などによって異なります。一般的な費用の目安は以下の通りです。

 

 鉄筋コンクリート造

延床面積

1平方メートルあたりの費用目安

1,000~3,000平方メートル

2,000円~3,500円

1,000平方メートル以下

2,000円~

 

鉄骨造

延床面積

1平方メートルあたりの費用目安

1,000~3,000平方メートル

2,500円~4,000円

1,000平方メートル以下

2,500円~

 

木造(在来軸組構法)

延床面積

1平方メートルあたりの費用目安

120平方メートル

5,000円~8,300円

耐震診断を受けたほうがいい建物の特徴

耐震診断はすべての住宅で必須というわけではありません。しかし、建物の状態によっては診断を受けることで安心につながります。

 

特に以下のような住宅は、一度耐震診断を検討してみましょう。

 

  • 1981年(昭和56年)以前に建築された住宅
  • 2000年5月以前の木造住宅
  • 壁や基礎にヒビ割れが見られる住宅
  • リフォームや増改築を繰り返している住宅
  • 家の揺れやきしみが気になる住宅

 

それぞれ詳しく解説します。

1981年(昭和56年)以前に建築された住宅

1981年5月31日以前に建築された住宅は、リフォーム前に耐震診断を受けることをおすすめします。

 

この日付を境にして、日本の建築基準法における耐震基準が大きく改正され、いわゆる「新耐震基準」が導入されたためです。

 

新耐震基準は、震度6強〜7程度の大規模地震でも建物が崩壊しないよう設計されていますが、旧耐震基準の時代に建てられた建物は、震度5強程度までとなり強度が劣ります

 

必要な安全対策を明確にするためにも、まずは耐震診断で客観的な判断をお願いすると良いでしょう。

2000年5月以前の木造住宅

1981年以降に建てられた比較的新しい住宅であっても、木造の場合は2000年5月以前の建築であれば診断を検討することをおすすめします。

 

2000年6月の建築基準法の大規模な改正で、木造住宅の耐震性に関わる規定がさらに厳格化されました。この改正により、地盤調査の事実上の義務化や、柱の接合部へのバランスの良い配置、特定の補強金物の使用などが明確に定められました。

 

そのため、2000年5月以降に建てられた木造住宅は、現行の最新基準と比べると接合部の強度が不十分な可能性があるのです

 

壁や基礎にヒビ割れが見られる住宅

建物の外壁や基礎のコンクリート部分に、目視で分かるヒビ割れが発生している住宅も診断の対象です。

 

ヒビ割れは、建物にかかる荷重のバランスが崩れているサインです。または、経年による素材の劣化が進んでいる兆候といえるでしょう。

 

特にヒビ割れ部分から水分が入って鉄筋が錆びてしまうと、強度が落ちる可能性があります。そのため、地震の揺れを支える足元の機能が低下してしまうのです。

 

専門家に依頼して、建物の耐久性を確認してもらいましょう。

リフォームや増改築を繰り返している住宅

過去に何度も間取りの変更や増改築を繰り返している住宅は、耐震診断を受けることが推奨されます。

 

特に部分的なリフォームを別々の業者で何度も行っている場合は注意が必要です。家全体の柱や耐力壁の配置が偏り、特定の場所に大きな負荷がかかっているおそれがあります

 

また、増築した接合部分から雨漏りが発生し、内部の木材が腐食しているケースも珍しくありません

 

現在の建物が一体として十分な耐震性を維持できているかを総合的に検証するために、全体の診断が効果的です。

 

家の揺れやきしみが気になる住宅

日常生活の中で、家全体の揺れや床のきしみが気になる場合も、早めの耐震診断が適しています。

 

車両の通過による振動や、風が強い日のミシミシ音が気になる場合は、建物の耐久性が低下している可能性があります

 

また、床の一部が斜めに傾いているように感じたり、窓やドアなどの建具が引っかかってスムーズに開閉できなくなったりする現象も、建物の歪みを示しています。

 

これらは地盤の不同沈下や、壁の強度の偏りが原因で起きることが多いです。

 

耐震診断によって不具合の根本的な原因を突き止めることが大切です。

耐震リフォームが必要になるケース

上記の特徴に当てはまるからといって、かならずしもすべての住宅で大規模な改修が必要になるわけではありません。

 

耐震リフォームが求められるのは、以下のケースです。

 

  • 耐震基準を満たしていない場合
  • 建物の一部に大きな弱点がある場合
  • 老朽化や劣化が進んでいる場合
  • 将来も安心して住み続けたい場合

 

どのような状況において耐震リフォームの実施が決まるのか、具体的なケースを解説します。

耐震基準を満たしていない場合

耐震診断の結果、算出された数値が現行の耐震基準を下回っていた場合は、耐震リフォームが必要です。

 

耐震診断では通常「上部構造評点」という数値が使われます。

 

点数

概要

1.5以上

倒壊しない可能性が高い

1.0

倒壊する可能性が低い

1.0未満

倒壊する可能性がある

0.7未満

倒壊する可能性が高い

 

「1.0未満」や「0.7未満」と判定された場合は、地震時の安全性が確保されていないということ。

 

耐震診断のあとは、この数値を1.0以上に引き上げるために、建物全体の強度を高めるリフォームを行います。

建物の一部に大きな弱点がある場合

建物全体の平均的な強度は足りていても、特定の場所に大きな弱点が判明したケースでもリフォームが行われます。

 

建物は柱や耐震壁が基準どおり設置されていたとしても、配置のバランスが悪いと地震の際にねじれるようにして倒壊してしまうおそれがあるためです。

 

例えば、1階に大きなインナーガレージや広い店舗があり、壁が極端に少ない間取りなどがこれに該当します。また、南側に大きな開口部が集中している住宅も、その面の強度が低くなります。

 

診断によって判明した部分的な弱点に絞り、その周囲の壁を補強したり金物を追加したりすることで、効率よく全体の安全性を向上させられます。

老朽化や劣化が進んでいる場合

経年変化によって建物の主要な構造部に老朽化や劣化が進んでいる場合も、補強リフォームの対象となります。

 

いくら設計上の壁の配置が正しくても、それを支える木材や基礎が傷んでいては本来の強さを発揮できないからです。

 

床下調査などで土台がシロアリに食い荒らされていたり、雨漏りによって柱の根本が腐食したりしている場合は、木材の交換や防蟻処理を兼ねたリフォームが必要になります。

 

基礎のコンクリートが中性化して強度が低下している場合も同様です。これら劣化部分の修繕と同時に耐震補強を行うことで、建物の寿命を延ばすことができます

 

将来も安心して住み続けたい場合

直ちに倒壊するリスクは低くても、将来にわたって長く安心して住み続けたいという意向がある場合も、耐震リフォームを受けることをおすすめします。

 

例えば、現在は基準をクリアしていても、高齢期の家族が安心して暮らせるように、さらに一段階上の安心(評点1.5の「倒壊しない」レベル)を目指して改修を行うことが可能です。

 

また、大規模な内装リフォームや間取り変更を行う際、床や壁を解体するタイミングに合わせて一緒に耐震工事を行うこともできます。将来別々に工事を行うよりも、費用を抑えられます。

耐震リフォームに利用できる補助金・税制優遇制度

耐震リフォームは国や自治体からも重要視されている施工です。費用負担を減らす各種の支援制度が用意されています。

 

  • 自治体の補助金制度
  • 固定資産税の減額措置
  • 所得税の控除制度

 

それぞれの制度の概要と、利用するための条件について紹介します。

自治体の補助金制度

多くの都道府県や市区町村では、旧耐震基準の建物を中心とした耐震リフォームに対して独自の補助金制度を設けています。

 

地域によって名称や金額は異なりますが、事費用の3分の1から半額、場合によっては100万円以上の補助が受けられるケースもあります

 

利用するためには、自治体が指定する耐震診断を受け、評点を一定以上に引き上げる改修を行うことが条件となるのが一般的です。

 

かならず事前に条件や申し込み時期を確認しておきましょう

 

なお、自治体の補助金制度は、以下の方法で確認できます。

補助金の調べ方

 

  • 自治体のウェブサイトで調べる
  • 地元自治体の担当窓口で聞く
  • 一般社団法人「住宅リフォーム推進協議会」の検索ページから探す

 

固定資産税の減額措置

一定の基準を満たす耐震リフォームを行った場合、その翌年分の建物にかかる固定資産税が減額される特例措置があります。

 

この制度を利用することで、1年間1戸あたり120平方メートル相当の床面積分までの固定資産税が半分に減額されます。

 

固定資産税減額の主な条件は以下の通りです。

固定資産税減額の主な条件

 

  • 1982年1月1日よりも前に建築された住宅であること
  • 改修後の床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下であること
  • 現行の耐震基準に適合させるための改修工事であること
  • 工事にかかった費用が1戸あたり50万円以上であること
  • 工事完了から3ヶ月以内にお住まいの市区町村へ申告すること

 

所得税の控除制度

ご自身が住む住宅に耐震リフォームを実施した場合、申告を行うことでの年の所得税から一定額が控除される仕組みです。

 

投資型減税と呼ばれるこの制度では、標準的な工事費用の10%相当額(最大62.5万円)が所得税から直接差し引かれます

 

所得税控除の主な条件は以下の通りです。

所得税控除の条件

 

  • 自己が所有し、実際に居住している住宅の工事であること
  • 1981年5月31日以前に建築された住宅(旧耐震基準の建物)であること
  • 現行の耐震基準に適合させるための改修工事であること
  • 建築士などが発行する「耐震改修証明書」を取得していること
  • 工事完了の翌年に税務署へ確定申告を行うこと

 

富山県で耐震リフォームを検討中なら、ユニテにご相談ください

富山県内でお住まいの耐震性に不安を感じている方や、リフォームに合わせた補強をお考えの方は、ぜひ株式会社ユニテまでご相談ください。

 

ユニテでは、これまでの築古物件も数多く手がけてきました。耐震診断に基づく安心だけでなく、長く住みやすい快適性も重視し、お客様ひとりひとりに合せた施工を一緒に考えていきます

 

まずは小さなことでも大丈夫です。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

耐震診断は、住宅の耐震性能を客観的に確認するための重要な調査です。

 

特に1981年以前に建築された住宅や2000年以前の木造住宅、ヒビ割れやきしみが気になる住宅では、一度診断を受けることで現状を把握しやすくなるでしょう。

 

また、耐震診断を受けたからといって必ず耐震リフォームが必要になるわけではありません。

 

建物によっては大きな問題が見つからない場合もありますし、一部の補強だけで対応できるケースもあります。だからこそ、まずは現状を知ることが大切です。

 

診断結果をもとに必要な対策を検討すれば、不要な工事を避けながら住宅の安全性を高めることにつながります。

 

耐震性に不安がある方は、補助制度や税制優遇も活用しながら、専門家への相談を検討してみてはいかがでしょうか。